AI_ML_DL’s diary

人工知能、機械学習、ディープラーニングの日記

OSIC Pulmonary Fibrosis Progression

OSIC Pulmonary Fibrosis Progression

Predict lung function decline

今日から、このコンペに挑戦しよう!

 

目的:予測モデルを1から作れるようになるためのコードの学習。

手段:お手本モデルから、徹底的に学ぶ。

方法:プログラムのすべての行に、初心者にもわかる注釈をつけよう。

目標1:徹底的に注釈をつけたお手本コードを、初学者(自分:me)のために、公開しよう。

目標2:メダル獲得

 

8月18日

お手本を探そう。

目的は、概要の最後の方に、次のように記述されている。

In this competition, you’ll predict a patient’s severity of decline in lung function based on a CT scan of their lungs.

You’ll determine lung function based on output from a spirometer, which measures the volume of air inhaled and exhaled.

The challenge is to use machine learning techniques to make a prediction with the image, metadata, and baseline FVC as input.

CT画像と、メタデータと、強制肺活量(Forced Vital Capacity)を入力とし、これらの情報を適切に組み合わせて、肺機能の変化を正しく評価できる機械学習プログラムを作ろう。

 

2つの公開ノートを組み合わせた公開ノートがある。

最初に、フォーク時のまま走らせてsubmitし、その次に、影響の大きそうなパラメータを変更してみたのだが、オリジナル性の高いモデルは、かなり最適化されていて、一見不自然に見える値でも、案外、最適値に近いことが多い。

ただし、難しいのは、グローバル最適値ではなく、局所最適値になっている場合で、このときは、不自然に見えるパラメータを自然な方向に動かしても、評価値が下がることもよくある。

さらに、出力のばらつきには、常に、注意しなければならない。

実際、今日は、適切と思われる公開コードで、いくつかパラメータを変えて最適化しようとしたが、いずれのパラメータについても、最適値は見つけられなかった。

それだけ再現性が良くないということなのか、それとも、すでにグローバル最適化がなされているということなのか。

 

明日から、コードの解読を進めながら、丁寧に、最適化を行なっていこう。 

 

8月19日

プログラムありきになってしまっている。

もっというと、Kaggleありきになってしまっている。

機械学習ディープラーニングは、課題解決の手段であって、目的ではない。

もちろん、Kaggleも目的であろうはずはない。

それなのに、メラノーマの検出も、前立腺がんの診断も、目的を十分に理解せぬまま、単に、目の前にあるプログラムを借りてきて、チューニングしてスコア出して、順位争いすることに集中していた。

正確な診断に役立つプログラムを開発するという目的はどこにいったのか。

良いプログラムにめぐりあえたなら、その性能をさらに引き上げるにはどうすれば良いのか、実用化への課題は何なのか、などを考えることが必要だったのではないのか。

スコアを上げるためだけに奔走し、医療の現場で役に立つプログラムを開発するということを、本気になって考え続けることができなかったことを、反省しよう。

 

OSICのホームページより、以下、引用

“OSIC was created to bring divergent groups together to look at new ways of fighting complex lung disease,” said Elizabeth Estes, the consortium’s executive director. “In addition to utilizing expertise from academia, industry and philanthropy, we wanted to introduce clinicians to the broader artificial intelligence and machine learning community to see if new eyes and new tools could help us move forward, faster. We are excited to see the progress that can be made for patients all over the world.”
OSIC is supported by a myriad of collaborative academic and industry institutions, including founding members Boehringer IngelheimSiemens HealthineersCSL BehringFLUIDDAGalapagosNational and Kapodistrian University of AthensUniversité de LyonFondazione Policlinico Universitario Agostino Gemelli, and National Jewish Health. All members work in pre-competitive areas for mutual benefit and, most importantly, the benefit of patients.

 

本当に求められていることは何か。

CT画像からどれだけの情報を引き出せるか。

教師データは正確か。

CT画像は、病気の進行状況を正確に表しているかもしれないが、それに対する値付けは正確ではない可能性がある。FTV(強制肺活量)は正確に測定できるものではない。必ず、ばらつく。実際、train_dataをみると、時間の経過とともに一様に変化しているものはない。ばらつきの大きさを見積もりながら、減衰曲線を評価する必要がある。病気の進行具合は、全体の平均値、よく似た変化曲線の平均の傾向を用いた方が、より正確かもしれない。unsupervised learningとしてCT画像を解析することも必要ではないか。

メラノーマのコンペでは、画像解析が、スコア競争、アンサンブル競争に置き換わってしまっていた。

医療応用では、画像からどれだけの情報を引き出せるかが重要なのだから、スコアではなく、医療診断画像から適切に情報を引き出すための方法(論)を確立することに集中しよう。

 

8月20日

tf.keras.callbacks.ModelCheckpoint

計算途中で、lossが最小、accが最大、などの条件が成立したときのモデルのパラメータを保存したり、保存したパラメータを呼び出したりする方法を、自分でゼロから作成するプログラムでは、まだ使えていない。

A. Geronさんのテキストや、TensorFlow/KerasのHPなどで勉強しよう。

明日は、書きかけの過去のブログに追記することにより、この部分を学習しよう。

 

肺のCT像に関して専門家が興味深い議論をしている。CT像に関しては、専門家がこれまでに多くの議論を重ねてきており、対象とする病気の種類によって、どこに着目すべきかは異なるものであり、今回の場合、何に着目したらよいかを考える指針になるようなことを、具体的に紹介している。

ただし、機械学習ディープラーニングで解析する場合に、専門知識をどう生かすかは難しいところである。何をどう学んでどう答えを出してくるか、使う機械学習モデルの性能に期待し、その性能を向上させる方法を模索しているわけで、そこに、専門家の専門領域の解析手法を持ち込む際には、どう持ち込むか、機械学習との役割分担を明確にしながら、慎重に進めていく必要があるように思う。

 

8月21日

フォークしたモデルのチューニングをしている。

再現性の確認から始めている。

cvとpublic LB、public LBとprivate LBとの乖離のことを考えながら進めることは、実案件でも重要であろうと思われる。単にコンペで失敗した、ということで終わらせないように、モデルの出力を正しく理解し、ばらつきを抑え、信頼性の高い結果を得るための方法を検討しながら、性能を評価する技術を磨いておこう。

 

Kaggleから、学習コースの案内がきたので、ちょっと覗いてみたら、データの前処理技術だった。Kaggleのコースは非常にわかりやすくかつ具体的な事例に即した内容になっているので、学習効率が高い。過去にいくつか取り組んだコースについても、身につくまで何度でも繰り返し学ぼう。

 

他のコンペ:birdcall identificationとlandmark recognitionにも参加してみた。my dear watsonにも参加してみようかな。これらに参加することで、視野が広がることを期待している。音声情報の扱い方とか、分類数が極端に多くかつラベル付きデータが非常に少ないものが含まれるとか、自然言語かつ多種類の言語を扱うものである。すぐには理解できなくても、いろいろなデータやモデルを見るのは面白く、経験を積み重ねることで異なる課題の理解が進むこともあるのではないかと思っている。

 

エポック数の多さに仰天したコードについて、Vall_scoreを落とさず、エポック数をどこまで下げることができるか調べた。最初に同じ条件で計算したときのばらつきを調べた。次に、エポック数を段階的に下げていって、評価値の変化を調べた。その結果、まあまあ常識的な範囲まで下げることができて、評価値は確実に良くなった。ところが、public LBは、明らかに悪くなっていった。ばらつきの範囲を超えていて、この関係は明白であった。以上のことから、エポック数は、public LBを向上させるために最適化していたのではないかと推測される。もちろん、エポック数を下げることがprivate LBを向上させることにつながるかどうかは、全く分からない。しかし、予測性能を上げるということに関しては、他のパラメータとも合わせて調整する必要があるのかもしれない。それらの作業を適切に行うためには、もっと正確にコードを解読する必要がある。

 

8月22日

Adamの学習率を0.1にしていることに驚いていたら、こんどは、0.00001(1e-5)に出くわした。

1e-5に対して、1e-4と1e-3と1e-6を試してみた。

20エポック程度では、いずれの場合にも殆ど学習できなかった。

3つのカテゴリーに分類するのだが、accが0.33+から殆ど変化しなかった。

この場合の適切なlrは、およそ、1e-5から3e-6の間であった。

これは、My Dear Watsonでのことである。

Kaggle staffらによるTutorial notebookから始めて、スコアの低い公開コードを適当に走らせてみた。

それぞれの公開コードには、それぞれの特徴があり、それぞれの性能があらわれる。

自然言語を扱ったモデルはあまり動かしたことがなかったのだが、最近急速に性能が上がっているようである。

このサイトの公開コードを十分に理解できているわけではないが、扱うデータ量に比例して性能が向上している(スコアが上がる)ことを強く感じた。

 

8月23日

明日から本格的にコードを組み立てよう。

まずは、できるところまで、自分の計算環境:Windows10, 64bit, Anaconda3のjupyter notebookでコードを組み立てていく。

*いまどきは、Google Colabなんかを使う方が便利そうなので、そうしたいのだが、まだ使い慣れていないので、今は、Anaconda3-jupyter notebookで進める。

このとき、お手本となるコードをjupyter notebookにアップロードしておく。

最初は、EDA

次に、予測モデル。

 

8月24日

まずは、metricの学習から。

FVCの標準偏差σ

標準偏差は70以上:σ-clipped=max(σ, 70)

FVCの予測値と真値の差Δ

Δは1000以下:Δ=min(|FVC-true - FVC-predicted|, 1000)

metric = - √2 * Δ/σ-clipped - ln(√2 * σ-clipped)

仮にσ=70, Δ=1000を代入すると、metric ≒ - 24.8

 

何を評価するか、およそ理解できたところで、公開コードの中からよさそうなEDAを探して、jupyter notebookにアップロードしておいて、それを参考にしながら、自分のnotebookを作っていく。

 

CT画像の読み込みには、pydicomが必要なので、Anaconda3にインストールする。

conda install -c conda-forge pydicom

 

コンペデータを読み込んで、Desktopに置こう。

22.35GBあるので、ネット環境にもよるが少し時間がかかる。解凍にも時間がかかる。

すでに何日か前にダウンロードし、解凍してあるので次に進む。

 

次は、train_dataを読み込もう。

df_train = pd.read_csv('D:/.../.../osic-pulmonary-fibrosis-progression/train.csv')

df_train.shape

(1549, 7)

1549行、7列

7列は、'Patient', 'Weeks', 'FVC', 'Percent', 'Age', 'Sex', 'SmokingStatus'である。

1549行は、1549人のPatientではない。

df_train['Patient'].nunique( )

176

患者の数は176人で、各人について、何週目かにおけるFVC値が、ml単位で、平均して9件程度、掲載されている。

FVCデータ数は、6件が2名、7件が7名、8件が25名、9件が132名、10件が10名である。

 

teat_dataをみてみよう。

df_test.shape

(5, 7)

なんと、5人分しかない。

その5名の患者の情報の種類は、train_dataとまったく同じだが、FVCは1回分だけしか与えられていない。FVCの経時変化と標準偏差を予測するのであるから当然である。

 

sample_submission.csvは、どうなっているのだろう。

df_submission.shape

(730, 3)

患者が5名しかいないのに、730行もあるのはなぜだろう。

3列は、それぞれ、Patient_Week, FVC, Confidenceである。

Pationt_Weekは、患者のIDの後に、-12週から+133週までの識別番号が付加されていて、1名の患者に、-12週から133週までの計136週ぶんのFVCの予測値を記入する。

 

最初に示したmetricsを式にしておこう。

sigma_clipped, delta, Y_true = FVC_true, Y_predicted = FVC_predicted, score = metricを用いて、

sigma_clipped = np.maximum(sigma, 70)

delta = np.minimum(np.abs(y_true - y_predicted), 1000)

score = - np.sqrt(2) * delta / sigma_clipped - np.log(np.sqrt(2) * sigma_clipped)

 

さて、もっと近づいて、FVCを眺めてみよう。 

週単位で測定された 6回から10回のFVCの変化を用いて、12週前から133週後までのFVCを1週間単位で予測することが求められている。

その6回から10回の測定の大半は、60週くらいまでの測定値であるため、求められている最後の3週、131,132、133週の値は、ほぼすべての場合、非常にラフな外挿となるように思う。

test_dataで与えられるのは、tab_dataの他には、どこかの時点でのFVC の値と、CT画像である。

 

明日は、CT画像について調べよう。

 

8月25日

train.csv, test.csvの Patient_ID が、DICOMフォーマットで保存されているCT画像のフォルダー名になっている。

train/ には、176のフォルダー、test/ には5つのフォルダーがあり、それぞれのフォルダーの中に、複数の連番のCT画像が含まれている。

train/のデータセットの場合、各フォルダー内の画像の数は、最小で12、最大で1018含まれている。1人の患者に対して1018ものCT画像って、どういうことなのか、さっぱりわからない。

 

まずは、CT画像を読み込んで、表示してみよう。

CT画像のファイル名は、番号だけで、拡張子が、dcmである。たとえば、1.dcm。

これは、DICOMファイルで、pydicomを使って開くことができる。

pydicomのホームページに、ファイルを読み込んで、画像を表示するための、次のようなコード例が示されている。

>>> import matplotlib.pyplot as plt
>>> import pydicom
>>> from pydicom.data import get_testdata_files
>>> filename = get_testdata_files("CT_small.dcm")[0]
>>> ds = pydicom.dcmread(filename)
>>> plt.imshow(ds.pixel_array, cmap=plt.cm.bone)

わかりやすくするために、dsを、dicom_fileと書き換える。

file_path = 'C:/Users/..../Desktop/osic-pulmonary-fibrosis-progression/train/ID00228637202259965313869/200.dcm'

dicom_file = pydicom.dcmread(file_path)
plt.imshow(dicom_file.pixel_array, cmap=plt.cm.bone)

f:id:AI_ML_DL:20200825145101p:plain

*この画像の解釈:白い部分は骨?:真っ黒い部分は空気なので、黒い部分が肺:肺の中の白い部分は固まった組織?血管?:灰色部分は水分が多く含まれる領域

*HU:空気-1000(黒い):肺-700 to -600:水 0(灰色):血液13 to 50:骨200 to 3000(白い)

このdicom_fileは、このような画像情報に加えて、次のようなメタデータが含まれている。

['BitsAllocated', 'BitsStored', 'BodyPartExamined', 'Columns', 'ConvolutionKernel',
'DeidentificationMethod', 'DistanceSourceToDetector', 'DistanceSourceToPatient',
'FocalSpots', 'FrameOfReferenceUID', 'GantryDetectorTilt', 'GeneratorPower',
'HighBit', 'ImageOrientationPatient', 'ImagePositionPatient', 'ImageType',
'InstanceNumber', 'KVP', 'LargestImagePixelValue', 'Manufacturer',
'ManufacturerModelName', 'Modality', 'PatientID', 'PatientName', 'PatientPosition',
'PatientSex', 'PhotometricInterpretation', 'PixelData', 'PixelRepresentation',
'PixelSpacing', 'PositionReferenceIndicator', 'RescaleIntercept', 'RescaleSlope',
'RescaleType', 'RotationDirection', 'Rows', 'SOPInstanceUID', SamplesPerPixel',
'SeriesInstanceUID', 'SingleCollimationWidth', 'SliceLocation', 'SliceThickness',
'SmallestImagePixelValue', 'SpecificCharacterSet', 'SpiralPitchFactor', 'StudyID',
'StudyInstanceUID', 'TableFeedPerRotation', 'TableHeight', 'TableSpeed',
'TotalCollimationWidth', 'WindowCenter', 'WindowCenterWidthExplanation',
'WindowWidth', 'XRayTubeCurrent']

 

一人の患者に対して何十枚、何百枚とある画像の中から、どれを選べばよいのだろうか。FVCの変化、病気の進行状態などとの相関性が高い画像をどうやって探せばよいのか。FVCの変化率とCT画像との間に相関があるのだろうか。その相関の有無や大きさをを判定するにはどうすればよいのだろうか。

 

train/の画像の全体像を知るためには、任意の患者の任意の番号のCT画像を表示できるようにする必要がある。それには、ffmpegが必要だ。

conda install -c conda-forge ffmpeg

 

その前に、1つのフォルダー内の全ての(一連の) .dcm データを一括して読み込む必要がある。

 

続きは、明日。

 

8月26日

今日は、公開コードのEDAで、CT画像の一部を確認した。

症状の違いをCT画像から学習させたいのだが、特定の1枚を抽出するのか、全ての画像を入力してしまうのか、それでCNNに何をどうやって学習させるのかをよく考えないといけない。

FVCとCT画像の相乗効果を出すことが期待されているように思うので、形式的な検討だけではダメ画と思う。

有効な画像を自動で抽出する方法を考える必要があるかもしれない。

フルに使うにしても、画像の枚数が患者によって大きく異なるので、それをどう処理していけばよいのかも考えないといけない。

解析に適したCT画像をどうやって抽出すればよいのかを、CT画像をじっくりながめながら検討しよう。

 

8月27日 

今日は、公開ノートのCT画像を順に眺めてみよう。

tabular_dataの表示の後に、CT画像を表示しているのだが、CT画像とFVCが全く結び付けられずにいる人がたくさんいるように感じた。

症状が現れている画像とそうでない画像を対比して説明しているものがみつからない。

一人の患者に1組のCT画像が与えられていて、それが、正常なのか、症状が現れているのかの判定ができない。

CT画像のどの部分が肺を表しているのかはおよそわかるのだが、どの部分が正常で、どの部分が異常なのかが、まだはっきりとは、わからない。

 

前進しているのかな。

 

8月28日

今日は、借り物でチューニングしただけである。

 

8月29日

借り物を解読しようとしているのだが、進まない。

明日こそ! 

 

8月30日

停滞

 

8月31日

ここ数日は、Kaggleの他のコンペで遊んでいた。

I'm Something of a Painter Myself - Use GANs to create art - will you be the next Monet? に参加して、公開コードを実行していた。賞金レースではないし、メダルも出ない。教育的なコンペで、チュートリアルコードが用意されている。チュートリアルコードをチューニングしてスコアを上げるのだが、何回かやれば、頭打ちになる。次のコードを探すのだが、つわものがやってきて、ハイスコアのコードを見せてくれる。チュートリアルにはなかった、augmentationを追加しており、見事な出来栄えになっている。ベースコードに機能が追加されているので、両者を比べることによって、何をどこに配置すればよいのかがわかるので、効果を肌で感じながら、コーディング技術を学べる。

チュートリアルコードは、CycleGANを使っている。David Fosterさんの著書にGenerative Deep Learning - Teaching Machines to Paint, Write, Compose and Play - というのがある。第5章のPaintでは、CycleGANが20ページ、Neural Style Transferが10ページほど、紹介されている。自分はまだNeural Style Transferしか使ったことが無いので、これは良い機会だ。

 

9月1日

進捗なし。 

 

9月2日

1.肺線維症がCT画像上でどのように観察されるのかを示すデータを探す。

2.コンペで提供されているCT画像から、肺線維症であるかどうかを判断するために用いる画像を抽出する方法を検討する。

・全画像を用いるのが良いのか、特定の場所の画像のみ用いるのが良いのか。

・全画像を用いる場合、画像の枚数の極端な違いをそのままにしておいてよいのか。

・特定の画像を用いる場合、適切な画像をどうやって決めるのか。

3.CT画像から、症状の程度を正しく判定するために必要な情報は何か。

・FVCの変化とCT画像との対応はとれるのか。

・FVCの経時変化はtrain_dataとして与えられているが、CT画像は、一時のデータのみ。

・CT画像はいつ測定したものか。

 

*思いつくまま書いてみたが、train_dataの内容が把握できていないことは明らか。

 

9月3日

Discussionに学ぶ

CT画像内の肺のセグメンテーションについては、Kaggleの過去のノートブック、GitHubなどを参照すればわかるとのこと。

肺のCT画像から、FVCの減衰率を予測する技術を競うもの。

疫学的要因もFVCの減衰率と相関性は認められるが、補助要因であり、CT画像との相関とは、区別して扱うべきもの。

CT画像とDICOMファイルの情報から、肺のサイズが計算できるので、FVCとの相関がわかる。

FINDING AND FOLLOWING OF HONEYCOMBING REGIONS IN COMPUTED TOMOGRAPHY LUNG IMAGES BY DEEP LEARNING
Emre EGR˘ ˙IBOZ1, Furkan KAYNAR1, Songul VARLI ¨1, Benan MUSELL ¨ ˙IM2, Tuba SELC¸ UK3

f:id:AI_ML_DL:20200903113419p:plain

黒い領域は空気もしくは肺胞?:肺の内部に生じている網目状の白い組織が、肺線維症の病巣?

f:id:AI_ML_DL:20200903135237p:plain

f:id:AI_ML_DL:20200903135350p:plain

やっと、CT画像中における、肺の構造、線維症の病巣の様子が少しわかったような気がする。

CT画像は、全て用い、その際には、マスクを使うということ。

公開コードは、あらかじめマスクを作成し、Kaggle内のpublicデータとして保存し、呼び出して用いている。最近は、.csvファイル以外は、あらかじめ加工してpublic_dataとして保存して用いるのが普通になっているようである。この方法であれば、外部データもあらかじめ使用許可を得て、public_dataとして保存して、Kaggle-kernelから呼び出せば、internet-offでも問題なく使えるということである。

 

9月4日(金)

今日は、気になるチューニングのみを行った。 

 

9月5日(土)

今日は、マスクの作り方を学ぼう。

手が回らなかった。

 

9月6日(日)

進捗なし。

順位が大きく下がっていたので調べたら、また、自分より良いスコアのコードが公開されている。

締切1週間くらい前までは、起こりうること。

目先のスコアを上げようとして、がんばりすぎると、public dataにoverfitしてしまって、蓋を開けたら大きな転落もあるので、難しい。

 

9月7日(月)

コードの学習が進まないので、次の手を考える。

1.自前のEDAコードを作成する。

2.自前の解析コードを作成する。

ゼロから自前で作る必要はない。お手本を探して、真似すればよい。

手入力の必要もない。コピペでもなんでもよい。

わかりやすいように、編集しなおせば良い。

これで、1ミリでも前進できれば良い。

 

9月8日(火) 

コピペして、変数を確認する、文法を調べる、動作を確認する、などなど、なかなかはかどらない。

進むにしたがって、複雑になり、こんがらがってくる。

ここに書いている時間がない。 

 

9月9日(水)

チューニングで少し前進するが、自分と似たようなスコアの公開コードが現れた。

 

9月10日(木)

今日もチューニング、つまらない作業だが、つまらなくしている原因は、コードを理解しきれず、自分で本格的なコーディングも本質的な改造もできないことにある。

 

9月11日(金)

Kaggle Kernel内で、新規にnotebookを用意し、数ある公開notebookの中から、自分に適した筋の良いものを選び出し、新規のnotebookにコピペし、解説を加え、できれば改造もして、機能アップして、再公開する、ということを目的としてここまでやってきたが、殆ど進んでいない。

このやり方の良くないところは、コピペをすること自体にある。コピペの何が悪いのかを考えてみた。

1.コピペ自体が手間である。

2.コードの理解が進まないのは、まとめてコピペするからだ。コードを覚えたければ、タイピングするか、理解できる単位ごとに、区切って、コピペするべきだと思っていたが、今日、ふと、そうではないだろうと思った。

3.コードを覚える瞬間というのは、書式と動作が結びついたときである。書式は見ればわかる。動作は、コードを走らせて、変数がどう変化したのか、書式がどうなっていたのか、書式はどう変化したのか、テンソルの値や書式や次元がどう変化したのか、計算結果はどうなったのかなどを具体的にみることによってしかわからない。

4.動作確認のとき、なぜそうなるかは、与えられたコードをそのまま走らせただけではわからないことが多い。書式や数値や並びや分離記号などを種々変えながら走らせてみることによって、それぞれの意味を理解できるようになる。

5.だとすれば、公開コードはKaggle Kernel上ですぐ動かせるし、編集も自由にできるのだから、新たにnotebookを作る必要などない。

6.新たにnotebookを作るのは、数十分もあれば、自前で、ゼロから、一通りのプログラムを書くことができる人がすることである。

7.新たにnotebookを立ち上げて公開コードをコピペあるいは転載するのは、愚の骨頂である。公開コードを直接編集モードに切り替えて、使えるところは使わせていただいて、不要と思う場所は切り捨てて、追加したいものがあれば、別のコードからコピペすればよいだけである。

8.ただし、以下のことは守らねばならない。

・転載に許可がいる場合は許可を得ること。

・特別に許可が要らない場合でも、引用部分に対しては引用元を明示すること。

・公開する予定が無くても、いつ公開しても良いように、引用元は明示し、変更部分はその概要を明示すること。

・編集モードにしたときは、必ず、引用元を最上部に記入しよう。

 

9月12日(土)

チューニングは、軽んじてはいけないと思うこともある。

コンペでは、Public dataに対してチューニングするしかないのだが、そうすると、Public dataに対して、overfitthingに向かうはずである。

Public dataに完璧にチューニングしたモデルが、Private dataに対しても完璧にチューニングされるということはありえない。

ではどうするか。

 

9月13日(日)  

チューニングの仕方を深く学ぶことは重要なんだろうなと思う。

 

9月14日(月)

Kaggleの他のコンペだけど、公開コードを借りた人が、重要な改善点を見つけてスコアを上げ、それを公開した。

そうすると、元の作成者は、改善点を見つけた人に礼を述べるとともに、その改善を行い、その改善内容について説明を加え、再度公開していた。

このように、公開コードを読み込んで、作成者の気付かないところを改善したり、改善や変更の提案などのやりとりに加われるようになりたいものだ。

(この世界では、提案ばかりして、やってみせないでいると、きらわれるようだ。実効性は課題によって違うので、実施した結果とともに示すことが求められている。)

 

9月15日(火)

今使っているコードは、不自然なことが多い。

その原因は、Lossが小さく、評価も良い結果が、LBの向上につながらず、LBスコアが下がってしまう。

LBスコアを上げるために、パラメータを、不自然な方向に変更しているように感じている。

 

9月16日(水)

public dataにオーバーフィットさせて、失敗を繰り返しているので、public dataのLBスコアに振り回されることのないように、もっと、よく考えながら、進めよう。

 

9月17日(木)

スコアの高い公開コードで計算してみた。

GPUの残り時間が少なかったので、GPU使用時間削減を最優先とした。

そのため、前半の9回の繰り返し計算を1回とし、後半は何も変更せず計算した結果、PublicLBスコアは、オリジナルでの値よりは低いが、その違いは予想外に小さかった。

その理由は、前半と後半の重みが後半に偏っているためである。

それにしても、漫然と9回も繰り返し計算していたのは何だったのかと思う。

 

9月18日(金)

今日は、Landmarkコンペにかかりっきり。

 

9月19日(土)

 

この記事はここで終了する。

 

*反省

1.手本になる公開コードが見つからず(コードを理解しきれない)注釈付与ができなかった。

2.CT画像から、症状の程度やFVCの減少を推定することができるようなモデルをつくろうと考えていたが、できなかった。

3.使っている公開コードのチューニングはある程度までは進んだが、モデルの理解が不十分であり、モデルを改善する方向が途中で見えなくなった。

4.個別モデルのval_lossの減少方向とpublic LBが逆相関になり、解消方法がわからない。CT画像の重みに対する疑問が残ったままである。

 

このコンペが終わったら、追記する予定。

 

                                    以上

                           

 

f:id:AI_ML_DL:20200818095420p:plain

style=152 iteration=1

f:id:AI_ML_DL:20200818095552p:plain

style=152 iteration=20

f:id:AI_ML_DL:20200818095656p:plain

style=152 iteration=500




 

 

 

 

SIIM-ISIC Melanoma Classification

SIIM-ISIC Melanoma Classification

2020年5月28日~8月17日

1st place $10,000.-

 

7月23日:あと26日

このコンペの目標は、正確な医療診断技術を習得し、1位を獲得することである。

その手段は、目標となる公開ノートを探し出し、それを理解し、ファインチューニングすることである。

不明なところは、そのノートの製作者に直接聞くことができる。

コンペの概要を読み、関連文献にざっと目を通し、人気のEDAを探してじっくり眺めてから、学びたいコードを、スコアの高い方から順に眺めて、探した。

TPUはさわらないようにしようと思ったのだが、まるで教科書の練習問題のようにスマートなノートがあったので、今回はそれを使わせていただく。

初期設定値で動作確認した。

今日はここまで。

明日は、初期設定値で走らせて、コミット、サブミットまでやってみよう。

 

7月24日:あと25日

夜中に、画素数を増やして走らせてみたが、深夜に気が付いたときには、停止していた。現状におけるTPUの連続使用可能時間は3時間であることがわかった。

これで、大きな画像を大きなモデルで計算するためには、途中経過を出力して終了し、再立ち上げの際に途中経過を入力して、計算を継続できるようにしなければならないのだが、どうやればよいのだろうか。

 

同一条件で、efficientnet-B0とB1をそれぞれ走らせ、commitし、予測結果をsubmitしてみた。それぞれ、LBは0.913と0.933であった。

いい感じだが、B2, B3, B4と、モデルを大きくしていけばスコアが上がるかといえばそうは問屋が卸さない。

overfitthingや不安定性などが生じるなど、単純ではないが、B6まで走らせて実験することはできる。

条件を揃えて計算しているつもりだったが、B5やB6は予想外に重く、TPU3時間の時間制限にひっかかってしまう。

他の条件が同じならばモデルが大きくなるほどoverfittingが早まる傾向にあるので、エポック数を減らすなどしてTPU使用時間を節約しているが、少ないエポック数では、不十分なこともある。

B0やB1では、underfittingになることもあり、augmentationの軽減やエポック数を多くするなどの検討も必要になる。

 

7月25日:あと24日

今回はTPUの公開コードをベースに進めている。

今からだと、TPUの割当は4週分120hで、1つのモデルの計算が3時間以内だから、commitと合わせると6時間以内なので、120/6=20種類以上の組み合わせについて計算できる。

B0からB6まで7種類のモデルで、画素数が3種類とすると、これらを組み合わせるだけでTPUの使用時間を使い切ってしまうことになる。augmentation、学習率、データベース、アンサンブル、K-fold数など、調べてみたい組み合わせはたくさんあるので、スコアアップのために、計画的に進めなければならない。

B0とB6とでは計算時間が4倍から5倍くらい違い、画素数に比例して計算時間は長くなる。したがって、画素数の多い画像を用いて重いモデルを訓練するには3時間の制限が大きな制約になる。

 

今日は、efficientnet-B6を用いて学習・予測した結果をsubmitしてみた。

ようやく、デフォルトと同等の結果0.94xが得られた。

当然といえば当然のことなのだが、公開コードは、デフォルトでも、高性能のGPUやTPUを長時間使用して、そこそこの性能を出していることが多いので、デフォルトと同等の結果が得られたということはよかった。

ここからが、スタートだ。

 

今日1日でTPUを9時間30分使用した。

 

7月26日:あと23日 

今回使っているモデルはEfficientNetである。

Mingxing TanさんとQuov V. Leさんが論文を書いており、所属はGoogle Research, Brain Team, Mountain Viewとなっている。

Kaggleも、TPUも、TensorFlowも、・・・、全てはGoogleの手の中、・・・

 

今日は、画像解像度とモデルの組み合わせを種々変えて、cvと計算時間を調べた。

しかし、これが、意外と難しい。

素数とモデルの組み合わせによって、cvのばらつきの程度が異なるようで、このばらつきを抑えないと、組み合わせたときの性能を正しく評価することができない。

2日間で、TPUを23時間ほど使った。

素数が少ない場合は、efficientnetのどのモデルでもsvは低く抑えられる。

素数がある程度多くなれば、efficientnetのどのモデルでも、よく似たcv値を示す。

まだ最適化の途中だと思うが、LBのスコアは、0.945を超えられない。

 

明日は小さいモデルで計算して、LBがどうなるか調べてみる。

その後で、GPUによる動作確認、train_dataとtest_dataの違いについての調査、を行う。

 

7月27日:あと22日

TPUは、今週(土曜日午前9時まで)の残りが7時間しかないので、温存する。

GPUの30時間を活用するために、GPUが使える最大画素数と最大モデルの組み合わせを調べる。

今使っているプログラムのTPUとGPUの計算速度は、10倍くらい違うことがわかったので、このコンペでスコアを競うには、GPUは不十分(使えない)であることがわかった。

 

当該コードの質疑を読んでみた。

素数の多いデータを重いコードで走らせたいということは、みんな、最初に思うところである。しかし、TPU v3-8で何時間もかかるプログラムは、機械学習を業としていている機関や情報系の研究室等でないと動かすのが難しそうだ。お金があればクラウドAIを利用すればいいだけのことだろうけど。

それに加えて、異物検査のごとく、病巣を含む画像が極端に少ないことも大きな課題である。ただし、異物検査のごとくといっても、異物の有無ではなく、変質の有無であるから、やっかいである。

あとは、train_dataとは少し異なる画像がtest_dataに含まれているということもわかっている。それが、pablic_dataとprivate_dataにどう振り分けられているかは知る由もない。

 

TPU残り時間を温存しようと思っていたが、良さそうな条件がみつかったので、残り少ないTPU使用時間を使って、モデルを走らせた。ところが、条件出しに1時間かかり。ようやく開始した計算が、1時間を少し過ぎたところで停止した。回線が切れたようだ。残念だが、明日やり直そう。といっても、順調にいけばcommitできるはずだったのが、計算だけしかできない状態になった。

 

計算させるより、上記課題の解決方法を考えろ、ということだと受け止めよう。

 

7月28日:あと21日

8月1日からの30時間に、チューニングだけで0.950を超えるために、これまでの結果を見直そう!

 

チューニングは、overfittingの抑制、best trained model取得の判定方法(loss、AOC、acc、・・・)、画素数とモデルと識別目的の相性、外部データベースを利用するか否か、アンサンブルの組み合わせ方(モデルの種類、画素数、random seed、単純繰り返し、fold数、・・・)などたくさんある。

 

これまでの約50時間の計算結果から何が言えるか。

ベースモデルが同じでも、augmentationや学習率、学習の停止条件、などによって予測性能は異なるだけでなく、1foldごとの評価結果のばらつきも大きいので、ごく大雑把なことしか言えない。

128,192, 256, 384, 512ピクセル、efficientnetのB0からB6について調べた結果、

ピクセル数は、192と256の間に境界があるようにみえるが、

モデルについては、B0からB6の間に明瞭な境界は認められない。

たとえば、512ピクセルの画像に対するB0とB6を比較するならば、train中のスコアは、B6の方が明らかに高いが、validationスコアは、ばらつきの範囲内にあって、どちらが良いのか一概にはいえない。

これが容易に判定出来れば、調べる場合の数が少なくなって調べやすいのだが、ばらつきのゆえに判断しにくく、ときには先入観(解像度の高い画像と高性能のCNNの組み合わせが良い)が優って、よいスコアが得られる組み合わせを見つけ難くなっているのかもしれない。

使っている条件では、B0と比べるとB6の方がoverfitting状態にあるといえるかもしれない。overfittingと予測性能の関係も複雑なので、結局は、良さそうな組み合わせから順に、時間とTPUマシンタイムの範囲内で、試行錯誤することになる。

 

TPUの残り時間の少ない中で、B6-384pixelの外部データなしを計算し、commitし、submitした。その結果、LBは0.94+から0.93+に下がった。外部データは必要なんだな。こんな感じで1歩づつ上がっていければよいのだが・・・。

 

明日は、tabuler dataと計算済みのCNNの結果とのensembleというのを試してみよう。

これなら、TPUを使わなくてもできる。

 

7月29日:あと20日 

とりあえず、CNNの予測結果と、tabular dataによる予測結果の加重平均を計算して、submitしてみた。

CNNの1つと、tabular dataを加重平均したところ、tabular dataの割合が0.3のときLBは最大値となった。

それならばと、3つのCNNとtabular dataを等分(各0.25)で加重平均してみたところ、LBは、0.951+になった。

テスト的に行ったので、submit回数の制限によって、5つの組み合わせでしかLBは確認できず、全容はわからないが、tabular dataとの加重平均をとると、tabular dataの割合が0.3以下では、LBが高くなることがわかった。

しかしながら、submitしたデータのヒストグラムを見ると、最大値が0.8以下になっており、tabular dataのヒストグラムは、最大値が0.2以下であることなど、何がどうなっているのか、皆目わからない。

 

LBが上がる理由が全く理解できない。

とりあえず、明日は、AUCとは何なのかを調べよう。

さらに、手持ちのデータを使って、加重平均をとって、submitしてみよう。

 

7月30日:あと19日 

AUC:

日本バイオインフォマティクス学会編 バイオインフォマティクス入門の2-19機械学習の評価に、わかりやすく、まとめられている。

内容省略

 

B6-384で、外部データー使用の効果を調べた。その結果、2019と2018のデータを追加すると、LBが0.93+から0.94+へと0.01程度上がった。

tabular dataを使わないで、自分がcommitしてsubmitした3種類のデータを、単純平均もしくは加重平均してsubmitしてみた。そうすると、LBの平均は、ほとんどの場合、上がった。

 

今回のコンペには、1週間ほど前に参加したのだが、その初日にノートブックをスコア順にソートしてみると、上位に、ensembleしただけのノートブックが並んでいたことに驚くとともに、違和感を感じた。質疑のところには、無意味じゃないかとか、ハイスコアのノートブックを公開するのはまずいんじゃないかというやりとりがあった。

そのようになった原因の1つは、2クラス分類でクラス間の偏りがハンパなく、AUCで評価していることから、そのことに起因するスコアの変動(主に上昇)が大きいということが関係しているのだろうと思う。そのメカニズムはわからない。

 

いずれにせよ、ハイスコアを出さないことには、何も始まらない。

 

今日、ようやく、LB=0.95+と表示できるところまできた。

明日は、土曜日の午前9時に回復するTPUの30時間の使用スケジュールを考えよう。

 

LB=0.96+と表示できるレベルに到達するためには、B6-384とB6-512の計算条件の検討、Bn-768のnの最大化の検討、および、外部データ無しの計算条件の検討などが順調に進むことが最低条件となりそうだ。

 

768pixelの画像を入力して計算する場合の問題点は、2つあって、1つは、計算に必要なメモリーが大きくなって扱えなくなること、もう1つは、メモリーの問題をクリヤ―しても、計算時間が長くなって、所定の時間内(たとえば1回3時間)に計算結果が得られない事である

前者については、Cloud TPUのトラブルシューティングの資料に対応方法が書かれている。メモリー不足の原因は次の4つの場合に分けられる。モデルの重みの数が多い場合、テンソルパディングが過剰である場合、バッチサイズが大きすぎる場合、および、モデルが大きすぎる場合である。

現に起きているのは、モデルが小さい場合(B0,B1,B2)は動くが、B3で動かなくなるということである。これに対する対策は、モデルの総数を減らせ、ということだが、それは出来ない、より大きなモデルで計算したいのに、モデルを小さくせよというのは対策になっていない。可能であれば、バッチサイズを減らすことである。これは、TPUに限ったことではなく、GPUでも同じである。PANDAコンペではGPUを使っていたが、大きなモデルで動かすために、バッチサイズは2まで減らした。

TPUは、Cloud TPUの説明では、バッチサイズの合計が64の倍数になるようにしなければならないと書いてある。無料のGoogle CloudのTPUは、v2であって、Kaggleのv3とは異なる。説明書を探してみたが、適切なバッチ数の説明はあっても、v3-8について最小値を記述したものが見つからない。とにかく動けばいいのだ。今使っている公開コードのバッチ数の計算式は[32]*FOLDとなっているので、FOLD数を減らしてみよう。(この記述は誤解にもとづくもので、バッチサイズを変更するには、[32]を変更すればよい)

次は計算時間の問題だ。これは、バッチサイズにも依存するが、動くことが前提なので、バッチサイズはおのずと決まる。ということでFOLD数が決まる。計算時間との相関が大きいのは、データベース(画素数と枚数とaugmentationによる増加率)、エポック数、TTA数などである。画素数は768pixelである。エポック数は性能を発揮するための最小数がある。TTA数は公開コードの初期値を使っているが、時間が不足すれば小さくする。augmentationも頻度のパラメータがあれば調整する。

 

7月31日:あと18日

TPUが使えるようになった最初のコンペFlower Classification with CPUsに非常に参考になるコードがある。が、しかし、扱っている画像の画素数が決まっているので、バッチサイズに関係する議論はなさそうだ。チュートリアル的な公開モデルは、バッチサイズとして128を使っている。

そのチュートリアル的な公開コードに関するコメント欄で、lrスケジュールについての質問があり、作者は、特に立ち上がり部分に関しては自信を持っているようだ。自分が今使っているコードの初期設定値とよく似ている。エポック数との関係で、自分はそれを変更して使っているのだが、変更が良かったかどうかわからない。cv,LBがどうなったかをチェックしておこう。

lrの最大値をバッチサイズに比例させているのは常識なんだろうな。TPUは大きな特定のバッチサイズにすることで高速化していて、バッチサイズを桁で変えているので、lrをそれに比例させて変化させているのだろう。

 

こんな記事があった。

16バッチでもTPUは動くらしい。

When to use CPUs vs GPUs vs TPUs in a Kaggle Competition. by Paul Mooney

     In order to compare the performance of CPUs vs GPUs vs TPUs for accomplishing common data science tasks, we used the tf_flowers dataset to train a convolutional neural network, and then the exact same code was run three times using the three different backends (CPUs vs GPUs vs TPUs; GPUs were NVIDIA P100 with Intel Xeon 2GHz (2 core) CPU and 13GB RAM. TPUs were TPUv3 (8 core) with Intel Xeon 2GHz (4 core) CPU and 16GB RAM). The accompanying tutorial notebook demonstrates a few best practices for getting the best performance out of your TPU.

     For our first experiment, we used the same code (a modified version*** of the official tutorial notebook) for all three hardware types, which required using a very small batch size of 16 in order to avoid out-of-memory errors from the CPU and GPU. Under these conditions, we observed that TPUs were responsible for a ~100x speedup as compared to CPUs and a ~3.5x speedup as compared to GPUs when training an Xception model (Figure 3). Because TPUs operate more efficiently with large batch sizes, we also tried increasing the batch size to 128 and this resulted in an additional ~2x speedup for TPUs and out-of-memory errors for GPUs and CPUs. Under these conditions, the TPU was able to train an Xception model more than 7x as fast as the GPU from the previous experiment****.

Image for post

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この記事によれば、CPU, GPUと条件を合わせるために16バッチで計算したと書かれている。したがって、16バッチでの計算も可能なのだ。モデルにもよるが、16バッチを128バッチにすれば、速度は約2倍になるようだ。

見方をかえれば、16バッチまで小さくしてもTPUは動作するし、バッチ数を1/8にすると速度は遅くなるが、1/2程度だ。あとは、速度低下による時間制限の壁との戦いだ。

 

リーダーボードのスコアが上がっている!

とくに、50位以内は大きく動いているような気がする。

負けずにがんばろう。

 

明日は、768x768を扱えるモデルサイズの最大値を探すために、バッチ数を設定する方法を調べる。 

 

8月1日:あと17日

Discussionを読んでいると、誰でもLB=0.96+に到達できそうに思うのだが、もう10日も経つのに、まだ0.95+の下の方にいる。

何が足りないのだろうか。

 

今日は、TPUがリセットされて使えるようになったので、早速、バッチ数の変更を試してみた。その結果、batch_size=128と表示されるようになり、768画像がB6でも計算できるようになった。

とはいえ、バッチ数が半分になり、画素数が2.25倍になることで、計算速度は大きく低下しそうだ。

 

今週の最初のモデルとして、1回の計算で決められないかと思い、5FOLDの各FOLDで、B6-384*2, B6-512*2, B2-768を計算して、commitし、submitした。

tabular dataと加重平均も行った。

期待は、0.95+の後半だったが、結果は0.94+の後半で、平凡な結果となった。

 

今日のこの結果と、先週行った5FOLDの個別モデルのアンサンブルの結果を合わせて考えてみる。

今日の各FOLDの計算条件は先週の個別モデルの計算条件を改善したもので、かつ、組み合わせの幅も広げたものになっている。

それにもかかわらず、先週よりも低いスコアになったことから、明日からは、個別モデルの性能を上げたうえでアンサンブルをすることにする。

 

明日からの5日間は、今日計算した5つのFOLDの各モデルをベースに、B4とB5を加えて、個別に3-5FOLD計算することにしようと思う。

 

目指せ0.96+

 

8月2日:あと16日 

今日も1つ予測データを作成したのだが、LBが予想より小さく、アンサンブルの効果も少なく、これまでの結果を上回ることはできなかった。

予測データの数が増えてくると、どれをアンサンブルしたのかわかりにくくなってきたので、これまでの予測モデルと、アンサンブルの組み合わせを、一覧表にしてみた。

その結果、効果の有無が明確になり、組み合わせのいくつかを変えてみると、わずかではあるが、LBが上がる組み合わせが見つかった。

1/1000のスコアアップへの挑戦が続く。

 

8月3日:あと15日

今日はB6-512の検討(外部データベースの変更)

 

768x768の画像を用いた計算ができるようになり、アンサンブルモデルに加えたが、まだ、スコアアップにつながっていない。

B4ではスコアが上がらないような感じ。

かといって、B6では、時間制限にひっかかりそうだし、・・・。

 

データベースを変更してB6-512の計算を終え、commitし、submitした。単独のスコアは0.94xであり、アンサンブルの効果を期待したが、自分の期待どおりにいかず、いくつか組み合わせを変えて、ようやく、LBが2/10000だけ上がった。

アンサンブルの試行錯誤をやっているときりがない。組み合わせる場合の数は増える一方だ。困ったことに、単独でLBの高いものを上から順に組み合わせても、必ずしもLBが高くなるわけではない。

 

数日前からLBのスコアがかなり上がってきたのは、ノウハウに近いヒントをディスカッションのところでかなり具体的に書いている人がいたからだと思っていた。スレッドの主は、昨日から見かけなくなったし、記事も削除されている。

自分もその記事をヒントに試行錯誤してみたが(768pixelの計算をしたのもその影響)、残念ながら、スコアアップにはほとんどつながらなかった。上位の人たちは、ヒントを生かせる能力があるということだろう。いや、もっと別のことを考えていたのかもしれない。

 

upsamplingとcoarse dropoutに関するノートブックが、8日前から公開されていたようだ。何日か前に、作成者の別のスレッドからリンクが張られていてちょっと見たような気がするが、スコアがよくなかったこともあって、よく見ていなかった。

前作とは違った手法が使われていて、非常に魅力的だと思う。

こういうプログラムが、動かせる状態で、目の前にあるということは、非常にありがたいことである。しっかり勉強させていただかないと、と思う。

 

今の自分には、すぐれたノートを使わせていただくよりほかにメダル圏内を目指す手段はない。使わせていただきながら学ばせていただくというつもりなのだが、中身の理解よりも、パラメータの設定に大半の時間と労力と使っている自分がいやになることがある。そうであっても、この競争に加わらないと、このような高度な技術を駆使したプログラムのチューニングをすることも学ぶ機会も殆どないと思う。

A. GeronさんやF. Cholletさんらのテキストはすばらしいが、テキストを卒業するためには、このレベルのプログラムに、直に接することが重要だと感じている。

 

TTAは20くらいが適切との記事を見た記憶があるが、今日、実験してプロットした結果が投稿されていた。その図面は、TTAが20くらいのところで飽和していた。こういうのは、自分で実験しないといけないな。急がば回れだ。

投稿を探すだけでなく、自ら実験するのだ。少ない画素数で小さいモデルで調べればすぐにわかることだ。画素数依存性とかモデルサイズ依存性などもあると思うが、あらかじめ傾向が分かっていれば、少ない実験点数で調べることができるだろう。

 

明日は、別の公開コードで予測した今日の結果をsubmitしてLBを確認し、それによって、乗り換えるか、元に戻るか、それとも、両方の公開コードで予測した結果をアンサンブルするかを決めようと思う。

なんとしても、0.96の大台に到達するぞ!!!

 

8月4日:あと14日

同じ条件で走らせてもずいぶん事なる結果が得られるようだ。

 

今朝、昨日計算していたモデルをsubmitしたところ、単独モデルでは初めて、LB=0.95+が出た。これを、tabular dataと組み合わせると、LB=0.959+となった。

ならばと思い、TTAとSEEDのみ変えて計算したら、なんと、単独モデルのLBは、0.93+となった。先の例と同じようにtabular dataと組み合わせても0.94+となり、0.950にも届かなかった。

 

その原因を知りたいのだが、TTAとSEEDの2つを同時に変更したのはまずかった。

とりあえず、最初の結果が良すぎるので、それがばらつきによるものかどうか、ばらつきがどの程度のものなのかを知るために、元のTTAとSEEDに戻して、あと2回計算して、計3回の試行におけるばらつきを調べてみることにする。

 

この計算で、TPUの使用時間は30時間に達する。(2回の計算はできないかもしれない。その場合は土曜日の9時を待つ)

このような重い計算に対して、同一条件で、3回繰り返すのは初めてだ。

TPUの時間切れがなければ、明日の午後には結果が出る筈だ。

 

学習曲線のばらつきが非常に大きいことが、スコアに反映されているようである。1回目の計算結果を見たときに学習曲線のばらつきの大きさが気になっていて、SEEDとTTAを変更したときの学習曲線も大きな変動が見られたのだが、さらに、さきほどの初回の条件での計算すると学習曲線が初回よりもさらに大きく変動していることから、大きな変動はupsamplingに起因するものだと推測される。

LBが高ければよいということだけではないので、しばらく、この挙動を追跡してみる。といっても、TPUは残り5時間を切ってしまった。土曜日の午前9時からの30時間は、upsamplingのばらつきを追いかけてみることにする。

 

8月5日:あと13日 

LB=0.959+が、偶然の産物であることがわかった。

 

昨夜同一条件で計算した結果を、前回と同様にtabular dataとアンサンブルし、submitしたところ、LB=0.953+となった。0.006ほど下がったということになる。

再現実験の前に行った、SEEDとTTAを変えた学習の結果は、0.949+であり、この場合は0.01ほど下がったということになる。

コンペの順位争いにおいては非常に大きな数値変化なので、さらに上位を狙うには、計算に使うモデルの性能、データベースの選択、分布不均衡の補正などを加えたうえで、さらに、ばらつきの範囲で上限に近い値を得るためには、計算を繰り返すことが必要になる。

 

TPUの残り時間は、コンペ終了までに、60時間あまりしかない。

仮に、今のモデルが最良だとしても、データの選択とか、エポック数とか、Fold回数とか、学習率のスケジュールとか、それぞれの最適化など、調べたいことはたくさんあるが、これらのうちのほんの一部しか検討する時間はない。

 

さらに、データが集まってくると、アンサンブルにどれを使うか、重みの配分をどうするかという問題もある。

 

偶然得た、LB=0.959+、昨日の朝から今日の16時半までで、すでに30人くらいの人に追い越されている。じっとしていたら、週末までには、メダル圏外に放り出されそうである。したがって、次の30時間のTPU使用によってスコアアップし、0.96+を超えるための方策を考えよう。

 

良い結果を出したモデル、よく見たら、3FOLDすべて、条件が異なっている。したがって、3回から5回くらいは繰り返して、その中から3つくらいをピックアップすることが想定されているモデルのように思う。

よって、土曜日にTPU使用時間が回復したら、5回以上、同じ条件で計算しよう。

極端な話、30時間全てを同一条件で計算し、その中から5つくらい選んだら、もしかすると、0.965越えもあるかもしれない、と期待しよう。

 

8月6日:あと12日 

8月8日の午前9時までTPUは使えない(残り約1時間)ので、アンサンブルの練習をしよう。

旧モデルによる計算結果を生かせないか検討する。

旧モデルからめぼしいものを7つ選んで、平均をとってsubmitしたところ、LBは平均値よりも6/1000だけ大きくなった。

これを新モデルの1つとアンサンブルするのだが、新モデルのLBが5/1000ほど大きいので、アンサンブルの効果があらわれるかどうかわからない。

新モデルの重みを70%にし、旧モデルとの組み合わせをいくつか変えてみたところ、LBが7/10000(7/1000ではない)上がる組み合わせがみつかった。

ここで、本日のsubmission (5回)は終了した。

昨日のアンサンブルはうまくいかなかったので、こんなに(7/10000)上がるとは思わなかった。アンサンブルをいろいろ試すには、5回は少なすぎて、慎重にならざるを得ない。スコアの高い新モデルの割合をある程度大きく保ちながら組み合わせを検討したのがよかったのかもしれない。

 

リーダーボードのスコアがどんどん上がっている。今日は、アンサンブルで少し稼いだつもりだったが、焼け石に水だ。明日には、メダル圏外に押し出されそうだ。

明日もアンサンブルを試してみるが、持ち球があまりないので、苦しいが、5回のsubmissionを生かして、1/10000でも、スコアを上げよう。

 

なんか、急に順位が下がったと思ったら、LB=0.9619に相当するsubmissionファイルが公開されているではないか。これを追い越せ、ということだろう。

このファイルは、誰でも利用できる(もちろんそのままsubmitしてもよい)ので、誰も文句は言わないし、話題にもならない。

何が現れても、それを超える技術を持っている人が、メダルを与えられる資格があるということだと理解しよう。

 

明日は、このLB=0.9619を超えるための方法を考えよう。

 

8月7日:あと11日 

LB=0.9619の予測データのヒストグラムをログスケールで表示してみた。左半分しかない。.describe( )を見ると、最大値が0.5以下になっている。

この分布からは、tabular dataとのアンサンブルは実施済みと推測される。試しに、自分が使っているtabular dataとのアンサンブルを行ってみると、予想通り、LBは殆ど変化しなかった。

このアンサンブルのノートが公開されたため、約100グループが利用したようで、メダル圏内は、0.9619以上となっている。

 

試しに、これを使わせてもらって、自分の最も良い予測結果とアンサンブルしてみると、0.963+になった。これには驚いた。

この0.9619のノートブックは、minmax ensembleと呼ばれている手法を用いているらしく、ディスカッションでも、これを使ってスコアが飛躍的に向上したという記事が投稿されていた。

プログラムコードが公開されていて、具体的にスコアが上がっていて、上位に位置しているのだから、ここから、上位の戦いがさらに激しくなりそうだ。

このminmax ensembleの計算を、自分のsubmissionデータに対して、行えるようになることが上位に行くには必要になりそうである。

 

明日は、TPUが使えるようになるので、計画している計算を進めよう。

さらに、minmax ensembleの計算ができるようにしよう。

アンサンブルの繰り返しの話題が出ていたので、それも試してみよう。

 

8月8日:あと10日 

upsamplingを含むモデルを使っているのだが、3回のLBは、0.945±0.011 となった。

いまのところ、最初が最高値で、今日(同一条件で3回目)が最低値だった。

同一条件の計算を繰り返して、最高値を更新するのを待つよりも、別の条件を順に試していくことにしよう。

uosamplingの効果を実験した結果が紹介され、malignant画像を32%程度まで増やすとAUCが3/1000上昇するという結果が図示されている。それ以上の量ではAUCが下がり、60% まで増やすと3/1000程度下がっている。なぜだろうか。

とりあえず、10%、20%、30%あたりに相当するupsamplingで計算してみよう。

気になるのは、upsampleしたデータでtrainingしていると、途中でAUCが数十%も振れることである。

 

minmaxは、どういう意味があるのか理解できず、放置。

 

しまった、計算中にパソコンの前を離れて戻ったら計算が終了していて、TPUを15分ほど、無駄にしてしまった。

それはともかく、今週は、upsamplingのモデル計算をやり続ける。

月曜日中にはTPU使用時間を使い果たすだろう。

あとは、今回の計算結果をまとめ、アンサンブルに使えるデータを作り上げ、アンサンブルを完成させて、0.967+を目指そう。

 

さらに、来週の土曜日からのTPU使用時間、30時間をフルに使って、やはり、upsamplingの計算を継続し、バリエーションを増やすとともに、偶然にも期待しよう。良い結果が出れば、0.969+を目指そう。

 

何か、良い方法がある筈だ。 

 

8月9日:あと9日  

今日は、アンサンブルの重みを微調整して、LBが、4/10000だけ大きくなった。

適当にアンサンブルしていたので、このくらいの、改善の余地はあったのだろうが、そろそろネタ切れになってきた。

このままでは、0.967+は難しいな。

 

期待しているupsamplingの方は、少しずつ条件を変えながら計算しているが、アンサンブルで手いっぱいだったために、ほとんどsubmitしておらず、LBが不明のままである。

明日から、upsamplingした計算結果のLBを確認する。cvは0.89から0.93の間でばらついており、どうなるかわからない。

 

明日は、5つの溜まっている出力をsubmitするだけでおわりだ。

その結果を見て、アンサンブルするか、さらに計算を続けるかを判断しよう。

まだ1週間以上あるので、さらに上を目指そう。

 

8月10日:あと8日 

昨夜、予測データのヒストグラムの形状とLBの間に何か関係がないだろうかと思って調べてみた。立ち上がり、ピーク、幅などが、種々変化しているのがわかって面白い。スコアとの関係は、画像をCNNにかけてみて、regressionで予測すれば何かわかるかもしれない。まずは、ヒト知能で関係性を把握しようとしたが、何もわからなかった。

この24時間で5番くらい下がったので、ヒストグラムを見ながら思いついたことをやってみたが、全く効果がなく、submitした2回分は、損した気分だ。

LB未確認データ6件のうち、3件をsubmitし、upsamplingの効果の有無を確かめてみた。なんとなく、効果はありそうにみえるが、ばらつきが大きい。

残り1回の計算を、さらにサンプリング量を増やしてやってみることにする。

これで、TPUの30時間を消費してしまうので、明日から金曜日までは、個々のLBの確認、アンサンブルのトライアンドエラーの繰り返しとなる。

upsamplingの効果が、投稿にあるように3/1000程度あれば、上位にくいこめるかもしれないが、仮に単独で3/1000の効果があっても、アンサンブルの重みが1/6だとすると、効果は5/10000程度になる。これでも上がればうれしいのだが・・・。

 

ヒストグラムの平均と標準偏差とAUCを散布図にすると、AUCは、平均と標準偏差に対して相関がありそうにみえる。結果としてそういう傾向が認められるというだけのことなのか、この関係を利用して、後処理でAUCを高くすることが可能なのかはわからない。今日の最初の2回のsubmitは、直観的に気づいたこの予想にしたがって行ったものである。与えた変化幅が小さかったためなのかどうかわからないが、プラスにもマイナスにも変化しなかった。直観だけではなく、数式を用いて議論できないとだめだな。

 

TPUの残りの時間で、次の準備として、B6-512pixelの計算の時間計測を行った、いつもは、明らかにオーバーする場合は警告が出ると止めていたのだが、今回は、試しに計算継続ボタンを押してみたら40分くらいオーバーして、計算は終了した。

commit中に同様の状態になった時、詳細は忘れてしまったが、結局保存できずに終わってしまい、合計で5時間以上のロスをしたことがある。

ともかく、512pixelでも計算できることがわかったので、今週土曜日は、これにかけてみるか。upsamplingのデータ数が多すぎると3時間の制限時間をオーバーしてしまうので、要注意。

 

8月11日:あと7日

ヒストグラムの平均値と標準偏差を参考にして、ハイスコアのアンサンブルの変更を試みたが、改善ナシ。

upsampleの計算結果を3件submitしたが、昨日のmaxには及ばず。さらに、ヒストグラムの平均値や標準偏差とLBの相関性は、この3件に関しては、殆ど認められなかった。

 

あと3日間は、ひたすら、アンサンブル。

 

8月12日:あと6日  

午前9時にsubmissionができるようになることが待ち遠しくて、9時前から計算を始めるのだが、10時前には、5回のsubmissionを終えてしまう。

それでもスコアが上がればいいが、過去2日間は、上がっていないので、順位がじりじり下がっていくのを眺めているだけである。

あと何日あるとか、あと何回あるとかを考えるにしても、プランがあって、計画的に進めているならよいが、ちょっとした思い付きでやってみてダメなことが多い。

今日は、submittの間隔を少なくとも1時間はとることにしよう。

思い通りにならないと、すぐに、次の作業をやってしまうのだが、1つの結果が出たら、次の計画は、必ず見直すようにしよう。まず予想があり、結果が出て、予想と結果から、事前の次の予定を見直すほうが良いことの方が多いはずだ。もちろん逆もある。全体計画をきちんと進めておかないと、駒が不足して戦えなくなることもある。

最少の試行回数で最大の効果を得る方法があるはず。

たとえば、ここに、アンサンブル用の4つのデータがある。

個別LBの比較から、この4つのデータに追加するには性能が不足している新たなデータがあるとしよう。

1つの方法としては、4つのデータに対して、新しいデータを、個別に、或る割合で配合してLBを算出する。これだけで4回、submitする必要がある。次に、新たに得られた4つのデータのうち、LBが上がったデータのみ差し替えて、4つのデータのアンサンブルをsubmitする。これで5回のsubmitとなる。

もし、今、submitは残り5回ではなく、残り1回だとしたら、どうするだろうか。

あるいは、5回のsubmitをもっと効果的に使う方法はないのか。

いまやってるアンサンブルは、出力データの線形結合だから、個別に計算して最後に合算するのも、最初から合算するのも同じではないのか。

4つのデータに対して、LBが最大化する配合比が、0.1, 0.1, 0,2, 0.2だったとする。元の配合比が0.1, 0.2, 0.3, 0.4だったとすると、新しいデータの配合割合は、0.01+0.02+0.06+0.08=0.17となる。個別に効果がどれだけあるかを計算(確認)してから合算するのも、最初からその割合で5番目のデータとして追加(配合割合0.17)するのも同じということかな。

もし、新しいデータが、元のデータのどれかに対してマイナスに作用するなら、それは、プラスに作用したものだけ置き換えて合算したとしても、マイナスの影響は他のデータに及ぶので、4つのデータのうち、効果があったデータだけ置き換えても、4つのデータをアンサンブルすると、どれかのデータに対して負の効果があるなら、その負の効果は自然に導入されてしまう。

以上の考察が正しければ、個別に計算してから導入することと、最初から5番目のデータとして導入することは等価である。

そうであれば、新しいデータを、5番目のデータとして加えることとすれば、その効果は、配合比を変えればすぐわかり、5回のチャンスを有効利用できる。

 

1回目:ちょっと気になっていた(気になるとのメモ書きあり)アンサンブルを試した。しかし、無駄だった。何を今さらって感じだった。

2回目:upsampleのデータを、5番目のデータとしてアンサンブルしてみた。配合割合が0.05となるように加えた結果、2/10000、上がった。

3回目:元の4つのデータの配合比で気になるところがあったので、変えてみた結果、1/10000、上がった。

しまった、約40分の間に3回もsubmitしてしまった。

5回のsubmissionを有効に使うためには、1時間以上の間をとって、冷静になって頭を使わないといけないと思ったのだが、・・・。

4回目:2回目の続き:元の4つを1つにまとめてあるので、2回目は、元の4つを合わせて0.95、5つ目のデータを0.05にした。元の4つのデータで最も割合を多くしているのは0.5である。次に0.90対0.10にすると、最も割合が高データは0.45で、5番目のデータが0.1となり、この2つのデータの比率は90:20となる。元の4つのデータで最も割合が小さいものは0.1だったので、これと比べると0.09:0.10となって、5番目のデータの割合の方が高くなる。ということで、少しの変動のつもりが、大きな変動になる。

ちょっと大きいかなと思いつつも、5番目のデータの割合を0.10にしてsubmitした。その結果、スコアは変わらなかった。

5回目:最大値を探すには、0.15の値が欲しいところ。明日、0.15のLBを見て、0.05と0.10の間で最大になりそうな数値を推定すればよいのだが、明日は、5番目のデータを、6番目以降のデータとアンサンブルして、もう少しスコアが上がるかどうか検討する予定にしているので、ここは適当にすませよう。

ということで、中間の0.075で計算してsubmitした。幸運にも1/10000上がった。

以上、今日はLBが4/10000、も、上がった。

 

明日は非常に難しい課題となりそうだ。

残りの8件のデータのアンサンブルで、今日の5番目のデータのLBにどこまで迫れるか。同レベルまで近づけば、今日の半分、2/10000のスコアアップが期待できるかもしれない。

 

 8月13日:あと5日  

1回目:8件のデータのアンサンブル:5番目のデータに及ばなかった。これでは次のステップに進めない。8件のデータを平均しただけだが、やはり重みづけしよう。

2回目:8件のうちの1件は、LBを調べていなかったので重みを与えられない。データがすべてなので、放置していたのはまずかった。単独のLBを調べるためにsubmitする。結果は、8件の中では最も低いスコアであった。

3回目:8件のLBスコアを見ながら重みづけしてsubmitしたが、まだ離れている。

あっという間に、3回ぶん消化。

4回目:5番目のデータとアンサンブルして、LBが1/1000上がれば、最終結果が1/10000以上上がることが期待される。結果は、4/10000の増加にとどまった。

5回目:5番目のデータと置き換え、昨日の最適条件でsubmitしたところ、最終スコアは2/10000下がった。わずかとはいえ、アンサンブルすることによってスコアが上がったので、トータルスコアも上がる筈だと思ったのだが、かえって下がったのは腑に落ちない。原因究明が必要だ。

可能性が高いのは、アンサンブルの結果、tabular dataとの組み合わせの割合(個々の出力データとtabular dataとの比率)の変化だと思う。アンサンブルで予期せぬ改善や改悪が生じるのは、出力データ間の相互作用(互いに常にプラスに作用するとは限らない)にも関係しているように思うのだが、確かなことはわからない。

予測データのヒストグラムの違いをみていると、ピーク位置を合わせて平均化したり、立ち上がり位置を合わせて平均化したり、実験してみたいことはいろいろある。

それよりも、ネットワークが画像から抽出している特徴量が、melanomaを正しく判定できる(専門家の判定のごとくに)ものなのかどうかも気になる。スコアが高ければ正しく把握出来ているということなのだろうけど。

 

discussionに良くない知らせがある。Kaggle KernelのTensorFlowがバージョンアップされ、それによって、TPUでTensorFlowコードを実行するとエラーが発生するようだ。Google Colabでも同様の事象が生じ、そちらは、TFのバージョンを戻すことで、解決しているようだが、Kaggle KernelのTensorFlowのバージョンを戻すことは、いまのところできないらしい。

土曜日から使えるTPUでの計算に期待しているので、その時までに状況が改善されていることを願う。

さもなければ、これ以上のスコアアップの可能性は、非常に低い。

 

 8月14日:あと4日 

今日のsubmission予定:5番目のデータを作るときの割合を変えてみる:全体への効果は1/10000レベルと予想しているので、試行は1回のみとする。

元の4つのデータの配合比を変えてみる。上位2件のデータの割合は、余り動かしていない。4回のチャンスがある。明日からの計算で良い結果が出なければ、手持ちのデータの組ア合わせで最後まで戦うことになるので、4回の試行は、少なくとも相対的な寄与が明確になるように変化させてみる。

1回目:トップデータの割合を4/3倍にしたところ、1/10000、増加した。これだと最終結果の寄与、この1/10程度と予想されるので、これ以上追求しない。

2回目:元の4つの中のトップと2番目の割合にのみ着目する。トップを上げてみる。1/10000下がった。

3回目:トップを下げてみるしかない。1/10000下がった。

まいった。次の手がない。

 

Kaggle KernelのTFがダウングレードされて、TPUの使用は一昨日以前の状態に戻ったようだ。使えるようになったのはありがたい。

しかし、どの計算をすれば良いcvが得られるのだろうか、

cvスコア、LBスコアと、計算条件(使うデータベース、TTA数、augmentation)を変えても、その効果を判断できるようなデータが得られない。繰り返し再現性が悪い。エポック毎に全てのパラメータを保存しておいて、val_aucの良い物だけをピックアップして予測データをアンサンブルするということでもしないと、当たりくじが出るのを待つだけ、何位になるかは偶然が支配する。

 

もっとも、今のスコアが得られたのは、まさに、その、偶然のなせる業である。

同一条件で3回計算して、cvの最小と最大の差が22/1000もあったのだ。このときの最大値のおかげで、現在、そこそこの順位にいるわけである。

しかもそれがupsamplingに対応した公開コードを使わせていただいて最初に得られた結果であった。そのあとは、TTAの効果、upsamplingの効果、Coarse Dropoutなどの効果によるさらなるスコアアップを期待していたが、最初の結果を凌ぐデータは得られなかった。残り物みたいな感じて、残りのデータを重みづけしながらアンサンブルしても最初のデータのcv,LBに2/1000ほど、届かなかった。

以上は全て384pixelでの結果だったので、512pixelのデータと合わせればスコアが上がるかなと思っている。

シナリオ1.最初に512pixelで計算する。この値が、同条件での384pixelの平均値より高ければ、以降は、512pixelで計算し、そうでなければ、384pixelと512pixelを1回の計算の中でmixしよう。

ダメもとで、最初から、384と512のmixでもいいかな。

 

 8月15日:あと3日 

このコンペもあと三日で終了する。

 

良い予測モデルを得るための条件は何だろう。

テストデータを正確に評価するためには、評価方法を正しく学ぶことが必要である。

評価方法を正しく学ぶためには、良い訓練データが必要である。

今回のテーマを現実に即して考えると、専門家ができることは必ずできること。

専門家ができないことは、できなくてもよいが、少なくとも、専門家の助けになるような結果は出せるようにしたい。

コンペに欠けている視点があるとすれば、正しく診断するのが困難なテストデータを見分けることではないだろうか。識別困難な画像は別に扱う方が良いと思う。

そうではないかもしれない。

識別困難な画像を識別しやすくすることもモデルの機能として含んでいるとしよう。

TTAはその機能の一部を強化するために使われているとみなすことができる。

augmentationも、その機能を担っているということだな。

discussionで、GANを用いたaugmentationが話題になっていたな。

 

公開モデルを見ていて思うのだが、モデルは、たった11行で記述されている。

自分でモデルを考えて何とかなる世界ではない。トップレイヤーも超簡単だ。

これに比して、augmentationに40行くらい、coarse dropoutに20行弱、train schedule(learning rateの設定)に20行弱、費やしている。

 

B6-512pixelの計算結果が出た。LBは低くて使えそうにない。

あとは、B6-384pixelに戻して、高い方にばらつくのを待つだけ。

B6-384もだめだった。さらに低いLBだった。

再度B6-512を計算した。すこしましだが、まだ、LBが低い。

メダル圏外に押し出されるのを待つだけというのも情けないものだな。

 

 8月16日:あと2日  

計算は、今日の24時に終了予定だ。最後は、B5-512pixelで締めようかな。

B6-512を昨夜commitしてたら、回線の調子が悪かったのか、計算時よりも時間がかかって、2h58mかかったということもあって、B5-512で締めようと思う。あとは、運。

0.950に近いモデルがいくつできるかが、最後のランクアップの可否を決める。

 

B4,5,6-512で、かなり良いスコア(LB=0.952)が得られた。

512pixelで単独でLBが0.95+となったのは、はじめてだ。

もう1回、0.95+が現れてくれたら、トータルスコアで5/10000くらいのアップが期待できるのかもしれない・・・。

これも、並外れて優れた公開コードのおかげだ。

 

ちょっと条件かえた512pixel、よくなかった。commitの際に20分ほど余計に時間がかかった。ネットワークの不調か、過負荷か。

TPUの残り時間を考え、512pixelで、さらに少し条件を変えて計算したが、LBはよくなかった。

最後は、残り時間を考えて、B5-512について計算している。

これで、今回のコンペのDNNの計算は終わりとなる。

 

8月17日:最終日(日本時間:明日の午前9時00分終了)

最後の30時間の成果を適当にアレンジしてtabular dataと合わせてみたが、平凡な結果となった。

公開コードを活用させていただいて、メダル圏内に入ることができた。このまま大きな変動なく終了することを期待して待つ。

 

今回は、少しは上位が見える位置にいたので、最終日が近づくにつれて、種々の変化が生じているのがよくみえた。

ハイスコアのノートブックの投稿も気になったが(つまみ食いもしたが)、それ以上に、投稿数も実績もないヒトが、ハイスコアで、かつ、同じスコアで数名並んでいるのが奇妙であった。

なにはともあれ、これで終了だ!

 

次は、鳥の囀りか、肺の診断か。

いずれにしても、もっと勉強して、プログラミング技術を向上させないとだめだな。

 

8月18日:午前9時00分終了

結果が出ました。

見事に、メダル圏外に放り出されました。

最後に3つのモデルを提出することができたのだが、

3つとも、スコアに執着したのが敗因ですな。

この最終提出モデルをどういうふうに選択すればよいかを、

時間をかけて冷静に考えるべきだったな。

声高にCVを信用しろと叫んでいた人たちの勝利でした。

 

結論は、プログラムを作る人になれ!、ということです。

それにしても、Chris Deotte氏のプログラムは、完璧だった。

 

8月22日追記:Chris Deotte氏のプログラムの出力のみをアンサンブルしたもの(B6-384pixelとB6-512pixelのアンサンブル)は、銀メダル相当であることを確認した。

最終提出物を冷静に判断していたとしても、public scoreにあれほど大きな違いがあると、やはり、選ぶことはなかった(メダル圏外に入ることはなかった)だろうと思う。

これが、現実だ。

さらに、単独で、public LBの高いものが現れた時にそれに飛びついたことも反省材料だ。

まとめると、public test dataにoverfittingすることに夢中になっていた(public LBを追い求めていた)自分には、メダル圏外への道しかなかったのだ。

 

 

f:id:AI_ML_DL:20200723211109p:plain

style=151 iteration=1

f:id:AI_ML_DL:20200723211208p:plain

style=151 iteration=20

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style=151 iteration=500

 

 

 

PANDA Challenge

PANDA Challenge

 

6月30日参戦:4月22日開始、最終日は、7月22日

目標順位:1位 : $12,000

目標スコア:0.985

予定:

課題の把握

結果:

Data Descriptionは、精読すべきである。

TReNDSのコンペでは、データの説明欄に免責事項が書かれていて、その内容は、解析上の留意点を含んでいた。これに気付いて適切に対応できていればスコアは改善されたであろう。

さらに詳細な情報を得るには、コンペの開始からある程度の時間が経てば、親切な方々が、よくできたEDAを公開してくださることが多いので、それを利用させていただけばよい。

いろいろと、複雑な仕掛けが組み込まれているようであり、しっかりと計画を立てて進めていくことが重要だと感じた。

 

7月1日:あと22日

1.過去のコンペ、APTOS 2019に学ぶ。

正解は1つではないように思う。preprocessの重要性を説く人がいれば、preprosessを行わずにトップになった人もいる。preprocessはしていなくても、augmentationで同等もしくはそれ以上の効果が得られているかもしれない。

画像解析は得体のしれない物かもしれない。

膨大なパラメーターが特徴を捉えている。捉えてほしい特徴と、とらえてほしくない特徴をどう区別するか、そんな方法があれば良いのだが。dropoutやpooling、ノイズ添加、コントラスト、明暗、ピンボケなどによって増えた画像が、望んでいる方向に行くのかいかないのか、1つ1つ調べていく、実験していくことだな。

2.過去のコンペ、Recursion ...、に学ぶ

このコンペは参加してみたが、データ量が膨大で、前処理も難しそうだったので、早々に退散した。これは、もっともだめなパターンで、こういうことを繰り返してきたので全く進歩していない自分がいる。(猛省中)

データ量が膨大で、分類数は1108だったと思う。

1位の方の記事をみると、まず、progressive pseudo-labelingという手法が気になった。類似コンペのデータをtrainingに使うのだが、つぎ足しながらtrainingするようである。CNNのモデルは、大きいほど良いらしく、DenseNet201まで使い、動かすのがたいへんらしい。Cutmix, ArcFaceLoss, Linear Sum Assignmentなど聞いたことのない単語がでてきてついていけない。

常に新しい手法を探し求めているようで、学習済みモデルの種類が豊富であり、新しい手法が多く取り込まれていることもあって、上位入賞者には、PyTorchを勧める方が多いようである。

3.当該コンペのdiscussionに学ぶ

画像をタイル状にしたものに関すること、CNNモデルに関すること、サンプルの提供元による違いに関することなどが述べられている。

画像をタイル状にするプログラムコードと、画像をタイル化したものをデータベースとして提供するという、非常にありがたい話があった。

タイルに加工したときの画像の解像度と到達できる予測性能との関係に関する議論があった。

4.当該コンペのnote bookに学ぶ

まずは、EDAを含むnotebookを探す。画像の提供元による分布の違いがよくわかる。画像をそのまま解析するよりも、空白部分を除いて画像を再構成することの必要性を感じる。試料の形状からは、半分あるいはそれ以上の空白を含んでも良いと思う。空白を少なくした試みも紹介されていて見栄えは非常に良いが、情報の欠けや重なりによって元画像が持つ情報と異なってしまうので、それが解析結果に及ぼす影響が気になる。情報元の違いやラベルの信頼性の違い、症状の分布とその情報元による違いなどは、実際に解析するときに考量する必要がありそうで、その時考えよう。

多くの解析モデルが紹介されている。現時点で100位以内に届きそうなモデルが公開されているが、まだ3週間もあるので、現在のスコアは、目安にもならないかもしれない。1週間くらいのうちに、今のトップのスコアに追いつけないと、メダルはとれないような気がする。 

 

7月2日:あと21日

1.データ処理

画像データの前処理:サイズは、縦横それぞれ数千から数万ピクセル

タイリング:16x128x128, 36x256x256, 25x512x512などが紹介されている。

色彩等の調整:augmentation:stain normalization:?

Maskデータの利用方法?

2.trainとinference

notebookをtrainとinferenceに分けるには、どうすればよいのか?inferenceだけで動作しているのは、訓練済みのパラメータをKaggleのデータセットとして保存しているのだろうか。

test.csvには、image_idのデータが3つしか入ってないが、どうなっているのだろう?

3.Karolinskaの論文に学ぶ

なんかスケールが違う。レベルが非常に高い!

1枚のスライドから1000パッチ:1パッチは598x598 ピクセル:30のInception V3からなるアンサンブルを2組用意:1組は悪性と良性の分類:1組はGreasonスコアの予測:Tesla P100 GPUが136台:組織の画像に組織のマスクとペンマークのマスクを重ねてラベルマスクを作成:

training:バッチレベルでラベルを付けて学習させる:スライドレベルでラベルを付けて学習させる:パッチ集合体にマスク情報を重ねて学習させる?:クラスアンバランスへの対応: 

 

7月3日:あと20日

1.Radboudの論文に学ぶ

こちらは、さらに高度というか、自動化を実用化するためのステップを確実に歩んでいる気がする。全てにおいて、非常に緻密にやっておられるし、1つ1つのステップが合理的でかつ正確に記述されているように思う。

自動化のためには、標準化が必須であり、標準化のためには信頼できる試料とラベル(正確な評価値)が必須である。ここに最も力を注いでいるのがRadboundであり、この論文で表現していることだと思う。

小さなメモ:deep learningとreference standardの不一致は、2と3の境界および4と5の境界を決めるところで生じているようである。confusion matricsでみれば明白。

augmentation: flipping, rotating, scaling, color alterations (hue, saturation, brightness, and constrast), alterations in the H&E color space, additive noise, and Gaussian blurring.

2.公開コードを動かしてみた。タイルを作成して、pretrainモデルで学習するものだが、1エポックに1時間以上かかっている。とりあえず、明日の朝まで動かしてみよう。途中で停止しないことを祈る。

 

7月4日:あと19日

朝起きると、プログラムが強制終了されていた。7エポック目の計算中に停止。連続使用可能時間は9時間となっているようだ。

今回走らせたコードの1回の訓練には、最低でも10エポック程度は必要で、15時間程度かかる。9時間で強制終了だと、1度の訓練回数を減らして、訓練を継続できるようにする必要がある。

たとえば、そういうプログラム変更は、使い慣れていないと難しく、書き換えるかどうか悩むところだ。

いずれにしても、Kaggle kernelだけでは不足なのと、自分の計算環境も使えることは必須なので、

ステップ1:自分の計算環境で同等の結果を得られるようにする。これができれば、まずは、fastai, pytorch, tensorflow/keras, のどれでも良い。

1."git"がインストールできていなかった。conda install -c anaconda git

2.KaggleのデータベースにEfficientNet-PyTorchがアップロードされているのを知らなかった。Kaggle kernelからimagenetで学習したEfficientNet-PyTorchをつかうことができる。他に何があるか調べておこう。

3.Value Error! cannot decompress jpegが表示された。だいぶ時間をかけたが解決せず、scikit-imageのバージョンアップで解決するとの書き込みに対しては、condaがまだ対応していない。画像表示だけなので横に置いておく。

4.Kaggleのデータセットの使い方、パブリックデータセットスペースの使い方を学んでおこう。

・データセットとして、imagenetで学習済みのDNNのweightがアップロードされており、さらに、コンペのデータセットで学習したDNNのweightをアップロードしておいてKaggle kernelから呼び出してこれらのweightを読み込むことができるのだろう。この点に関して初心者につき確信無し!

・PANDA Challenge関係では、tileに変換した画像が何種類かアップロードされている。

・汎用的に使える、種々の学習済みCNNがPyTorch, Keras, fastai用にアップロードされている。そこに便利に使えるデータがある、というだけでなく、関連論文が紹介されていることもあり、丁寧な解説がついていたりすることもある。

5.データセットについて調べていてあらためて感じたのは、notebookの公開についてである。コンペなのに比較的性能の高いコードがコンペ中に公開されていて、借り物競争することに躊躇していたが、Kaggleのコンペが求めているのは、借り物でトップ50%レベルに入ることではないのだろう。たとえば初期のトップ20~50%くらいのコードを利用させていただいてsubmitすることでLBに顔を出し、そこからスコアを上げ、順位を上げていくことに注力する中で、先輩のコードに学び、試行錯誤し、成長していくことが期待されているのだろうということである。コンペにはいくつも参加してきたが、公開コードでLBに顔を出したのは、このコンペで3度目である。1度目は、後ろめたさを感じながら、借り物でLBに顔を出したものの、コードの理解が追い付かず、スコアアップの手がかりは得たと思ったが、コードに反映する技術が足りず、改善には至らなかった。最後の方はあきらめていたような気がする。2度目はTReNDSである。このときは、借り物からスタートして上位に進出したいと思って、積極的に公開コードを利用させていただいたが、結局は、そのスコアを超えられなかった。しかし、借り物をすると、そのスコアを超えたいという思いが強くなり、必死でコードを理解しようとするし、よりスコアが高くなる方法を探そうとするので、成長にプラスになると感じる。ということで、このコンペは、躊躇なく、公開コンペを利用させていただいてLBに顔を出した。さてさて、この先、どうなることやら。

6.重たい計算だから、TPUを使ってみよう!と思ったのだが、そんな簡単なものか。そもそも、TPUとGPUの違いはどこにあるのか。今回のコンペにTPUはうまくはまるのだろうか。batch_sizeを増やすにはメモリー不足かもね。

7.TPUの使い方、明日、勉強しよう。

 

7月5日:あと18日

1.TPUを用いたnotebook:42x256x256x3:.tfrecフォーマットのタイルデータを読み込み:GPUを用いたnotebook:36x256x256x3:学習中にタイルデータを作成

GPUを用いたnotebookは、タイルデータを作成しながら学習させているので、TPUとGPUの比較にはならない。

この2つのnotebookの最も大きな違いは、TPUを用いたnotebookは、トータルの処理時間が短いので、Kaggle kernel内で追試しやすいことかな。

2.TPUを用いたnotebookに学ぶ:トラブルシューティングを日本語に訳して眺める:動的形状がサポートされない:トレーニング速度とメモリー使用量を大幅に改善するため、グラフ内のすべてのテンソルの形状は静的、すなわちグラフをコンパイルする時点でその値が既知である必要がある:これを原因とするエラーが起きないよう、端数を削除するなどの命令が用意されている:計算効率を最大にし、パディングを最小限に抑えるようにメモリ内にテンソルをレイアウトしようとする:メモリのオーバーヘッドを最小限に抑え、計算効率を最大化するために、バッチサイズの合計は6の倍数、特徴ディメンションは128の倍数、などが良いらしい。:速度を上げるには、なにがしかの自由度を犠牲にする必要があるということのようだ。

3.Kaggle kernelのTPU環境でtrainingできそうなので、TPU/TensorFlow/KerasとTPUに合致したデータベースの組み合わせを使わせていただいて、モデルの予測性能を向上させる技術を検討することに注力しようと思う。

4.明日は。TPUモデルのtraining方法を検討してみよう。 

 

7月6日:あと17日

1.TPUモデルの検討は、エラー発生により中断。

TPUのメリットは、計算時間が早いことで、それは、Kaggle kernelを使用して大きなモデルのトレーニングをする場合には適合する場合もあるが、トラブルシューティングを読み込んでいくと、高い速度で計算するには制約条件が多く、その条件から外れると、期待した速度が得られないだけでなく、精度が低下することもあると書かれている。DNNは、もともと、計算時間が長いだけでなく、出力も安定しない。それを克服するための種々の工夫がなされているが、それがTPUと整合する保証はない。ゆえに、TPUは、それ自体を調査対象とすることには興味があるが、コンペでは、その計算速度の高さが、モデルの予測性能の向上につながらなければ意味がない。

いま発生しているエラーは、上記の事情とは無関係だが、諸条件を勘案し、TPUモデルの検討は、中止する。

2.次の実験計画:

Kaggleデータセットにあるタイル画像と、imagenetで学習済みのefficientnetを用いて、transfer learningのモデルを作成し、自前の環境で、計算時間、計算精度を調べる。

TensorFlow/Kerasを使う。

3.公開notebookに学ばないとだめだ。

・目標とするnotebookを1つに定めて、最後まであきらめずにスコアアップに努める中で、コードを学ぶ。

・新しい活性化関数といえば、'elu'かと思っていたら、'Mish'が良いらしい。

・augmentationを個々のタイルと結合したタイルの両方でやるのか?

・transfer learningとfine tuning、考え方、やり方は難しくないが、データにうまく適合させるには、やはり、何かが・・・。

 

f:id:AI_ML_DL:20200708104617p:plain

only one DO(0.5) and small augmentation parameter

 

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only one DO(0.5) and small augmentation parameter

ひどいオーバーフィッティングだ!

・PyTorchの転移学習は、モデル(たとえば、最後の全結合層など)が見当たらないのだが、どうなっているのだろう。(PyTorch素人発言です)

 

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DO and BN

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DO and BN

 今度は、regularizationのやりすぎか。

 

7月7日:あと16日

1.上記のregularrizationやりすぎのような結果になった理由がわかったような気がする。A. Geronさんのテキスト341ページに次の記述がある。Finally, like a gift that keeps on giving, Batch Normalization acts like a regularizer, reducing the need for other regularization techniques (such as dropout, described later in this chapter).

つまり、Batch NormalizationとDropout(0.5)のセットを最終段で、2回使っていたのだ。さらに、augmentationの変化幅を大きくしていたのである。

2.これを確認しよう。

実験1:2か所のDropout(0.5)を取り除く。

実験2:2か所のBatch Normalization( )を取り除く。2か所のDropout(0.5)は復活。

これで、Dropout(0.5)の寄与とBatch Normarizationの寄与がわかるだろう。

 

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DO use BN not use

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DO use BN not-use

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BN use DO not use

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BN use DO not use

GPU使用可能時間が少なく、エポック回数を5回に減らしたので、DOとBNの両方を同時に使ったときとの比較は、少しやりにくい。

・BNよりもDO(0.5)の方が、汎化能力は高いようだ。

・BNの汎化能力は、高くはなさそうだ。

 

*前途多難:小さな改善検討では、とても上位には行けない。しかしながら、この小さな改善を正しくやるのは、とても難しいのだ。

*根本的な改善方法の探索が必要だ。どうやって探す?

 

7月8日:あと15日:

Kaggle kernelのGPU残り時間25分(スイッチ切り忘れにより15時間のロス、11日の午前9時まであと3日間は使えない)

1.実験3:昨日の続きで、Dropout(0.5)とBatchNormalizationの両方とも外してみた。

 

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no DO and no BN

 

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no DO and no BN

・今回の実験の結果をながめての結論は、明確ではないが、BNとDOの両方を使って、かつ、DOの割合を追加調整する、ということになるかな。それから、できれば10エポックぐらいまで計算したかったが、GPUをoffにするのを忘れて、できなくなった。

2.転移学習再考:

かっこつけて、再考と書いてみた。その意味は、テキストで学習しているだけでは身に付かない、実地で経験しながら検討しよう、ということです。しかし、GPUが使えないので、土曜日までは、実験できない。

A. Geronさんのテキストの10章に、ヘアスタイルを識別する場合、顔認識のためにトレーニングしたモデルがあれば、ランダムパラメータからスタートするより、顔認識の学習済みモデルの入力側に近い層のパラメータを初期値にする方が早く良い結果が得られる、というようなことが書かれている。

11章には、Fashion MNISTを題材にして、転移学習の1つの手順が示されている。ここでのポイントは、学習済みモデルの出力層のみを取り換えること、最初の数エポックは、再利用するパラメータが壊されないように固定しておくこと(layer.trainable = False)、その後でtrainableにするのだが、再利用するパラメータが破壊されてしまわないように、学習率をデフォルト値よりもかなり小さくすること(説明事例では1/100)、などであろう。

最後に、14章には、imagenetでpretrainしたXceptionを用いた花の分類例。花の画像が1000枚、すなわちデータ数が少ない場合の活用例。最初に、練習用のデータセットをtest_set, valid_set, train_setに分けている。次にモデル(Xception)の入力データサイズ224x224に合わせる。tf.image.resize(image, [224, 224])。さらに、shuffle, batching, prefetching, augmentationなどのpreprocessingをする。肝心のモデルだが、imagenetで学習したモデルとパラメータをロードする。必須条件は、include_top = False。これは、global average pooling layerとdense output layer(imagenetは1000種類に分類するから、1000のユニットからなる)を除去することで、代わりに、自前のglobal average pooling layerと、分類数のユニットをもつdense output layerを追加する。trainingの最初はbase_modelをlayer.trainable = Falseとして、数エポック、続けて、base_modelをlayer.trainable = Trueとし、かつ、learning rateを小さくして学習させる。およそこんな感じだ。

3.F. CholletさんのテキストにおけるTransfer learning

関連する内容は、Using a pretrained convnetで始まり、feature extractionとfine-tuningという表現になっていて、transfer learningという用語は、少なくとも見出しには使われていない。全体がTransfer learningで、バリエーションが多いという感じがする。

4.NIPS 2019の論文

Transfusion: Understanding Transfer Learning for Medical Imaging
Maithra Raghu∗ Cornell University and Google Brain maithrar@gmail.com
Chiyuan Zhang∗ Google Brain chiyuan@google.com
Jon Kleinberg† Cornell University kleinber@cs.cornell.edu
Samy Bengio† Google Brain bengio@google.com
Abstract
Transfer learning from natural image datasets, particularly IMAGENET, using standard large models and corresponding pretrained weights has become a de-facto
method for deep learning applications to medical imaging. However, there are fundamental differences in data sizes, features and task specifications between natural
image classification and the target medical tasks, and there is little understanding of
the effects of transfer. In this paper, we explore properties of transfer learning for
medical imaging. A performance evaluation on two large scale medical imaging
tasks shows that surprisingly, transfer offers little benefit to performance, and
simple, lightweight models can perform comparably to IMAGENET architectures.
Investigating the learned representations and features, we find that some of the
differences from transfer learning are due to the over-parametrization of standard
models rather than sophisticated feature reuse. We isolate where useful feature
reuse occurs, and outline the implications for more efficient model exploration. We
also explore feature independent benefits of transfer arising from weight scalings. 

医療データの解析にtransfer learningがデファクトスタンダードとして用いられていることに意義を唱えている。疑問点は、たいていの人が感じているように、imagenetと医療画像とでは、画質も読み取る情報の位置や分布なども全く異なるので、そもそも、imagenetで学習したモデルのtransfer learningに大きな効果を期待するのはおかしいのではないか。transfer learningの効果があるとしたら、その理由、根拠は何なのかを、実験的、具体的に示したデータがあるのか。著者らは、確かに高い性能を示しているが、それは、transfer learningから期待されるもの、特徴量の効果的な利用、などによるものではなく、単にモデル自体の性能の高さによるものであろう、というのがこの論文の結論のようである。その根拠を示す結果を得ているようだが、自分にはそこまで読み取れない。

仮に、この論文の結論通りだとしても、imagenetで学習した高性能なモデルを用いることは、他の初期値を用いるよりも収束が早くて期待通りの性能が得られることに間違いはないのだから、我々は、何も変えることはない、ということになるのかな。

5.モデルのもつ性能を生かすための方法を考えよう。

病巣の面積率を反映した評価になるようにするには、タイルの集合体の中に組織の全体が入っているほうがよさそうだし、ある程度の画質も必要だし、モデルの性能は高い方がよさそうだし、計算時間の制約もあるし、・・・。

 

明日も、Kaggle kernelのGPUは使えないので、頭を使わないとだめだな。 

 

7月9日:あと14日:

1.タイルの作り方を学ぶ:タイルの枚数、組み合わせ、各タイルの視野と解像度、これらを自由に操れるようになるため。

解読中

2.出力層をシンプルにしてみた。

GPUが使えないので、CPUで動作確認したところ、オーバーフィッティング気味に動作することがわかった。

・そうすると、augmentationをしっかりしないといけないので、albumentationを調べてみた。非常に種類が多いことが分かった。これまで使ったことのないものについて、1つ1つ効果を調べてみる。

 

 明日は、タイル作成コードをしっかり理解して、思い通りのタイルが作れるようにしよう。

 

7月10日:あと13日:

1.タイル作成コード:

・画像の高さと幅の値を取得する:例:image_shape = image.shape

・タイルの画像サイズをtile_sizeとしよう。

・元画像にパディング(周囲にダミー画素を追加)する。パディングは、パディングした画像サイズが、tile_sizeの整数倍になるように行う。

・パディングの大きさ(各方向へのピクセル数)を計算するために、演算子%が使われ、パディングを上端下端、左端右端に振り分けるために//2が使われる。

%や//の入った演算は、わかってしまえばどうってことないが、初見では戸惑うこともある。そういうときは、元画像の画素数とタイルの画素数を式に代入して、作図してみよう。数式は、具体的数値を代入し、その結果を図やグラフに表すと理解しやすい。

・.pad, .reshape, .transpose, .argsort, 等を、通常の説明書レベルで理解するだけではだめなのだろうという気がする。実際、np.padなども、説明書とは異なるフォーマットでも使われているようで、どう理解したらよいのかわからない。

・以上の結果、自分で組み立てなおしたり、欲しい解像度、形状、のタイルを得るのはあきらめた。使わせていただいているプログラムは、制約はあるものの、自由度は高く、さまざまなタイル構造を作り出すことができる。

 

明日は、何種類かのタイルの比較を行う予定。

 

7月11日:あと12日:

自分でコントロールできるプログラムは、いまだ、LB: 7.0にとどまっている。

discussionでの上位者の含蓄のある発言:要約すると、「実験あるのみ!」

タイルの解像度と枚数の制御範囲は広がった。そうすると、ある程度の解像度で検体全体を含むタイルを使いたくなるのだが、計算資源の問題にぶつかってしまう。

解像度の高い画像が得られたので期待して動かしてみた。ただし、バッチサイズ2でしか動かない。計算時間が長い。モデルとフィットすれば数エポックで高いスコアも可能だと期待して途中経過を見ていたが、予想外に悪かった。タイル画像は明瞭で、これなら容易に分類できるだろうと思っただけに残念だった。

自分の目を、コンピュータに合わせないとだめだな。実験あるのみ。先入観なしに、系統的に、実験しないといけないようだ。

検討中のモデルを、今朝、GPUを用いて10エポック計算し、スコアは0.75くらいだったのでcommitしたが、9時間も経ってエラーで停止し、スコアは得られなかった。lossやaccのデータまで消えてしまった。非常に残念だ。

もう1つのモデルも計算しているが、commitできるか心配だ。

心配どおり、今度は、自分でミスった。

はい、今日は、終り。

 

7月12日:あと11日:

勝者のキーワード:

Kaggle kernel、private dataset、GPU、TPU、の使いこなし。

stacking、ensemble、concatenate、・・・。

このあたりを調べてみよう。

・タイルの構成(個別タイルの解像度と画像範囲)を整えると、やたら画像が大きくなることがある。そのときは、適度な大きさにリサイズする。これを正しく行うためには、データの流れを正しく把握しなければならない。そのためには、プログラムを正しく理解しなければならない。もう少しだと思っている。

・どのタイルが良いのかを試しながら、良さそうなものを組み合わせる。アンサンブルの登場だが、出力をどうするのか。まだ理解していないので、見本になるプログラムを探して、学ばなければならない。

・各クラスに特徴的な画像を機械学習で抽出し、それを用いてCNNで学習させるというのが面白そうだし、CNNを通して特徴量を抽出してから機械学習で分類するのも面白いかもしれない。ただし、これは、単なる思い付きにすぎず、素人の妄想にすぎないかもしれない。。

・Kフォールドをやって、学習済みの各モデルで予測したクラスの平均をとるか、予測したクラスの多数決をとるか、これも妄想かもしれない。

 

・今日もcommitのところで、時間切れで失敗した。コミットがうまくいったのは借り物の予測・提出用のプログラムと、これも借り物だが、約3時間かかって計算した後、GPUをonのままにして約3時間でcommitしたものだけだ。

後者のkommitのとき、GPUは、3時間くらいしか動いていなかったはずなのに、その3時間の間にGPUを15時間くらい使ったことになっていたような気がする。

まだ20時間あると思っていたのに、残り5時間の警告が出てあわてて動作中のプログラムがないか調べて対処したように思う。

いまだに、コミットのときの条件を正しく把握できていないのだろうと思う。うまくいかなかったのは、2回とも、計算終了後にGPUをoffにしたことが原因だろうと思う。

commitの際に、GPU使用時間のさらに3倍以上の使用時間を消費してしまった原因は、コミットに要する時間が長くて、コミット中に、別のプログラムを編集しようとしてkernelを立ち上げた際に、GPUがプログラムに同期して自動的に立ち上がっていたのに気づかなかったためだろうと思う。

まだまだこんなレベルなのだ。

計算用と予測用を別にするなど、kernelを効率よく使う方法を習得したいものだ。

 

commitしたところで、良くてもLBは0.75くらいだろうからGPUを無駄に使わずに済ませられないかと思ったのも事実だ。

 

忘備録:技術習得目標

➂アンサンブル:異なるCNN、異なるフォールド、異なるタイル構造、異なるハイパーパラメータ:計算環境の問題

④学習の継続:引継ぎ:学習モデル(学習パラメータ)の受け渡し:学習と予測の分離:学習モデル(学習パラメータ)の受け渡し:それほど必要性を感じていない:それではだめだ。これは、自在にできるようにしておかなければならない。

②タイル等の画像のリサイズ:入力画像の画素数の調整:配列の次元が多い場合に対応できない:次元の低い話だ。 

①自分の計算環境でどのnotebookも動かせるようになること:これがいつまでたっても克服できない :windowsからlinuxに切り替えることで解決できるのだが、いつまでも、踏み切れずにいる。

 

7月13日:あと10日:

アンサンブルに限らないが、使いたいデータは、KaggleのDatasetsのpublicもしくはyour detasetsにアップロードしておき、Kaggle kernelのnotebookから、それらをアップロードするという使い方がある。

複数のモデルに対する学習済みDNNの重みをアップロードしておくことで、アンサンブルが容易になる。

強力なマシンを使って学習させたモデルの重みをアップロードすれば、それだけ予測精度の高いモデルを使うことができる。

容量制限はあるが、データベースもアップロードできるので、時間をかけて前処理したデータをアップロードしておくこともできる。

 

出力層:すでに書いたかもしれないが、現時点では、GlobalAveragePoolingの後は出力層に直結している。これで良いのかどうか、わからない。出力層としてdense層を加えた場合と比較しだすときりがないと思うので今はやらない。

 

学習済み(もしくは学習中)モデルのsaveとload、callbacks、modelcheckpointやearlystoppingなどは、ディープラーニングのテキストを読んで勉強しているときは、読み飛ばしていたように思う。

trainingに時間がかかるDNNでは、このあたりを押さえておかないと、時間を無駄にしてしまっていることを、実感させられているところである。

ここのところ、ずっと、毎回、imagenetで学習したモデルからスタートしてtrainingしているが、何か無駄をしているような気がしてならない。

モデルは学習するたびに賢くなっていくべきだと思う。さまざまに学習した成果を蓄積する方法はないものだろうか。

 

面白い論文があった。

Automated Gleason Grading and Gleason Pattern Region Segmentation Based on Deep Learning for Pathological Images of Prostate Cancer. YUCHUN LI et al., IEEE Acsess 2020

明日読んでみよう!

 

このコンペの技術目標を、「アンサンブルモデルによる予測」ということにする。

まだ、あと、9日間もある。

 

7月14日:あと9日:

学習と予測の分離及びアンサンブルを行うための枠組み:

(学習コードアップロード⇒学習⇒モデル保存)*n⇒予測コードアップロード⇒n個のモデル読込(+アンサンブル)⇒予測

ここで、保存したモデルは、Datasetとして保存する。予測コードをアップロードしたら、Datasetとして保存したモデルをアップロードする。

学習と予測の分離、および、DNNのアンサンブルの枠組みを理解するのに、14日間を要した(Kaggleに参加したのは昨年の今頃だったと思うので、1年を要した)。理解が正しいかどうか、簡単なモデルを使って、確かめてみよう!

 

Dropout:次の論文は、非常に重要で、参考になることが書かれているのに気づいた。主題は「isometric」であるが、自分にとって最も参考になりそうなのは、著者らが提案しているモデルに「dropout」を追加するだけでResNetの性能に近づいた、というところである。

今使っているモデルがoverfittしたら、同じ場所に、追加してみよう。

dropout(0.4)で効果はあったが、まだ不足。入力データの量とモデルの複雑さのバランスがとれていないのだろうが、適正化は時間がかかる。限られた時間と計算資源を有効に使って・・・。

Deep Isometric Learning for Visual Recognition
Haozhi Qi, Chong You, Xiaolong Wang, Yi Ma, and Jitendra Malik          arXiv:2006.16992v1 [cs.CV] 30 Jun 2020
Abstract
Initialization, normalization, and skip connections are believed to be three indispensable techniques for training very deep convolutional neural networks and obtaining state-of-the-art performance. This paper shows that deep vanilla ConvNets without normalization nor skip connections can also be trained to achieve surprisingly good performance on standard image recognition benchmarks. This is achieved by enforcing the convolution kernels to be near isometric during initialization and training, as well as by using a variant of ReLU that is shifted towards being isometric. Further experiments show that if combined with skip connections, such near isometric networks can achieve performances on par with (for ImageNet) and better than (for COCO) the standard ResNet, even without normalization at all. Our code is available at https://github.com/HaozhiQi/ISONet.

f:id:AI_ML_DL:20200714112308p:plain

Table 5

Since R-ISONet is prone to overfitting due to the lack of BatchNorm, we add dropout layer right before the final classifier and report the results in Table 5 (g). The results
show that R-ISONet is comparable to ResNet with dropout (Table 5 (b)) and is better than Fixup with Mixup regularization (Zhang et al., 2018).

 

CNNのアンサンブルができるようになっても、今のモデルでは、単独で、まだ0.75を超えていないので、アンサンブルがうまく機能しても、LBは0.8にも届かないだろうな。

単一モデルで少なくとも0.85以上にならないと、勝負にならないだろうな。

分類のところに注目してみようか。

病巣の段階とその検体中における占有面積比が重要な意味をもっているように思う。

そうすると、タイル画像内で、病巣の占有率が把握できるようになっている必要がありそうだ。すなわち、タイルには、各検体の全体が写っていなければならないのではないか。クロップなどのaugmentationによって画像が画面からはみ出して見えなくなるのはまずいだろうな。元々のタイル内に、検体全体が含まれているのが大前提となるのか。

 

さて、今週のGPU使用可能時間は、あと4時間半となった。今走らせている計算が終われば残りは1時間となる。あと3日半は、GPUが使えない。

ということで、残っている大きな課題の1つである、自分の計算環境の整備をこの3日半の間に片付けてしまおう。

Anacondaの仮想環境を、元の環境をコピーして作成し、そこに、pipで必要なモジュール等をインストールすることで、たいていのものは動くようになる。さらに、Kaggleの議論もさんこうにしながら進めている。

これでOKかと思ったら、こういうエラーが出た。”BrokenPipeError: [Errno 32] Broken pipe” この原因が、さっぱり、わからない。これはPyTorchのモデルだ。

この作業をすることによって、Kaggleのpublicデータセットの使い方が少しわかった。

 

明日は、なんとしても、BrokenPipeErrorを克服しよう! 

 

7月15日:あと8日: 

BrokenPipeError:

定義:exception BrokenPipeError

A subclass of ConnectionError, raised when trying to write on a pipe while the other end has been closed, or trying to write on a socket which has been shutdown for writing. Corresponds to errno EPIPE and ESHUTDOWN.

日本語バージョン:

ConnectionError のサブクラスで、もう一方の端が閉じられたパイプに書き込こもうとするか、書き込みのためにシャットダウンされたソケットに書き込こもうとした場合に発生します。 errno EPIPE と ESHUTDOWN に対応します。

・なんのことやらさっぱりわからん。

・そこで、エラーメッセージの中を1つづ追いかけてみる。どうやら、data.to(device)のところがあやしい。deviceは、GPUである。

・パソコンに搭載されているGPUは1050Tiなので、メモリーは4GBである。そうすると、pytorchでは、num_workers = 0 以外の選択肢はなさそうである(pytorch GPU num_workersをキーワードに検索してみると、それらしい説明があった)。tensorflow/kerasでは、num_workers = 4でエラーが発生したときに、たぶん、num_workers = 1で動いたと思う。今回も、最初にnum_workers = 4があやしいと思って4を1に変更したが、エラーは発生したままだった。

・なにはともあれ、エラーの原因は、num_workersの値が、使っているGPUとマッチしていなかったということである。適正な値を用いることで、エラーは解決した。

・エラーの原因は、元プログラムが想定しているよりもGPUの能力が低いことにある。したがって、トップを狙える可能性は、いまだ低いままである。

 

・今、ノートパソコンのGPU:1050Ti:の冷却ファンがうなりを上げている。

・2エポックでval_kが0.68くらいまで上がりそうだったので、よしよし、と思っていたら、2エポックで停止、3エポック開始時にエラーが発生した。

・まいった、まいった。

・2エポックの計算に3時間以上かかっているので、エラー対策をしてもその結果がわかるまでに、3時間以上かかることになる。

・類似エラーのQ&Aには、pytorchのバージョンを最新のものにすればよいとか、1つ前のバージョンにすればよいとかいうのがある。現状は1.2だから、まずは、1.4にして、それでだめなら、1.5にしてみよう。これで結果がわかるまでに7時間以上かかることになる。2エポックまでは計算できるので、タイルの条件を変えてみよう。

 

コンペサイトの説明で気になる箇所がある。

1.training setのイメージの一部は、ペンによりマーキングされているが、test setにはマーキングはない。

2.セグメンテーションマスクが用意されていて、ISUPグレードが示されている。全ての画像に付属しているわけではない。種々の理由により偽陽性偽陰性が含まれている。マスクは、効果的なサブサンプリングをする方法を開発するのを支援するために提供したものである。マスクの値は供給機関によって異なる。

3.機関によってラベル(の定義)が異なっているようにみえる。

 

技術検討用ということでしょうか。最初はマスクを使わず、写真や試料の不具合も関係なくそのままデータを通す。次からは、不具合のある写真や試料を除く。試料がどちらの機関由来かを識別することができるかどうか調べる。テストデータについても機関間の識別ができれば、機関ごとに学習モデルを作りテストデータを分類することができるかもしれない。どれがうまくいくかは、予測結果を提出してスコアが算出されるまでわからない。 

 

計算環境の問題:

仮想環境(????vision)を作ったうえで、condaでインストールできないモジュールやパッケージをpipでインストールしている。

仮想環境のpytorchを1.2から1.4もしくは1.5にバージョンアップするつもりが、まちがってベース環境のpytorchをバージョンアップした。

notebookをどちらの環境で立ち上げているのか間違うと、環境を壊してしまうことになりかねないので要注意。

出来ることが増えるということは、管理すべきことも増えるということ。

使い方がわかっていないところがある。

pytorchのバージョンアップが、jupyter notebookに反映されない。 

 

明日は、このエラー対策だ!

AttributeError: 'CosineAnnealingLR' object has no attribute 'get_last_lr'

これも!

pytorchのバージョンアップが、jupyter notebookに反映されない。

エラーに明けて、エラーに暮れる。

 

そうだ! AIエンジニア&AI研究者になろう!

 

7月16日:あと7日:

今日の課題は、1.2.0から1.4.0以上へのpytorchのバージョンアップ:

Anacondaを使用している。

conda updateから始めたのだが、1.2より新しいものが出てこない。uninstallしてからinstallしても、1.2.0だけを推奨し、バージョンアップできない。アップデートや再インストールの際にバージョンを指定しても、別の場所に、単独でインストールされるようで、使える状態にはならない。conda listでは1.2が表示されるだけである。

condaによるfastaiのインストールの説明文の中に、pytorchへの言及があった。Anacondaにはfastaiもインストールしているので、非常に気にはなったが、pytorchのインストールやバージョンアップへの影響に関係する記述はないようだ。

試しに、fastaiとpytorch 1.2の両方をアンインストールしてから、pytorchのみインストールしようとしたが、1.2しか出てこない。

pytorchのHPに書かれているインストール方法、conda install pytorch torchvision condatoolkit=10.2 -c pytorchを実行してみた。もう3時間近く動いている。互換性のないパッケージを調査するということで、examining conflict for ... が表示され、動き続けている。もう5時間以上になる。これだけ時間がかかると、うまくいくとは思えない。pytorchはtensorflow/kerasと衝突しているのだろうか。もう10時間を超えただろうか、延々とexamining conflict forが続いている。これでバージョンアップできたらAnacondaの技術者は凄いってことになるのだが。どうかな。

 

1日つぶした。pytorchのバージョンアップが目的なのではなく、エラーが生じた可能性の1つがこれではないかということである。エラーが生じているのは、learning rateの更新のところだから、プログラムの変更でエラーはなくせるかもしれないので、そちらをやろう。

 

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7月17日:あと6日: 

Kaggle kernelに頼りすぎたな。もっと広く言えば、Kaggleのコミュニティーに頼りすぎたな。技術を磨くには、とても良い仕組みであり、コミュニティーだと思う。引き続き利用させていただきたいと思っている。自分にとってのメリットとデメリットを列挙してみよう。

メリット

・スコアを争うことは、真剣に取り組む動機付けになる。

・スコアを争うことにより、モデルの予測能力を上げるための技術に敏感になる。

・スコアを争うことにより、当該分野の技術開発状況に敏感になる。

・公開コードによって、プログラミング技術の基礎から、モデルの高性能化のための様々な工夫、様々なデータの前処理技術を学ぶことができる。

・自前の計算環境が無くても、Kaggle kernelで、GPUやTPUを使うことができる。

デメリット

・公開コードに頼りすぎると、自前のコードを作らなくなってしまう。

・Kaggle kernelに頼りすぎると、自前の計算環境の保守がおろそかになる。

 

 さて、あと6日になった。

ハイスコアを狙うには、1050Tiは自分の能力との足し算では、不足である。

自分が或る程度理解できて、ある程度条件検討してきた中で、最も良いスコアが得られそうだと思うタイルとモデルの組み合わせにおいて、良いスコアを出すために必要な時間は短く見積もっても100時間である。残りは30時間である。4週間前なら120時間あるが、今使っているモデルは自前ではできないノウハウが入っており、その時期にそのモデルの原型が公開されていても自分ではとりかかれていないだろうと思う。

 

google colaboは使えるのかどうか調べてみよう。

Kaggle kernelよりも一般向けに設計されているようである。使えるGPUやTPUの性能は同レベルかな。Google Driveは15GBまで無料で使用可能。12時間まで連続使用可能となっているようだが保証されているわけではない。

大容量のデータや大きなモデルを扱うためには、Google Cloud Platformを使うことになるのだろうな。自前のモデルで、ハイスコアの可能性があれば、やってみてもよいのだが、・・・。

 

最後までスコアアップの手段を検討し続けよう!

 

7月18日:あと5日:  

ハイスコアのポイント:

データの特徴:2つの機関KとRから、データとラベルが提供されている:ラベルにも画像にもバイアスがかかっている:Kの画像/ラベルで訓練したモデルでKのテスト画像のラベルを予測し、Rの画像/ラベルで訓練したモデルでRのテスト画像のラベルを予測するのが最も正確だと考えるのが妥当だろう:入れ違いになるとどうなるのだろう:Kの画像/ラベルで訓練したモデルでRのテスト画像のラベルを予測し、Rの画像/ラベルで訓練したモデルでKのテスト画像のラベルを予測した場合が最も不正確になると考えるのが妥当だろう:KとRの論文には、正確なラベルを与える難しさが書かれている:不正確なラベルが、ある割合で含まれている:コンペの概要には、ラベルの定義すら違っているような記述がある:Rでは試料をいくつかのクラスに分けてラベル付けしている:そのクラス/ラベル付け手法によってラベルの正確さは異なっている:そのうちのどれが訓練データに、どれがテストデータに組み入れられているのかは不明:機械学習を援用して半自動でラベル付けしたり、専門家がラベル付けを繰り返したり(不一致のラベルは再検討)している。加えて、不良データの追加、マスク(セグメンテーション?)の付与、マーキング残しなどがある:こういう状況の中から、テスト画像に付与されたラベルを予測する:主催者の期待はどこにあるのだろうか:少なくとも、テストデータのラベルは、専門家による最も確度の高いものでなければ意味がないと思うが、現実にはグレーゾーンがある。ミスもある。意図的にノイズデータを加えることもある。:もし、最初に述べたとおりになっているのなら、訓練データを用いて、徹底的にRとKを識別するのがよくて、そのモデルでテストデータをRとKに仕分けし、対応する訓練モデルで予測するのが最も正確な予測結果をもたらすのかな:そうだとしても、用いるDNNモデルが貧弱であったり、タイリングなどの画像の前処理技術が貧弱であったり、計算資源が不足していれば、高いスコアは望めない。

機械学習プログラムの設計製作技術を身に着けよう、向上させよう、絵に描いた餅に終わらないようにしよう!

 

さて、Kaggle kernelのGPUの最後の30時間を有効に利用する方法を考えよう。

今回のコンペで新たに学んだのは、Kaggle Datasetの利用/活用方法である。これを使って3つか4つのCNNモデルのアンサンブルを試してみることにする。

 

7月19日:あと4日:   

アンサンブルを1回やって今回のコンペは終えることになりそうなので。効果的なアンサンブル法についてコンペ内での情報があれば参考にしながら考えてみたい。

 

アンサンブル用予測モデルの取り出しに失敗した。

明日は、目標を小さくするしかない。

予測モデルの取り出しだ。

 

自分の今のレベルがよくわかった。

 

7月20日:あと3日:   

今日は全休です。

 

7月21日:明日提出締切(正確にはあさって午前9時00分まで) 

 今日の予定:次のステップへの準備

1.Kaggle kerner内での出力ファイルの確認と取り出し

2.Kaggle kernelのGPUとTPUの活用について

結果

1.訓練中の出力ファイルの変化の確認、訓練終了直後の出力ファイルの確認、出力ファイルの取り出し作業を、1ステップ毎に記録しながら慎重に作業する

・計算途中であるが、これまでの最も良いモデルのパラメータファイルが出力されているのを確認し、ダウンロードできることも確認した。

・明日は、ダウンロードしたパラメータファイルをDatasetに保存し、予測用のコードに読み込んで実行し、submitしよう。

 

2.TPUを用いたnote bookから、TPU使用方法を学ぶ

基礎学習

Google Cloudからのコピペ

Cloud TPU は、Google がニューラル ネットワークのワークロードに特化して設計した行列プロセッサです。TPU では、文書処理、ロケット エンジンの制御、銀行取引といった操作に対応できませんが、ニューラル ネットワークの大規模な乗算と加算に関しては、極めて高速に処理でき、しかも、消費電力と内部の物理フットプリントは CPU や GPU と比較して大幅に下回ります。

TPU が他のデバイスより優れている点としては、フォンノイマン ボトルネックが大幅に軽減されることが挙げられます。このプロセッサの主要なタスクは行列処理であるため、TPU のハードウェア設計者はその演算処理の実行に必要なあらゆる計算ステップを把握しました。そしてその知識を基に、何千もの乗算器と加算器を配置して直接相互に接続し、これらの演算子からなる大規模な物理行列を形成することができました。この構造は、シストリック アレイ アーキテクチャと呼ばれています。Cloud TPU v2 の場合、128 x 128 のシストリック アレイが 2 つあり、16 ビット浮動小数点値を処理する 32,768 個の ALU を単一プロセッサ内に集約しています。

・調べた範囲では、モバイル用途の他には、特段のメリットは無さそうだが、実際に使ってみなければわからない。2か月ほど前に、Flower Classification with TPUsというコンペがあったので、合間を見て、そこのnotebooksで学んでみよう。

 

明日は最終日だな。1つは、commitしてsubmitしよう! 

 

7月22日:本日提出締切日(明朝午前9時)

本日の予定

1.最後のsubmit

・trainモデルを走らせ、最良のcvが得られたモデルのパラメータセットをsaveする⇒そのファイルをdata setとしてアップロードする⇒data setを経由して予測モデルにそのパラメータセットを読み込み、test dataの分類をしてsubmission fileを出力する。

・この手順でsubmitした結果、スコアはLB=0.85であったが、このスキームでsubmitする手法を学んだということで、良しとしよう。わずか4エポックの単一モデルでこのスコアが出るということは、元のプログラムがハイレベルだったということだろう。

 

2.commit中のGPU使用時間の確認

Kaggle kernel内での操作に少し慣れてきたので、以前から気になっていたcommit中のGPU消費時間を、commit開始からモニターしている。

現状の理解:

commitは、プログラムを再度走らせるので、GPUを使って5時間かかったのであれば、commitにもGPU使用で5時間かかる。(CPUでは計算に9時間以上を要する場合、GPUをoffにしてcommitすると、commitは失敗する)

GPUの使用時間は、GPUのon/off操作の下段にGPU Quotaとして表示されている。それを見れば、GPUの使用時間がリアルタイムでわかる。

commit中、GPU Quotaの時間表示は、session on/offによらず、実際の経過時間の倍の速さで時間は進む。

session onでcommitすると、GPU Quotaの表示のとおり、実際の経過時間の2倍の時間、GPUを使ったことになる。

session offでcommitしても、GPU Quotaの表示は2倍の速度で進むが、My account画面に表示されるGPU消費時間は、commitの経過時間のみを反映したものであり、 Quotaをクリックすると、やはり、commitの経過時間のみを反映した表示があらわれる。

画面によって異なる時間が表示される。これは、現実におきていることである。

しつこいようだが、GPUの残り時間から、commitできると思っていても、単純な操作ミスによって、commitに失敗することがあることに注意しよう。

注意)GPUのon/offと、sessionのon/offは、まめにチェックしよう!

 

3.data augmentationについて

train、validation、testの3つのステージについて考えてみる。

A. Geronさんのテキストでは、AlexNetの説明のところで、Augmentationが紹介されている。AlexNetはoverfittingを防ぐためのgenerarization techniqueとして、DropoutとともにAugmentationを用いていたことが紹介されている。

F. Cholletさんのテキストでは、データが無限にあればoverfitは起きない。その代替方法として、データをランダムに加工することによって本物に近いデータを増やす方法としてAugmentationを位置づけている。さらに、data augmentationは、所詮、元画像の単純な加工に過ぎずoverfitthingを防ぐには十分でない。その場合には分類器の全結合層の手前にdropout(0.5)を入れるとよい、と説明されている。

さらに、コードの説明のところで、validation dataに対しては、Note that the validation data shouldn't be augmentedと書かれている。

ということで、data augmentationは、train dataに対してのみ行うものと思っていた。

しかし、Test Time Augmentationは、適切に用いれば大きな効果を発揮する可能性があるようだ。次のような論文がある。

Greedy Policy Search:A Simple Baseline for Learnable Test-Time Augmentation

Dmitry Molchanov, Alexander Lyzhov, Yuliya Molchanova, Arsenii Ashukha, and Dmitry Vetrov, arXiv:2002.09103v2 [stat.ML] 20 Jun 2020

Test-time data augmentation—averaging the predictions of a machine learning model across multiple augmented samples of data—is a widely used technique that improves the predictive performance. While many advanced learnable data augmentation techniques have emerged in recent years, they are focused on the training phase. Such techniques are not necessarily optimal for test-time augmentation and can be outperformed by a policy consisting of simple crops and flips. The primary goal of this paper is to demonstrate that test time augmentation policies can be successfully learned too. We introduce greedy policy search (GPS), a simple but high-performing method
for learning a policy of test-time augmentation. We demonstrate that augmentation policies learned with GPS achieve superior predictive performance on image classification problems, provide better in-domain uncertainty estimation, and improve the robustness to domain shift.

TTAは、予測性能を上げるための手法として過去に検討されていたようだ。

・Kaggleでは、すでに常套手段になっているようである。効果的なTTAを探そう。

 

4.今回、アンサンブルをやろうとしてできなかったこと

・アンサンブルのコードをどのように仕上げるかということも課題であったが、どういうアンサンブルをするのかを、決めることについても十分な検討はできなかった。したがって、効果のほどはわからないが、以下のような単純な方法を検討しようとしていた。

・タイルの枚数や解像度を変えたモデル

・学習率の初期値を変えたモデル

・パラメータの初期値(He、ランダム、imagenetによるpretrain)を変えたモデル

スコアアップのためのTTAを検討し、TTAを変えたモデルのアンサンブルというのもありかもしれない。

GPUの残り時間が少ない中で、アンサンブルのためのデータ保存とそのダウンロードのタイミングを間違えたのが痛かった。

 

これで、PANDAコンペは終了だ!

目標の1位からは、はるか遠くの順位にとどまり、仮の(借り物の)スコアから抜け出せなかった。

 

次は、SIIM-ISIC Melanoma Classificationに取り組もう!

 

7月23日:本日午前9時終了

verify中とのことだが、最終結果が発表された。

 

*順位について

まず、順位変動の大きさに驚いた。test_dataの42%を使ったPublic(暫定)から、残り58%のtest_dataを使ったPrivate(最終)とで、こんなに順位(スコア)が違ってもいいのか、ものすごく、大きな疑問を感じる。

200も300も飛び越してベストテンに入った人はおめでとうでよいのだが、優勝だと思っていた人が41位にまで下がっているのはなんとも残念な気がする。

 

*上位の方々の戦術

印象に残ったのは2つある。

1つは、丁寧なラベルと画像の選択である。これは、ディープラーニングの基本中の基本、すなわち、良い(画像 - ラベル)ペアを作り上げることである。この作業を、どうやるか。訓練後に、訓練データを予測して、ノイズ画像やノイズラベルを除去することになるのだが、除去するしきい値の決め方など難しいことがありそうだな。

もう1つは、お手本となるコードの作成者が早々に(2か月も前に)退出されたことだ。終了後にその理由を投稿されている。この方のモデルは、42%の側のtest_dataに適合しなかったことが最大の要因だと思う。結果的には、優勝候補の方と同じ道を歩むことになったようである。非常に残念なことである。

追加でもう1つ。Kaggle kernelとGoogle Colabしか使えない方が、工夫して、ベストテンに入っていること。これを言い訳にしている自分が恥ずかしい。

 

以上 

 

 

f:id:AI_ML_DL:20200630074949p:plain

style=144 iteration=1

f:id:AI_ML_DL:20200630075113p:plain

style=144 iteration=20

f:id:AI_ML_DL:20200630075156p:plain

style=144 iteration=500

 

TReNDS Neuroimaging

TReNDS Neuroimaging

2020年6月14日から参戦

 

最終提出締切:2020年6月29日

目標:メダル獲得

 

6月14日:1日目

概要:

データのダウンロード:164GB

文献1:B. Rashid and V. Calhoun, Towards a brain-based predictome of mental illness

文献2:Y. Du et al., Comparison if IVA and GIG-ICA in Brain Functional Network Estimation Using fMRI Data

notebook : ざっと見ただけだが、画像解析したものが見当たらなかった。それから、年令以外の評価値の意味がまったくわからなかった。

 

6月15日:2日目 

予定:

1.データの読み込みと表示、

2.機械学習の実装方法の検討、

3.画像解析の実装方法の検討 

今日のリーダーボード:

LB:1st: 0.1569, 2nd: 0.1573, 3rd: 0.1575, ..., 10th: 0.1583, ..., 50th: 0.1591

100th: 0.1593, 200th: 0.1594, 300th: 0.1595, 400th: 0.1598, 500th: 0.1619, 600th: 0.1663

銅メダルは100位までだが、今、77位から185位までが0.1593である。

実施:

コンペのnotebookの1つを選んで、いろいろな推論モデルを使ってみる。

モデル0:SVMで計算しようとしたが、SVRとすべきところをSVCとしていることに気付かずエラー発生。そのときは原因不明のまま放置した。

モデル1:LinearRegressionでは、600位以内に入らなかった。

モデル2:DecisionTreeRegressorでも、600位以内に入らなかった。計算時間は6分余りであった。

モデル3:RandomForestRegressorは、計算中だが、かなり時間がかかりそうだ。約6時間かかって終了した。時間はかかったが、スコアは伸びた。しかし、まだ、600位以内には入れていない。

モデル4:SVM Regression: LinearSVR:計算時間は34秒。validationの結果が良くないので、submitはしない。もっとも、1日3回までだから、今日はできない。

モデル5:SVRの2次の多項式:計算中。モデル3のRandomForestRegressorよりは早く計算できそうだ。計算時間は1時間17分であった。スコアは0.161に近づいてきた。

モデル6:SVRのパラメータを変えてみる。

 

6月16日:3日目(残り14日)

予定:

1.昨日のSVRの結果をsubmitする。

2.GradientBoostingRegressorを試す。

3.XGBRegressorを試す。

4.その他のモデルを試す。

実施:

1.昨日計算したモデルで最も良かったものをsubmitしたところ、0.1598となった。

・現在の100位は0.1593だから、メダル獲得まで、最低でも、あと、0.0005、約0.3%の改善が必要だ。

2.今日は、SVRに絞り、パラメータの最適化を行った。C値、epsilon、KFoldの分割数、スケール調整などを変えてみたが、公開notebookの値が最適値付近にあることを確認するにとどまった。

3.今日最適化したモデルの予測値を2件submitしたが、スコアは改善されなかった。

 

明日の予定:明日は、詳細にデータ解析されたnotebookを読んで、次のステップに進む手がかりをつかもう。

Ridge Regressionをやってみよう。:A. Geronさんのテキスト第4章Training MethodにあるRegression methodを使いこなそう。:第7章のregressionのアンサンブル:Stacking:も使えるようにしよう。 

 

6月17日:4日目:残13日

予定:

1.Kaggle kernelで計算していたが、このコンペは、submissionファイルのアップロードだけであることから、自分の計算環境でも計算できるようにする。

2.A. Geronさんのテキストに例示されているregressionのモデルを片っ端から試す。

3.アンサンブル、スタッキングを使えるようにする。

実施内容:

1.計算環境:昨日までと同じプログラムを自分のパソコン上のnotebookで動かしてみた。とくに変わったモジュールやパッケージは使っていないので、問題なく動いた。

SVRで、Kaggle kernelを用いた昨日の計算結果と同じになることを確認した。

ただし、計算時間が、約50分から約60分へと、少し長くかかった。

2.LinearRegressionで、Kaggle kernalと自分の計算環境を比較したら、計算結果が明らかに違った。原因は、KFoldの分割数が違っていたためであることがわかった。SVRでは、Kを7、5、3と変えても3桁目が変わるかどうか、という感じだが、LinearLergessionでは、Kが7と5でも、計算結果は明らかに違った。

3.Ridge Regressionを試したが、αの適切な値が見つからない。ageとその他とでは明らかに挙動が異なり、それらにうまく対応させるのは難しい。Cと同じで、5つそれぞれに対して、適切な値を与えるようにすればよいのか。

4.スタッキングをやろうにも、SVR以外に使えるモデルがないとどうにもならない。

5.IC_20が他と異なる挙動を示すとのことで、特徴量から外してみたが、結果に殆ど差異が認められなかった。

6.K分割数を極端に増やしたり、IC_20を除いたりした結果をsubmitしてみたが、スコアは改善されなかった。同じスコア内で、ほんの少し、前に移動した。

7.notebook見ながら思案中。

8.ニューラルネットワークのモデルを検討しよう。

・いつも感じることだが、ニューラルネットは再現性が悪い。

 

明日は、とりあえず、アンサンブルもしくはスタッキングを完成させよう! 

 

6月18日:5日目:残り12日

予定:

1.アンサンブル/スタッキングのコードを学ぶ(まねる)

2.0.1598からのランクアップ

実施内容:

1.昨日試みたニューラルネットは、overfittingとの格闘におわった。validationで0.161が最良で、それも再現性が悪かった(0.161~0.165の範囲でばらついた)。おそらく、学習率lrの制御の問題だろう。overfitting前にlrを小さくしておくことが重要だが、lrの勾配とoverfittingのタイミングをどう合わせるか。

2.Ridg regressionの使い方がようやくわかった。少なくとも、年令は、SVRよりもRidgeの方が少し良い結果を出せることがわかった。

・同レベルの予測ができるところまできたので、この2つのモデルについて、アンサンブルをやってみよう。

・とりあえず、複数の手法による予測結果を加重平均するという方法となる。

・予測結果の加重平均を試しにsubmitしたところ、ほんの少し前進した。

3.アンサンブル候補を探すため、LassoとElasticNetを試してみた。調べた範囲では、Ridgeを上回ることはなかったが、近い性能は得られている。

SVRとRidgeにLassoを加えるか、SVRとLassoの組み合わせを試してみるか。

 

明日も、アンサンブルを作って、submitしてみよう。

個別モデルのパラメータの最適化を進めないと、0.1590を切れない。

現在1位の0.1565を超えるために必要なものは何か?

 

6月19日:6日目:残り11日

予定:

1.自称アンサンブル結果のsubmit

2.SVM、Ridgeのパラメータの最適化

3.前処理技術の見直し

4.特徴量抽出

実施内容:

1.昨日計算した、アンサンブルモデルをsubmitした。

・5つの予測値のうち、validation結果の良かったモデルよるテストデータの予測値を採用する、ということで改善されているようであり、それ以上の効果(2つのモデルによる個々の予測値の加重平均をとることによる予測精度の向上)については、明確には認められなかった。アンサンブルに期待していたので、期待外れということになる。

・結果として、0.1595にとどまっている。

・今後の方向性としては、5種類の予測のそれぞれにおいて良い結果をもたらすモデルを探す、パラメータの最適化を図る、ということになるのかな。

2.RidgeとLassoのalphaを調整し、どちらもvalidationは0.158台に入るようになった。しかし、調べた範囲では、Lassoの優位点はなさそうだ。

3.A. Geronさんのテキストに、ElasticNetというのが紹介されていて、Lassoに優ると書かれている。昨日少し検討して感触は悪くなかったので、これを使ってみよう。

・alphaパラメータを最適化してみた。evaluationの結果は、Ridgeと同等であった。

 

明日は、Ridge+Lasso、Ridge+ElasticNet、SVR+ElasticNetをsubmitしてみよう。

その後は、ノーアイデアだ。

次のステップを考えないと、メダルは、はるか彼方だ!

 

6月20日:7日目:残り10日

予定:

1.Ridg, Lasso, ElasticNetのアンサンブル(2種類)のsubmit

2.1.の結果をみて考える

実施内容: 

1.RidgeとElasticNetのアンサンブルをsubmitした。予測値間の差異が小さいので効果は期待していなかったが、期待通り、ダメだった。残念、1599!

2.SVRとElasticNetの組み合わせ(今やっているのは、別々に予測して予測結果の加重平均を求めるのと同じ)を計算し、submitしたが、残念、1595。

3.ネタ切れになってきたので、ニューラルネットを検討している。dense netを数層重ねたモデルを作って、試している。

 

6月21日:8日目:残り9日

LB:0.1590でも100位以内に入れないのか、みんな、日々向上している!

予定:

1.NNモデルの検討

2.SVR、Ridgeの検討

結果:

1.昨日検討したNNモデルによる予測をsubmitしたが、まさかの0.1669であった。非常に残念だが、伸びしろがたくさんあっていい、と、前を向く。

2.層数増やして、dropout入れて、overfitt押さえながらスコア下げて、と思っていろいろ試したつもりだが、まだ、0.1635である。validation_dataに対して0.158くらいの値が得られることもあるが、ばらつきが大きく、また、overfittinng状態になっていることが多く、見掛け倒し、ということになる。ということで、まだこんなところである。

3.SVR/Ridgeは進展なし。

 

NNでは、F. Cholletさんのテキストが非常に参考になる。試していない手法がまだまだあるので、明日も、1つづつ試しながら、スコアを小さくしよう!

 

6月22日:残り8日

0.1589でも、メダル確実ではなくなっている。みんな、頑張っているんだ。

予定:

1.NNの検討

2.SVR/Ridgeの検討

検討内容:

1.NNについて:NNは、SVR/Ridgeと比べると、容易にoverfittする。

あるモデル(パラメータ数約20万、dropout使用)の、ある計算条件においては、1404の特徴量をすべて使えば、スコアは容易に0.130まで下がり、特徴量を1/10くらいまで減らすと0.160くらいになることがわかった。

活性化関数について、今回、reluとeluとで計算結果が全く違ってしまって驚いた。eluでうまくいっても、reluではうまくいかないことがあった。

evaluation で0.158は出るようになってきたが、瞬間値で、再現性に乏しく、安定しない。

 

系統的に調べていかないと、スコアは、停滞したまま! 

 

6月23日:残りは今日を含めて7日

メダル獲得に向けて頑張ろう!

予定:DNNの検討

evaluationスコアが安定して0.1580、かつtrainコアが同レベル

検討結果:

今できる範囲で、ハイパーパラメータの調整をしたが、だめだった。

今日は、自分の既知の技術だけで勝負して、惨敗した。

ちなみに、連続するiterationの4回の平均値が、trainで0.1602, validationで0.1604となったので期待してsubmitしたら、0.1643となった。これはショックだった。

他にも少し条件を変えて、trainで0.1600, validationで0.1605となったので、submitしてみたら、0.1639となった。

 

今日、コメントを読んでいて気づいたのだが、1.590のスコアが出るnotebookが4日前に公開されたとのことで、議論になっているのを知った。上位者からみると、技術的に目新しいものはないとのことだが、ハイパーパラメータの調整を徹底的にやっている感じだ。これで、メダルはさらに遠のいたか!

 

明日は、A. Geronさんのテキストの10章から11章の内容を活用して、SVR/Ridgeに匹敵するスコアを、NNで出せるようにしたい。

 

6月24日:残りは今日を含めて6日 

メダル圏内は0.1588となっている。トップは0.1564。すごいな。

予定:

未定

結果: 

NNのモデルをチューニングした。

validationが0.1596、trainが0.1579のモデルで予測した結果をsubmitしたスコアは、0.1625となった。

自分的には、前進したのだが、競争にはならない。

あと5日間、このままNNの改善で頑張ってみようか。

といっても、策があるわけではない。

解析目的は、どこまで把握できているか。

提供されているデータの中身、train, test, feature, label, fMRI data

特徴量の内容、生物物理的な意味、学術研究における意義

目的量の内容、意味、学術研究における意義、診療応用

特徴量データは、どのようにして作成されたのか、正確さ、精度、誤差、

目的量は、どのような原理、定義のもとに取得されたのか、正確さ、精度、誤差

機械学習における前処理、unsupervised learning (Clustering, (dimensionality reduction, outlier detection, semi-supervised learning, ... ) (K-Means, DBSCAN, Gaussian mixtures, PCA, Fast-MCD, Isolation forest, Local outlier factor, A. Geronさんのテキストの項目を拾ってみた!

 

6月25日:本日を含めてあと5日

予定:

Stackingの利用

結果:

昨日の最後に行ったNNのチューニング結果をsubmitしてみた。validationが0.1602、trainが0.1578のモデルで予測した結果をsubmitしたスコアは、0.1619となった。

今日は、validationが0.1587、trainが0.1589のモデルができたので、これで予測したデータを期待をこめてsubmitしたが、0.1620であった。validationのデータは元のtrainデータの15%なのでばらつきが大きく、stratified samplingをしていないことも、課題かもしれない(意味不明?)。

個別モデルのチューニングはこのへんで置いておいて、機械学習の基本、A. Geronさんのテキストで説明されているデータの前処理の基本技術を、コンペのデータの前処理にきちんと適用できるようにしよう。

Stackingの学習:A.Geronさんのテキストp.208-p.211を読んでみたが、よくわからなかった。

さて、どうするか。

明日のことは、明日考えよう!

 

 6月26日:本日を含めてあと4日

メダル圏内は、0.1588から0.1587へ、トップは0.1562、みんな、日々向上している!

予定:

試行錯誤

結果:

F. CholletさんとA. Geronさんのテキストを参考にしながら、NNの予測能力の向上を図っている。再現性はよくなってきたが、これまで以上のスコアは出ていない。

SVR+Ridgeのスコアアップの方法を検討しているのだが、策がないというのが正直なところである。

 

 6月27日:本日を含めてあと3日

メダル圏内は、0.1588-0.1587、トップは0.1562。

結果:

自分の計算環境ではSVRは計算時間が1時間以上かかるので、数分以内に計算できるRidgeで、featuresの選択や規格化を行ったが、効果は認められなかった。

 

単層のNNでも、LBが0.160を切ったという報告があるので、最後の2日間は、NNにかけてみる。cv:0.1590くらいのところにいるので、LB:1585を目指してがんばってみる。

 

6月28日:本日を含めてあと2日

トップは1560だって、すごいね!

メダル圏内は、1588-1587

予定:

NNの探索

結果:

cvの瞬間値が、下がってきた。0.1572、0.1568、・・・、しかし、submitしてみると、0.1618にしかならない。

あと1日だが、どこまでやれるか、明日も、NNで、がんばってみる。

 

6月29日:今日がおそらく最終日。たぶん、明朝9時まで。

NNでいろいろやって、よさそうな結果をsubmitしたが、NNでのLBは0.1618で終了となった。SVR/RidgeでのLBは0.1595を改善できなかった。Ridge/ErasticNetでもLBは0.1595が最良値であった。

 

今回、本気で挑戦してみて、トップ10%に対しても、現状では、まったく歯が立たないことがわかった。

 

今回の挑戦は、これで、おわり。 

 

6月30日午前9時00分:コンペ終了

ふりかえり:

・コードはゼロから作成したか? No

・借用したコードを変更したか? Yes

・借用時のスコアを改善したか? Yes

・目標順位を達成したか? No:Top 56%:目標 Top 10%

・何か向上したか? Yes:

1.機械学習を順に試してみて、計算時間や予測性能、ファインチューニングの仕方をある程度把握することができるようになった。テキストに具体的に示されているものを順に試していった。A. Geronさんのテキストには、さらにその先の情報が示されているがそれらを試すとこまではいかなかったものもある。

2.NNの適用で、ちょっと奇抜な予測モデルを試した。

NNによる学習/予測については、featuresだけを用いたregressionの事例はテキストには簡単な説明しかなく、今回のように1400ものfeaturesをもつデータの5つのカテゴリーにおけるregressionでは、それなりにユニット数を増やす必要はあるのだろうと思ったが、予測性能はなかなか良くならなかった。

最近は、単純な構造であれば、NNの層数や各層のユニット数などを自動で最適化する手法が使われるようになっているが、使ったことがない。

ともかく、手当たり次第に試すことにした。といっても、画像処理でも自然言語処理でもなく、特徴量だけの、従来型の機械学習の範疇なので、簡単な構造のNNを試した。最終的には全結合の3層で全て0.45のdropout(削減する割合が45%)を行って、ユニット数は、入力側から、4, 128, 4096とした。cvが0.159で、LBが0.1620であった。

このような極端な構造にどんな意味があるのかわからないが、dropoutが0.3(削減割合)、ユニット数を入力側から4, 64, 1024としたモデルでは、cvが0.160で、LBが0.1625であった。

ユニット数を2倍ごとにして多くの層を並べても似たような性能は出ていたが、cvで0.155を目標に試行錯誤しているうちに、こんなものになった。

これらのモデルは、動作が不安定になりがちで、瞬間的にcvが0.1570を切ることがあったので、はまってしまった。ただし、このままでは、再現性が悪く、使い物にならないと思っている。入力層にユニット数1や2も試したが、挙動が面白く、隠れ層の途中にユニット1個を挟み込んでも普通に動作して驚いた。

3.とにかく、スコアを上げることに執着し、寝食を忘れるほどに打ち込んだ。

4.5つの目的量のそれぞれに適した予測モデルや特徴量の組み合わせ、損失関数の定義などもあるかもしれないなど、いろいろ考えるようになった。

5.予測結果をトレーニングに組み込むことも行ってみた。これは、pseud labelingとしてKagglerでは常識になっているようだが、本件では効果的ではなかった。

6.unsupervisedやsemi-supervised learningなども検討した。

ただし、時間も知識も不足していて、ほとんど実行できなかった。

 

反省:

1.fMRIの画像解析をしなかったこと。

2.特徴量のNN解析(遊び)に熱中しすぎたこと。昨年のAPTOS 2019のときもそうだった。大きな効果を狙うことを忘れて、小さな改善に熱中しすぎることがある。

3.結果論にはなるが、fMRIの画像解析について、公開コードで勉強させてもらうべきだった。計算結果を詳細に検討すべきであった。

 

*上位者に学ぶ

・トップテンの4名ほどの解法が紹介されており、それによると、fMRIの画像解析をCNNによって行っており、その結果と、特徴量の機械学習と合わせて、解析しているようだ。

・さらに多くの方々が、解法の説明をされている。すごいな。執念を感じる。この執念、執着心が、技術を向上させ、スコアアップにつながっているのだろう。

・トップテンに入っていなくても、しっかりと目標を定めて、難しい課題に取り組んでいる方もたくさんおられるようだ。

・トップチームの解法が明らかにされた。トップレベルの2人が互いに補強しあっていたようだ。fMRIの画像解析から膨大な特徴量を抽出しているようだが、それには、fMRIの解析に関する知識を超短期間で吸収して解析に反映させているように見える。しかも、コンペサイトの議論やノートブックはきちんとチェックして動向を把握し、重要な情報を察知して吸収しながら進んでいたようにみえる。

 

次は、PANDA Challenge!

 

f:id:AI_ML_DL:20200614091606p:plain

style=142 iteration=500

 

Protein structure prediction using multiple deep neural networks in the 13th Critical Assessment of Protein Structure Prediction (CASP13)

Protein structure prediction using multiple deep neural networks in the 13th Critical Assessment of Protein Structure Prediction (CASP13)

Andrew W. Senior1 | Richard Evans1 | John Jumper1 | James Kirkpatrick1 |
Laurent Sifre1 | Tim Green1 | Chongli Qin1 | Augustin Žídek1 |
Alexander W. R. Nelson1 | Alex Bridgland1 | Hugo Penedones1 | Stig Petersen1 |
Karen Simonyan1 | Steve Crossan1 | Pushmeet Kohli1 | David T. Jones 2,3 |
David Silver1 | Koray Kavukcuoglu1 | Demis Hassabis1
1 DeepMind, London, UK
2 The Francis Crick Institute, London, UK
3 University College London, London, UK

 

Abstract
We describe AlphaFold, the protein structure prediction system that was entered by the
group A7D in CASP13.

Submissions were made by three free-modeling (FM) methods which combine the predictions of three neural networks.

All three systems were guided by predictions of distances between pairs of residues produced by a neural network.

Two systems assembled fragments produced by a generative neural network, one using scores from a network trained to regress GDT_TS.

The third system shows that simple gradient descent on a properly constructed potential is able to perform on par with more expensive traditional search techniques and without requiring domain segmentation.

In the CASP13 FM assessors' ranking by summed z-scores, this system scored highest with 68.3 vs 48.2 for the next closest group (an average GDT_TS of 61.4).

The system produced high accuracy structures (with GDT_TS scores of 70 or higher) for 11 out of 43 FM domains.

Despite not explicitly using template information, the results in the template category were comparable to the best performing template-based methods.

KEYWORDS : CASP, deep learning, machine learning, protein structure prediction

 

1  Introduction

 

2  Methods

 

2.1  Distance prediction

 

2.2  GDT-net

 

 

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2.3  Memory-augmented simulated annealing

 

2.4  Structure prediction

 

 

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2.5  Repeated gradient descent

 

2.6  Domain segmentation

 

2.7  Decoy selection

 

2.8  Data

 

3  Results

 

4  Discussion

 

....................................................................................................................................................................................

こちらは、CASP13の総括で、AlphaFoldの登場に注目するとともに、CASPの動向、CASP13に参加した研究グループの取り組み内容もよくわかる。

 

それよりもなによりも、タンパク質の立体構想予測について、引用文献を調べることによって、過去、現在および今後の課題を知ることができると思う。

バイオインフォマティクスの技術者資格の公認テキストの4-11 タンパク質の立体構造を予測する方法に、2ページにわたり解説されていて、過去の状況がある程度わかる。

 

AlphaFold at CASP13
Mohammed AlQuraishi 1,2,*
1Department of Systems Biology and 2Lab of Systems Pharmacology, Harvard Medical School, Boston, MA 02115, USA 

 

Abstract
Summary: Computational prediction of protein structure from sequence is broadly viewed as a foundational problem of biochemistry and one of the most difficult challenges in bioinformatics.
Once every two years the Critical Assessment of protein Structure Prediction (CASP) experiments are held to assess the state of the art in the field in a blind fashion, by presenting predictor groups with protein sequences whose structures have been solved but have not yet been made publicly available.

The first CASP was organized in 1994, and the latest, CASP13, took place last December,
when for the first time the industrial laboratory DeepMind entered the competition.

DeepMind’s entry, AlphaFold, placed first in the Free Modeling (FM) category, which assesses methods on their ability to predict novel protein folds (the Zhang group placed first in the Template-Based Modeling  (TBM) category, which assess methods on predicting proteins whose folds are related to ones already in the Protein Data Bank.)

DeepMind’s success generated significant public interest.

Their approach builds on two ideas developed in the academic community during the preceding decade:

(i) the use of co-evolutionary analysis to map residue co-variation in protein sequence to physical contact in protein structure, and

(ii) the application of deep neural networks to robustly identify patterns in protein sequence and co-evolutionary couplings and convert them into contact maps.

In this Letter, we contextualize the significance of DeepMind’s entry within the broader history of CASP, relate AlphaFold’s methodological advances to prior work, and speculate on the future of this important problem. 

 

1  Significance

Progress in Free Modeling (FM) prediction in Critical Assessment of protain Structure Prediction (CASP) has historically ebbed and flowed, with a 10-year period of relative stagnation finally broken by the advances seen at CASP11 and 12, which were driven by the advent of co-evolution methods (Moult et al., 2016, 2018; Ovchinnikov et ak., 2016; Schaarschumidt et al., 2018; Zhang et al., 2018) and the application of deep convolutional neural networks (Wang et al., 2017).

The progress at CAPS13 corresponds to roughly twice the recent rate of advance [measured in mean ΔGDT_TS from CASP10 to CASP12 - GDT_TS is a measure of prediction accuracy ranging from 0 to 100, with 100 being perfect (Zemla et al., 1999)].

This can be observed not only in the CASP-over-CASP improvement, but also in the gap between AlphaFold and the second best performer at CASP13, which is unusually large by CASP standards (Fig. 1).

Even when excluding AlphaFold, CASP13 shows further progress due to the widespread adoption of deep learning and the continued exploitation of co-evolutionary information in protain structure prediction (de Oliveira and Deane, 2017).

Taken together these obsevations indicate substantial progress both by the whole field and by AlphaFold in particular.

 

f:id:AI_ML_DL:20200610100635p:plain

     Nonetheless, the problem remains far from solved, particularly for practical applications.

GDT_TS measures gross topology, which is of inherent biological interest, but does not necessarily result in structures useful in drug discovery or molecular biology applications.

An alternative metric, GDT_HA, provides a more stringent assessment of atructural accuracy (Read and Chavali, 2017).

Figure 2 plots the GDT_HA scores of the top two performers for the last four CASPs.

While substantial progress can be discerned, the distance to perfect predictions remains sizeable.

In addition, both metrics measure global goodness of fit, which can mask significant local deviations.

Local accuracy corresponding to, for example, the coordination of atoms in an active site or the localized change of conformation due to a mutation, can be the most important aspect of a predicted structure when answering broader biological questions.

 

It remains the case however that AlphaFold represents an anomalous leap in protain structure prediction and portends favorably for the future.

In particular, if the AlphaFold-adjusted trend in Figure 1 were continue, then it is conceivable that in ~5 years' time we will begin to expect predicted structures with a mean GDT_TS of ~85%, which would arguably correspond to a solution of the gross topology problem.

Whether the trend will continue remains to be seen.

The exponential increase in the number of sequenced protains virtually ensures that improvements will be had even without new methodological developments.

However, for the more general problem of predicting arbitrary protain structures from an individual amino acid sequence, including designed ones, new conceptual breakthroughs will almost certainly be required to obtain further progress.

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 2  Prior work

AlphaFold is a co-evolution-dependent method building on the groundwork laid by several researchgroupes over the preceding decade.

Co-evolution methods work by first constructing a multiple sequence alignment (MSA) of protains homologous to the protain of interest.

Such MSAs must be large, often comprising 10^5-10^6 sequences, and evolutionarily diverse (Tetchner et al., 2014).

The so-called evolutionary couplings are then extracted from the MSA by detecting residues that co-evolve, i.e. that have mutated over evolutionary timeframes in response to other mutations, thereby suggesting physical proximity in space.

The foundational methodology behind this approach was developed two decades ago (Lapedes et al., 1999), but was originally only validated in simulation as large protain sequence families were not yet available.

The first set of such approaches to be applied effectively to real protains came after the exponential increase in availability of protain sequences (Jones et al., 2012; Kamisetty et al., 2013; Marks et al., 2011; Weigt et al., 2009).

These approaches predicted binary contact matrices from MSAs, i.e. whether two residues are 'in contact' or not (typically defined as having Cβ atoms within <8 Å), and fed that information to geomettric constraint satisfaction methods such as CNS (Brunger et al., 1998) to fold the protain and obtain its 3D coordinates.

This first generation of methods was a significant breakthrough, and ushered in the new era of protain structure prediction.

 

An important if expected development was the coupling of binary contacts with more advanced folding pipelines, such as Rosetta (Leaver-Fay et al., 2011) and I-Tasser (Yang et al., 2015), which resulted in better accuracy and constituted the state of the art in the FM category until the beginning of CASP12.

The next major advance came from applying convolutional networks (LeCun et al., 2015) and deep residual networks (He et al., 2015; Srivastava et al., 2015) to integrate information globally across the entire matrix of raw evolutionary coupling to obtain more accurate contacts (Liu et al., 2018; Wang et al., 2017).

This led to some of the advances seen at CASP12, although ultimately the best performing group at CASP12 did not make extensive use of deep learning [convolutional neural networks made a significant impact on contact prediction at CASP12, but the leading method was not yet fully implemented to have an impact on structure prediction (Wang et al., 2017)].

 

During the lead uo to CASP13, one group published a modification to their method, RaptorX (Xu, 2018), that proved highly consequential.

As before, RaptorX takes MSAs as inputs, but instead of predicting binary contacts, it predicts discrete distances.

Specifically, RaptorX predicts probabilities over discretized spatial ranges (e.g. 10% probability for 4-4.5 Å), then uses the mean and variance of the predicted distribution to calculate lower and upper bounds for atom-atom distances.

These bounds are then fed to CNS to fold the protain.

RaptorX showed promise on a subset of CASP13 targets, with its seemingly simple change having a surprisingly large impact on prediction quality.

Its innovation also forms one of the key ingredients of AlphaFold's approach.

 

3  AlphaFold

Similar to RaptorX, AlphaFold predicts a distribution over discretized spatial ranges as its output (the details of the convolutional network architecture are different).

Unlike RaptorX, which only exploits the mean and variance of the predicted distribution, AlphaFold uses the entire distribution as a (protain-specific) statistical potential function (Sippl, 1990; Thomas and Dill, 1996) that is directly minimized to fold the protain.

The key idea of AlphaFold's approach is that a distribution over pairwise distances between residues corresponds to a potential that can be minimized after being turned into a continuous function.

DeepMind's team initially experimented with more complex approaches (personal communication), including fragment assembly (Rohl et al., 2004) using a generative variational autoencoder (Kingma and Welling, 2013).

Halfway through CASP13 however, the team discovered thtat simple and direct minimization of the predicted energy function, using gradient descent (L-BFGS) (Goodfellow et al., 2016; Nocedal, 1980), is suffucient to yield accurate structures.

 

There are important technical details.

The potential is not used as is, but is normalized using a learned 'reference state', Human-derived reference states are a key component of knowledge-based potentials such as DFIRE (Zhang et al., 2005), but the use of a learned reference state is an innovation.

This potential is coupled with traditional physics-based energy terms from Rosetta and the combined function is what is actually minimized.

The idea of predicting a protain-specific energy potential is also not new (Zhao and Xu, 2012; Zhu et al., 2018), but AlphaFold's implementation made it highly performant in the structure prediction context.

This is important as protain-specific potentials are not widely used.

Popular knowledge- and physics-based potentials are universal, in that they aspire to be applicable to all protains, and in principle should yield a protain's lowest energy conformation with sufficient sampling.

AlphaFold's protain-specific potentials on the other hand are entirely a consequence of a given protain's MSA.

AlphaFold effectively constructs a potential surface that is very smooth for a given protain family, and whose minimum closely matches that of the family's avarage native fold.

 

Beyond the above conceptual innovations, AlphaFold uses more sophisticated neural networks than what has been applied in protain structure prediction.

First, they are hundreds of layers deep, resulting in a much higher number of parameters than existing approaches (Liu et al., 2018; Wang et al., 2017).

Second, through the use of so-called dilated convolutions, which use non-contiguous receptive fields that span a larger spatial extent than traditional convolutions, AlphaFold's neural networks can model long-range interactions covering the entirety of the protain sequence.

Third, AlphaFold uses sophisticated computational tricks to reduce the memory and compute requirements for processing long protain sequences, enabling the resulting networks to be trained for longer.

While these ideas are not new in the deep learning field, they had not yet been applied to protain structure prediction.

Combined with DeepMind's expertise in searching a large hyperparameter space of neural network configurations, they likely contributed substantially to AlphaFold's strong performance.

 

4  Future prospects

Much of the recent progress in protain structure prediction, including AlphaFold, has come from the incorporation of co-evolutionary data, which are by construction defined on the protain family level.

For predicting the gross topology of a protain family, co-evolution-dependent approaches will likely show continued progress for the foreseeable future.

However, such approaches are limited when it comes to predicting structures for individual protain sequences, such as a mutated or de novo designed protain, as they are dependent on large MSAs to identify co-variation in residures.

Lacking a large constellation of homologous sequences, co-evolution-dependent methods perform poorly, and this was observed at CASP13 for some of the targets on which AlphaFold was tested (e.g. T0998).

Physics-based approaches, such as Rosetta and I-Tasser, are currentry the primary paradigm for tackling this broader class of problems.

The advent of learning suggests a broader rethinking of how the protain structure problem could be tackled, however, with a broad range of possible new approaches, including end-to-end differentiable model (AlQuraichi, 2019; Ingraham et al., 2018), semi-supervised approaches (Alley et al., 2019; Bepler and Berger, 2018; Yang et al., 2018) and generative approaches (Anand et al., 2018).

While not yet broadly competitive with the best co-evolution-dependent methods, such approaches can eschew co-evolutionary data to directly learn a mapping function from sequence to structure.

As these approaches continue to mature, and as physico-chemical priors get more directly integrated into the deep learning machinery, we expect that they will provide a complementary path forward for tackling protain structure prediction.

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Review
Deep learning methods in protein structure prediction
Mirko Torrisi b, Gianluca Pollastri b, Quan Le a,⇑
a Centre for Applied Data Analytics Research, University College Dublin, Ireland
b School of Computer Science, University College Dublin, Ireland

 

a b s t r a c t
Protein Structure Prediction is a central topic in Structural Bioinformatics.

Since the ’60s statistical methods, followed by increasingly complex Machine Learning and recently Deep Learning methods, have been employed to predict protein structural information at various levels of detail.

In this review, we briefly introduce the problem of protein structure prediction and essential elements of Deep Learning (such as Convolutional Neural Networks, Recurrent Neural Networks and basic feed-forward Neural Networks they are founded on), after which we discuss the evolution of predictive methods for one dimensional and two-dimensional Protein Structure Annotations, from the simple statistical methods of the early days, to the computationally intensive highly-sophisticated Deep Learning algorithms of the last decade.

In the process, we review the growth of the databases these algorithms are based on,
and how this has impacted our ability to leverage knowledge about evolution and co-evolution to achieve improved predictions.

We conclude this review outlining the current role of Deep Learning techniques within the wider pipelines to predict protein structures and trying to anticipate what challenges and opportunities may arise next.
2020 The Authors. Published by Elsevier B.V. on behalf of Research Network of Computational and Structural Biotechnology.

This is an open access article under the CC BY license (http://creativecommons.
org/licenses/by/4.0/).

 

1. Introduction
Proteins hold a unique position in Structural Bioinformatics.

In fact, the origins of the field itself can be traced to Max Perutz and John Kendrew’s pioneering work to determine the structure of globular proteins (which also led to the 1962 Nobel Prize in Chemistry) [1,2].

The ultimate goal of Structural Bioinformatics, when it comes to proteins, is to unearth the relationship between the residues forming a protein and its function, i.e., in essence, the relationship between genotype and phenotype.

The ability to disentangle this relationship can potentially be used to identify, or even design, proteins able to bind specific targets [3], catalyse novel reactions [4] or guide advances in biology, biotechnology and medicine [5], e.g. editing specific locations of the genome with CRISPR-Cas9 [6].

According to Anfinsen’s thermodynamic hypothesis, all the information that governs how proteins fold is contained in their respective primary sequences, i.e. the chains of amino acids (AA, also called residues) forming the proteins [7,8].

Anfinsen’s hypothesis led to the development of computer simulations to score protein
conformations, and, thus, search through potential states looking for that with the lowest free energy, i.e. the native state [9,8].

The key issue with this energy-driven approach is the explosion of the conformational search space size as a function of a protein’s chain length.

A solution to this problem consists in the exploitation of simpler, typically coarser, abstractions to gradually guide the search, as proteins appear to fold locally and non-locally at the same time but incrementally forming more complex shapes [10].

A standard pipeline for Protein Structure Prediction envisages intermediate prediction steps where abstractions are inferred which are simpler than the full, detailed 3D structure, yet structurally informative - what we call Protein Structure Annotations
(PSA) [11].

The most commonly adopted PSA are secondary structure, solvent accessibility and contact maps.

The former two are one-dimensional (1D) abstractions which describe the arrangement
of the protein backbone, while the latter is a two dimensional (2D) projection of the protein tertiary structure in which any 2 AA in a protein are labelled by their spatial distance, quantised in some way (e.g. greater or smaller than a given distance threshold).

Several other PSA, e.g. torsion angles or contact density, and variations of the aforementioned ones, e.g. halfsphere exposure and distance maps, have been developed to describe protein structures [11].

Fig. 1 depicts a pipeline for the prediction of protein structure from the sequence in which the intermediate role of 1D and 2D PSA is highlighted.

 

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It should be noted that protein intrinsic disorder [12–14] can be regarded as a further 1D PSA with an important structural and functional role [15], which has been predicted by Machine Learning and increasingly Deep Learning methods similar to those adopted for the prediction of other 1D PSA properties [16–22], sometimes alongside them [23].

However, given its role in protein structure prediction pipelines is less clear than for other PSA, we will not explicitly focus on disorder in this article and refer the reader to specialised reviews on disorder prediction, e.g. [24–26].

The slow but steady growth in the number of protein structures available at atomic resolution has led to the development of PSA predictors relying also on homology detection (‘‘template-based predictors”), i.e. predictors directly exploiting proteins of known structure (‘‘templates”) that are considered to be structurally similar based on sequence identity [27–30].

However, a majority PSA predictors are ‘‘ab initio”, that is, they do not rely on templates.

Ab-initio predictors leverage extensive evolutionary information searches at the sequence level, relying on ever-growing data banks of known sequences and constantly improving algorithms to detect similarity among them [31–33].

Fig. 2 shows the growth in the number of known structures in the Protein Data Bank (PDB) [34] and sequences in the Uniprot [35] - the difference in pace is evident, with an almost constant number of new structures having been added to the PDB each year for the last few years while the number of known sequences is growing close to exponentially.

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1.2. Deep Learning
Deep Learning [41] is a sub-field of Machine Learning based on artificial neural networks, which emphasises the use of multiple connected layers to transform inputs into features amenable to predict corresponding outputs.

Given a sufficiently large dataset of input–output pairs, a training algorithm can be used to automatically learn the mapping from inputs to outputs by tuning a set of parameters at each layer in the network.

While in many cases the elementary building blocks of a Deep Learning system are FFNN or similar elementary cells, these are combined into deep stacks using various patterns of connectivity.

This architectural flexibility allows Deep Learning models to be customised for any particular type of data. Deep Learning models can generally be trained on examples by back-propagation [36], which leads to efficient internal representations of the data being
learned for a task.

This automatic feature learning largely removes the need to do manual feature engineering, a laborious and potentially error-prone process which involves expert domain knowledge and is required in other Machine Learning approaches.

However, Deep Learning models easily contain large numbers of internal parameters and are thus data-greedy - the most successful applications of Deep Learning to date have been in fields in which very large numbers of examples are available [41].

In the remainder of this section we summarise the main Deep Learning modules which are used in previous research in Protein Structure Prediction.

Convolutional Neural Networks (CNN) [42] are an architecture designed to process data which is organised with regular spatial dependency (like the tokens in a sequence or the pixels in animage).

A CNN layer takes advantage of this regularity by applying the same set of local convolutional filters across positions in the data, thus brings two advantages: it avoids the overfitting problem by having a very small number of weights to tune with respect to
the input layer and the next layer dimensionality, and it is translation invariant.

A CNN module is usually composed of multiple consecutive CNN layers so that the nodes at later layers have larger receptive fields and can encode more complex features.

It should be noted that ‘‘windowed” FFNN discussed above can be regarded as a particular, shallow, version of CNN, although we will keep referring to them as FFNN in this review to follow the historical naming practice in the literature.

Recurrent Neural Networks (RNN) [43] are designed to learn global features from sequential data.

When processing an input sequence, a RNN module uses an internal state vector to summarise the information from the processed elements of the sequence: it has a parameterised sub-module which takes as inputs the previous internal state vector and the current input element of the sequence to produce the current internal state vector;
the final state vector will summarise the whole input sequence.

Since the same function is applied repeatedly across the elements of a sequence, RNN modules easily suffer from the gradient vanishing or gradient explosion problem [44] when applying the back propagation algorithm to train them.

Gated recurrent neural network modules like Long Short Term Memory (LSTM) [45] or Gated Recurrent Unit (GRU) [46] are designed to alleviate these problems.

Bidirectional versions of RNNs (BRNN) are also possible [47] and particularly appropriate in PSA predictions, where data instances are not sequences in time but in space and propagation of contextual information in both directions is desirable.

Even though the depth of a Deep Learning model increases its expressiveness, increasing depth also makes it more difficult to optimise the network weights due to gradients vanishing or exploding.

In [48] Residual Networks have been proposed to solve these problems.

By adding a skip connection from one layer to the next one, a Residual Network is initialised to be near the identity function thus avoids large multiplicative interactions in the gradient flow.

Moreover, skip connections act as ‘‘shortcuts”, providing shorter input–output paths for the gradient to flow in otherwise deep networks.

 

2. Methods for 1D Protein Structural Annotations


First generation PSA predictors relied on statistical calculations of propensities of single AA towards structural conformations, usually secondary structures [49–52], which were then combined into actual predictions via hand-crafted rules.

While these methods predicted at better than chance accuracy, they were quite limited
- especially on novel protein structures [53], with per-AA accuracies usually not exceeding 60%.

In a second generation of predictors [54], information from more than one AA at a time was fed to various methods, including FFNN to predict secondary structure [38,39], and least squares, i.e. a standard regression analysis, to predict hydrophobicity values [55].

This step change was made possible by the increasing number of resolved structures available.

These methods were somewhat more accurate than first generation ones, with secondary structure accuracies of 63–64% reported [38].
The third generation of PSA predictors has been characterised by the adoption of evolutionary information [56] in the form of alignments of multiple homologous sequences as input to the predictive systems, which are almost universally Machine Learning, or Deep Learning algorithms.

One of the early systems from this generation, PHD [56], arguably the first to predict secondary structure at over 70% accuracy, was implemented as two cascaded FFNN taking segments of 13 AA and 17 secondary structure predictions as inputs, containing 5,000–15,000 free tunable parameters, and trained by back-propagation.

Subsequent sources of improvement were more sensitive tools for mining evolutionary information such as PSI-BLAST [32] or HMMER [57], and the ever increasing nature of both the databases of available structures and sequences, with PSIPRED [58], based on
a similar stack of FFNN to that used in PHD, albeit somewhat larger, achieving state of the art performances at the time of development, with sustained 76% secondary structure prediction accuracy.


2.1. Deep Learning methods for 1D PSA prediction


Various Deep Learning algorithms have been routinely adopted for PSA prediction since the advent of the third generation of predictors [11], alongside more classic Machine Learning methods such as k-Nearest Neighbors [63,64], Linear Regression [65], Hidden
Markov Models [66], Support Vector Machines (SVM) [67] and Support Vector Regression [68].

PHD, PSIPRED, and JPred [69] are among the first notable examples in which cascaded FFNN are used to predict 1D PSA, in particular secondary structure. DESTRUCT [70] expands on this approach by simultaneously predicting secondary structure and torsion
angles by an initial FFNN, then having a filtering FFNN map first stage predictions into new predictions, and then iterating, with all copies of the filtering network sharing their internal parameters.

SPIDER2 [59] builds on this approach adding solvent accessibility to the set of features predicted and training an independent set of weights for each iteration. The entire set of PSA predicted is used, along with the input features of the first stage, to feed the second and third stage.

Each stage is composed of a windowbased (w = 17) 3-layered FFNN with 150 hidden units each [59].

SSpro is a secondary structure predictor based on a Bidirectional RNN architecture followed by a 1D CNN stage.

The architecture was shown to be able to identify the terminus of the protein sequence and was quite compact with only between 1400 and 2900 free parameters [47].

Subsequent versions of SSpro increased the size of the training datasets and networks [71].

Similar architectures have been implemented to predict solvent accessibility and contact density [72].

The latest version of SSpro adds a final refinement step based on a PSI-BLAST search of structurally similar proteins [30], i.e. is a template-based predictor.

A variant to plain BRNN-CNN architectures are stacks of Recurrent and Convolutional Neural Networks [73,27,74,31,75].

In these a first BRNN-CNN stage is followed by a second structurally similar stage fed with averages over segments of predictions from the first stage.

Porter, PaleAle, BrownAle and Porter+ (Brewery) are Deep Learning methods employing these architectures to predict secondary structure, solvent accessibility, contact density and torsionangles, respectively [60,11].

The latest version of Porter (v5) is composed by an ensemble of 7 models with 40,000–60,000 free parameters each, using multiple methods to mine evolutionary information [31,76].

The same architecture has also been trained on a combination of sequence and structural data [27,28], and in a cascaded approach similar to that of DESTRUCT and SPIDER2 in which multiple PSA are predicted at once and the prediction is iterated [77].

SPIDER3 [61] substitutes the FFNN architecture of SPIDER2 with a Bidirectional RNN with LSTM cells [45] followed by a FFNN, predicts 4 PSA at once, and iterates the prediction 4 times. Each of the 4 iterations of SPIDER3 is made of 256 LSTM cells per direction per layer, followed by 1024 and 512 hidden units per layer in the FFNN.

Adam optimiser and Dropout (with a ratio of 50%) [78] are used to train the over 1 million free parameters of the model. SPIDER2 and SPIDER3 are the only described methods which employ seven representative physio-chemical properties in input along
with both HHblits and PSI-BLAST outputs.

 

2.2. Convolutional neural networks


RaptorX-Property is a collection of 1D PSA predictors released since 2010 and based on Conditional Neural Fields (CNF), i.e. Neural Networks possessing an output layer made of Conditional Random Fields (CRF) [79].

The most recent version of RaptorX Property is based on Deep Convolutional Neural Fields (DeepCNF), i.e. CNN with CRF output [80,23].

This version has 5 convolutional layers containing 100 hidden units with a window size of 11 each, i.e. roughly 500,000 free parameters (10 times and 100 times as many as Porter5 and PHD, respectively).

The latest version of RaptorX-Property depends on HHblits instead of PSI-BLAST for the evolutionary information fed to DeepCNF models [23].

NetSurfP-2.0 is a recently developed predictor which employs either HHblits or MMsEqs. 2 [76,81], depending on the number of sequences in input [62].

NetSurfP-2.0 is made of two CNN layers, consisting of 32 filters with 129 and 257 units, respectively, and two BRNN layers, consisting of 1024 LSTM cells per direction per layer.

The CNN input is fed to the BRNN stage as well.

NetSurfP-2.0 predicts secondary structure, solvent accessibility, torsion angles and structural disorder with a different fully connected layer per PSA.

In Fig. 3 we report a scatterplot of performances of secondary structure predictors vs. the year of their release.

Gradual, continuing improvements are evident from the plot, as well as the transition from statistical methods to classical Machine Learning and later Deep Learning methods.

A set of surveys of recent methods for the prediction of protein secondary structure can be found in [82–85] and a thorough comparative assessment of highthroughput
predictors in [86].

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3. Methods for 2D Protein Structural Annotations
A typical pipeline to predict protein structure envisages a step in which 2D PSA of some nature are predicted [11].

In fact, most of the recent progress in Protein Structure Prediction has been driven by Deep Learning methods applied to the prediction of contact or distance maps [87,88].

Contact maps have been adopted to reconstruct the full threedimensional (3D) protein structure since the ’90s [89–91].

Although the 2D-3D reconstruction is known to be a NP-hard problem [92], heuristic methods have been devised to solve it approximately [89,93,94] and optimised for computational efficiency [90].

The robustness of these heuristic methods has been tested against noise in the contact map [95].

Distance maps and multi-class contact maps (i.e. maps in which distances are quantised into more than 2 states) typically lead to more accurate 3D structures than binary maps and tend to be more robust when random noise is introduced in the map [29,96].

Nonetheless, one contact every twelve residues may be sufficient to allow robust and accurate topology-level protein structure modeling [97].

Predicted contact maps can also be helpful to score and, thus, guide the search for 3D models [98].

One of the earliest examples of 2D PSA annotations are β sheet pairings, i.e. AA partners in parallel and anti-parallel β sheet conformations.

Machine/Deep Learning methods such as FFNN [99], BRNN [100] and multi-stage approaches [101] have been used since the late ’90s to predict whether any 2 residues are partners in a β sheet.

Similarly, disulphide bridges (formed by cysteine-cysteine residues) have been predicted by the Edmonds-Gabow algorithm and Monte Carlo simulation annealing [102], or hybrid solutions such as Hidden Markov Models and FFNN [103], and multi-stage FFNN, SVM and BRNN [104], alongside classic Machine Learning models such as SVM [105], pure Deep Learning models such as BRNN [106], and FFNN [107].

The prediction of a contact map’s principal eigenvector (using BRNN) is instead an example of 1D PSA used to infer 2D characteristics [108].

The predictions of b sheet pairings, disulphide bridges and principal eigenvectors have been prompted by the need for ‘‘easy-to-predict”, informative abstractions which can be used to guide the prediction of more complex 2D PSA such as contact or distance maps.

Ultimately, however, most interest in 2D PSA has been in the direct prediction of contact and distance maps as these contain most, if not all, the information necessary for the reconstruction of a protein’s tertiary structure [89,29,96], while being translation and rotation invariant [91] which is a desirable property for the target of Machine Learning and Deep Learning algorithms.

 

Early methods for contact map prediction typically focused on simple, binary maps, and relied on statistical features extracted from evolutionary information in the form of alignments of multiple sequences.

Features such as correlated mutations, sequence conservation, alignment stability and family size were inferred from multiple alignments and were shown to be informative for
contact map prediction since the ’90s [109,110].

Early methods often relied on simple linear combinations of features, though FFNN [111] and other Machine Learning algorithms such as Self-Organizing Maps [112] and SVM [113] quickly followed.


3.1. Modern and deep learning methods for 2D PSA prediction


2D-BRNN [72,124] are an extension to the BRNN architecture used to predict 1D PSA.

These models, which are designed to process 2D maps of variable sizes, have 4 state vectors summarising information about the 4 cardinal corners of a map.

2D-BRNN have been applied to predict contact maps [72,124,108,125], multi-class contact maps [29], and distance maps [96].

Contact map predictions by 2D-BRNN have also been refined using cascaded FFNN [126].

Both ab initio and template-based predictors have been developed to predict maps (as well as 1D PSA) [29,96].

In particular, template-based contact and distance map predictors rely both on the sequence and structural information and, thus, are often better than ab initio predictors even when only dubious templates are available [29,96].

More recently, growing abundance of evolutionary information data and computational resources has led to substantial breakthroughs in contact map prediction [127].

More sophisticated statistical methods have been developed to calculate mutual information without the influence of entropy and phylogeny [128], co-evolution coupling [129], direct-coupling analysis (DCA) [130] and sparse inverse covariance estimation [131].

The evergrowing number of known sequences has led to the development of more optimised and, thus, faster tools [132] able to also run on GPU [133].

PSICOV [131], FreeContact [132] and CCMpred [133], which are notable results of this development, have allowed the exploitation of ever growing data banks and prompted a new wave of Deep Learning methods.

MetaPSICOV is a notable example of a Deep Learning method applied to PSICOV, FreeContact and CCMpred, as well as 1D features (such as predicted 1D PSA) [134].

MetaPSICOV is a twostage FFNN with one hidden layer with 55 units.

MetaPSICOV2, the following version, is a two-stage FFNN with two hidden layers with 160 units each and also a template-based predictor [114].

DeepCDpred is a multi-class contact map ab initio predictor which attempts to extend MetaPSICOV [115].

In particular, PSICOV is substituted with QUIC - a similarly accurate but significantly faster
implementation of the sparse inverse covariance estimation - and the two-stage FFNN with an ensemble of 7 deeper FFNN (with 8 hidden layers) which are trained on different targets and, thus, result in a multi-class map predictor.

RaptorX-Contact is one of the first examples of contact map predictor based on a Residual CNN architecture [116].

RaptorXContact has been trained on CCMpred, mutual information, pairwise potential extraction and RaptorX-Property’s output, i.e. secondary structure and solvent accessibility predictions [23].

RaptorX-Contact uses filters of size 3 x 3 and 5 x 5, 60 hidden units per layer and a total of 60 convolutional layers.

DNCON2 is a two-stage CNN trained on a set of input features similar to MetaPSICOV [117].

The first stage is composed of an ensemble of 5 CNN trained on 5 different thresholds, which feeds a following refining stage of CNN. The first stage of DNCON2 can be seen as a multi-class contact map predictor. 

DeepContact (also known as i_Fold1) aims to demonstrate the superiority of CNN over FFNN to predict contact maps [118].

DeepContact is a 9-layer Residual CNN with 32 filters of size 5 x 5 trained on the same set of features used by MetaPSICOV.

The outputs of the third, sixth and ninth layers are concatenated with the original input and fed to a last hidden layer to perform the final prediction.

DeepCov uses CNN to predict contact maps when limited evolutionary information is available [119].

In particular, DeepCov has been trained on a very limited set of input features: pair frequencies and covariance.

This is one of the first notable examples of 2D PSA predictors which entirely skips the prediction of 1D PSA in its pipeline.

PconsC4 is a CNN with limited input features to significantly speed-up prediction time [120].

In particular, PconsC4 uses predicted 1D PSA, the GaussDCA score, APC-corrected mutual information, normalised APC-corrected mutual information and crossentropy.

PconsC4 requires only a recent version of Python and a GCC compiler with no need for any further external programs and appears to be significantly faster (and more accurate) than MetaPSICOV [120,114].

SPOT-Contact has been inspired by RaptorX-Contact and extends it by adding a 2D-RNN stage downstream of a CNN stage [121].

SPOT-Contact is an ensemble of models based on 120 convolutional filters – half 3 x 3 and half 5 x 5 – followed by a 2D-BRNN with 800 units – 200 LSTM cells for each of the 4 directions – and a final hidden layer composed of 400 units.

Adam, a 50% dropout rate and layer normalization are among the Deep Learning techniques implemented to train this predictor.

CCMpred, mutual and direct-coupling information are used as inputs as well as the output of SPIDER3, i.e. predictions of solvent accessibility, half-Sphere exposures, torsion angles and secondary structure [61].

TripletRes [122] is a contact map predictor that ranked first in the Contact Predictions category of the latest edition of CASP, a bi-annual blind competition for Protein Structure Prediction [135].

TripletRes is composed of 4 CNN trained end-to-end.

More in detail, 3 coevolutionary inputs, i.e. the covariance matrix, precision matrix and coupling parameters of the Potts model, are fed to 3 different CNN which are then fused in a unique CNN downstream.

Each CNN is composed of 24 residual convolutional layers with a kernel of size 3 x 3 x 64.

The training of TripletRes required 4 GPUs running concurrently - using Adam and a 80% dropout rate.

TripletRes successfully identified and predicted both globally and locally multi-domain proteins following a divide et impera strategy.

AlphaFold [123] is a Protein Structure Prediction method that achieved the best performance in the Ab initio category of CASP13 [135].

Central to AlphaFold is a distance map predictor implemented as a very deep residual neural networks with 220 residual blocks processing a representation of dimensionality
64 x 64 x 128 – corresponding to input features calculated from two 64 amino acid fragments.

Each residual block has three layers including a 3 x 3 dilated convolutional layer – the blocks cycle through dilation of values 1, 2, 4, and 8.

In total the model has 21 millions parameters.

The network uses a combination of 1D and 2D inputs, including evolutionary profiles from different sources and co-evolution features.

Alongside a distance map in the form of a very finely-grained histogram of distances, AlphaFold predicts U and W angles for each residue which are used to create the initial predicted 3D structure.

The AlphaFold authors concluded that the depth of the model, its large crop size, the large training set of roughly 29,000 proteins, modern Deep Learning techniques, and the richness of information from the predicted histogram of distances helped AlphaFold achieve a high contact map prediction precision.

Constant improvements in contact and distance map predictions over the last few years have directly resulted in improved 3D predictions.

Fig. 4 reports the average quality of predictions submitted to the CASP competition for free modelling targets, i.e. proteins for which no suitable templates are available and predictions are therefore fully ab initio, between CASP9 (2010) and CASP13 (2018).

Improvements especially over the last two editions are largely to be attributed to improved map predictions [127,136].

 

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4. Summary and outlook


Proteins fold spontaneously in 3D conformations based only on the information present in their residues [7].

Protein Structure predictors are systems able to extract from the protein sequence information constraining the set of possible local and global conformations and use this to guide the folding of the protein itself.

Deep Learning methods are successful at producing higher abstractions/representations while ignoring irrelevant variations of the input when sufficient amounts of data are provided to them[137].

Both characteristics together with the availability of rapidly growing protein databases increasingly make Deep Learning methods the preferred techniques to aid Protein Structure Prediction (see Tables 1 and 2).

The highly complex landscape of protein conformations make Protein Structural Annotations one of the main research topics of interest within Protein Structure Prediction[11].

In particular, 1D annotations have been a central topic since the ’60s [1,2] while the focus is progressively shifting towards more informative and complex 2D annotations such as contactmaps and distance maps.

This change of paradigm is mainly motivated by technological breakthroughs which result in continuous growth in computational power and protein sequences available
thanks to next-generation sequencing and metagenomics [76,81].

Recent work on the prediction of 1D structural annotations [11,31,75,61], contact map prediction [117,122], and on overall structure prediction systems [123,138], emphasises the importance of more sophisticated pipelines to find and exploit evolutionary information from ever growing databases.

This is often achieved by running several tools to find multiple homologous sequences
in parallel [32,76,81] and, increasingly, by deploying Machine/Deep Learning techniques to independently process the sequence before fusing their outputs into the final prediction.

The correlation between sequence alignment quality and accuracy of PSA predictors has been empirically demonstrated [139–141].

How to best gather and process homologous sequences is an active research topic, e.g.
RawMSA is a suite of predictors which proposes to substitute the pre-processing of sequence alignments with an embedding step in order to learn a representation of protein sequences instead of pre-compressing homologous sequences into input features [142].

The same trend towards end-to-end systems has been attempted in the pipeline from processed homologous sequences to 3D structure, e.g. inNEMO [143], a differentiable simulator, and RGN (Recurrent Geometrical Network) [144], an end-to-end differentiable
learning of protein structure.

However, state-of-the-art structure predictors are still typically composed of multiple intelligent systems.

The last mile of Protein Structure Prediction, i.e. the building, ranking and scoring of structural models, is also fertile ground for Machine Learning and Deep Learning methods [145,146].

E.g. MULTICOM exploits DNCON2 - a multi-class contact map predictor - to build structural models and to feed DeepRank - an ensemble of FFNN to rank such models [138].

DeepFragLib is, instead, a Deep Learning method to sample fragments (for ab initio structure prediction) [147].

The current need for multiple intelligent systems is supported by empirical results, especially in the case of hard predictions.

Splitting proteins into composing domains, predicting 1D PSA, and optimising each component of the pipeline is particularly useful especially when alignment quality is poor [148].

Today, state-of-the-art systems for Protein Structure Prediction are composed by multiple specialised components [123,138,11] in which Deep Learning systems have an increasing, often crucial role, while end-to-end prediction systems entirely based on Deep Learning techniques, e.g. Deep Reinforcement Learning, may be on the horizon but are at present still immature.

Progress in this field over the last few years has been substantial, even dramatic especially in the prediction of contact and distance maps [127,136], but the essential role of structural, evolutionary, and co-evolutionary information in this progress cannot be understated, with ab initio prediction quality still lagging that of template-based predictions, proteins with poor alignments being still a weak spot and prediction of protein structure from a single sequence being a challenge that is far from solved [149], although some progress has recently been observed for proteins with shallow alignments [150].

More generally, given that our current structure prediction pipelines rely almost exclusively on increasingly sophisticated and sensitive techniques to detect similarity to
known structures and sequences, it is unclear whether predictions truly represent low energy structures unless we know they arecorrect.

The prediction of protein misfolding [151,152] presents a further challenge for the current prediction paradigm, with Machine Learning methods only making slow inroads [153].

Nevertheless, as more computational resources, novel techniques and ultimately, critically, increasing amounts of experimental data will become available [137], further improvements are to be expected.

 

 

 

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パウリの相対性理論

W.パウリ 相対性理論 内山龍雄 訳 昭和49年10月28日 第1刷発行 講談社

 

本棚に眠っていた本を取り出してみた。

たぶん、読んで理解できるのは、序文とか、歴史的背景のような読み物のところだけだろうと思うが、今日1日、つまみ食いしてみよう。

 

W. Pauliが21才のときに、Mathematical Encyclopediaのために書かれた論文を、35年後に単行本として出版したもの。

その論文は、1921年までに発表された相対性理論に関するすべての文献の完全な総合報告を作ることがそのねらいだったとのこと。

本文は、原文ままだが、1955年までのその後の発展については、巻末に付録をつけ、本文の適当な箇所にこの付録を引用するための脚注もつけたとのこと。

 

以下に、英訳本に対するW. Pauliの序文の後半部分を、そのまま転載する。

 

 相対性理論は”古典物理学”の終点であるという考えがある。ここにいう古典物理学とは時間空間のなかで因果律という”決定論”的形式により支配されたNeuton-Faraday-Maxwellのスタイルの物理学をさす。一方これにかわって量子力学的な新しいスタイルの自然法則が登場したといわれる。このような見かたは、私にいわせれば、部分的には正しい。しかしこの考えは、今日の物理学者の一般的な考えかたに対するEinsteinの偉大な影響を正しく、また十分に評価しているとはいえない。光の速さ(したがってまたすべての信号の速さ)が有限であるということから生ずる結果の認識論的分析により、特殊相対性理論は素朴な視覚表象から一歩抜きんでたものとなった。その昔、仮想的媒質とよばれた”光を伝えるエーテル”の運動の状態という概念は、単にそれらが観測にかからないという理由からだけでなく、数学的公式化にとって邪魔なものとなったために、放棄されねばならないことになった。すなわちエーテルは、相対性理論の基礎にある群論的性格にとって邪魔なものとなった。

 一般相対性理論では変換群をさらに一般的なものに拡張することにより、慣性座標系という特別な概念もEinsteinにより排除された。なぜならこの概念は一般相対性理論群論的性格と相いれないものであるからである。一般に理論を数学的に公式化するとき用いられる数学的量と、観測されたデータとのあいだの対応を概念的に分析するにしたがって、素朴な視覚表象を放棄するという上の例に述べたような一般的、批判的態度がなかったならば、現在のような形式の量子力学を創造することはできなかったであろう。相補性原理にしたがう量子力学では、作用量子が有限であるということにもとづく認識論的分析により、素朴な視覚表象からの脱皮がさらにおこなわれた。すなわち時間空間内における古典的場の概念、ならびに粒子(電子)の描く軌道という概念からの脱皮である。これらの概念は理論の合理的一般化のためには放棄されねばならなかった。電子の軌道が観測できないという理由だけからではなく、これらの概念は量子力学の数学的公式化の根底にある一般変換群に固有な対称性にとって邪魔になるから、両概念は排除されねばならなかった。

 私は、基本的な科学上の発見が自己の道にそって、ときにはその発見者自身の反対にもさからって、如何にしてさらに新しい実りある発展を生むかということを示す最もよい例が相対性理論であると思う。

 1956年11月18日、チューリッヒにて                   W. Pauli

 

第Ⅰ編 特殊相対性理論の基礎

 

§1.歴史的背景(ローレンツポアンカレアインシュタイン

 相対性理論によって引きおこされた物理学的諸概念の変革には、実はそうなるまでに永い準備期間があった。すでに1887年、Voigt は弾性論的光学理論の立場から、運動している座標系においては局所的時間 t' を用いるほうが数学的に便利であることを指摘している。彼の論文では t' の原点は空間座標の一次関数であらわされる。しかし t' のスケールは静止座標系の時間 t のそれと同一としている。このようにして光の波動方程式は運動している座標系からみても、その形を変えないことが証明された。この Voigt の注意は、しかしながら、その後完全に忘れさられてしまった。 

 

概要を記述する能力は無いので、適当に拾い読みする。

 

 しかし Michelson の干渉計の実験(これは v/c の2次の量に関する実験である)の否定的結果は理論に対して致命的打撃を与えた。この問題を解決するために、ローレンツならびに、フィッツジェラルドローレンツとは独立に次のような仮説を提唱した。すなわちすべての物体は速さvで並進運動をしているとき、その長さが収縮するという説である。長さの変化率は運動の方向に対してκ√1-(v/c)^2(正しく表示できない)倍に収縮する。

 

 ローレンツが研究しのこした形式的な欠陥はポアンカレによってうめられた。ポアンカレは相対性原理が一般的にまた厳密になりたつものと主張した。彼はいままでの議論に登場した人々と同様に、マックスウェルの方程式は真空中では厳密になりたつものと仮定した。この仮定からすべての自然法則は”ローレンツ変換”に対して不変でなければならないという要請が導かれる。運動のさいに、運動方向に垂直な方向の大きさが不変であるということはつぎの要請から自然に導かれる。すなわち静止系から、これに対して一様な速度で運動している座標系への乗り移りを与える変換の全体が数学でいうひとつの群をなさねばならないという要請である。普通よく出あう座標系のズラシはこの群の部分群をなす。ポアンカレはさらに、電荷密度や電流に対するローレンツの間違った変換公式を訂正した。このようにして彼は電子論の場の方程式が完全な共変性をもつことを示した。

 

 最後にこの新しい考えの基礎を正しく数式化して、この問題に終止符をうったのは、アインシュタインである。1905年の彼の論文はポアンカレの論文とほとんど同じ頃に、また1904年に発表されたローレンツの論文を知らないで書かれたものである。アインシュタインの論文は、ローレンツポアンカレの論文に述べられていることの本質的部分をすべて包含しているばかりでなく、その体裁ははるかにエレガントで、包括的であり全問題の本質をより深く理解しているものといえよう。これから、このアインシュタインの研究の詳細について説明しよう。

 

§2.相対性の要請

 物理的諸現象に対する地球の運動の影響を地球自身の上で何とかして測定しようとする多くの試みがすべて失敗したことはつぎのような主張が正しいことを証明するものであるといっても差しつかえなかろう。すなわち或る座標系を基準とした場合、そこに起るすべての現象はこの基準系全体の並進運動には無関係であるということである。

 

§3.光速度不変の要請、リッツの理論

 相対性の要請だけでは、すべての自然法則がローレンツ変換に対して不変であるということを導くのにはまだ不十分である。たとえば古典力学の方程式(ニュートン力学の方程式)はローレンツ変換に対しては不変な形をしていないが、相対性の要請だけに着目するならば、これを完全に満たしている。すでに§1で述べたように、ローレンツポアンカレはマックスウェルの方程式を彼らの議論の出発点に採用した。ところで自然法則の不変性といったような基本的法則は最も簡単な仮定から導かれるべきである。これを成しとげることに成功したのがアインシュタインである。彼はつぎのような電気力学の簡単な法則を原理として仮定する必要があることを示した:光の速さは光源の運動に無関係である。

 

§4.同時刻の相対性、ローレンツ変換の導出、ローレンツ変換の公理的性質

 前節までに述べた二つの要請、すなわち相対性の要請と光速度不変の要請は一見両立しないもののように思われる。例えば、1人の観測者Aに対して光源Lが早さvをもって運動しているとしよう。また第2の観測者Bは光源Lに対して静止しているものとする。これら両観測者にとって光の波面はそれぞれ球面に見える。しかもその中心は、A, Bそれぞれにとって静止して見えるはずである。したがって、A, Bは実は異なる球面を見ていることになる。この矛盾はつぎのことを容認するならば解消する。すなわちAが見たとき、Aの球面上の各点には光が同時刻に到達するが、これをBから眺めれば、Aの球面上のすべての点に同一の時刻に光が到達したようには見えないということである。これは同時刻という概念が見る人によって異なるもので、相対的概念であることを主張するものである。そこでまず第一に、別々の場所に在る時計を同時刻にそろえるとはいかなる意味を指すものかを説明することが必要である。これについてアインシュタインはつぎのような定義を採用した。いま点Pから、Pの時計の示す時刻tpに光が放射され、それが点Qに到着し、そこで反射され、再びPに立ちもどったときのPの時計の示す時刻をtp'とする。Qで光が反射されたとき、Qに在る時計の示す時刻がtqであったとする。もしtq=(tp+tp')/2がなりたつときは、Qの時計はPの時計と同時刻に調整されているという。アインシュタインは時計の調整に光を用いた。なぜなら、二つの要請は光の信号がどのように伝播するかについて不明確さが一切ない明確な規定をわれわれに与えるから。時計を同時刻に調整するについては、勿論光以外の手段を用いる方法も考えられる。たとえば一つの時計を或る場所から他の地点にまで運搬する方法とか、また力学的あるいは弾性的な信号の伝達法も考えられよう。しかしどのような方法を用いるにしても、その結果が上述の光を用いた調整法による結果と矛盾してはならないということは重要な条件である。

 

 

§5.ローレンツ収縮と時間の遅れ

 ローレンツ収縮は変換公式(Ⅰ)の結論のなかで最もかんたんなもののひとつである。したがってそれはまた二つの基本的要請の結果と言うことになる。

 

§6.速度の加法定理、光行差とエーテルの随伴係数、ドップラー効果

 古典運動学における速度の加法の法則は、相対論的運動学ではもはや成りたたないことは容易にわかるであろう。相対性理論では c に v(<c) を加えれば c+v ではなく、再び c とならなければならない。

 

第Ⅱ編 数学的準備

 

§7.4次元世界(ミンコフスキー)

 第Ⅰ編で示したことは、相対性の要請と光速度不変の要請は”すべての物理法則がローレンツ群に対して不変でなければならない”というひとつの要請にまとめられるということである。今後はローレンツ群というときは恒等式(Ⅱ)を満足するすべての一次変換の全体をさすものとする。この群に属する任意の変換は3次元空間座標軸の回転と(Ⅰ)のタイプの特別なローレンツ変換の組み合わせで作ることができる。数学的にいえば、特殊相対性理論とはローレンツ群に対する不変論にほかならない。

 相対性理論にとってミンコフスキーの研究はきわめて重要な基本的な役割を演じた。彼はつぎの二つの事実に着目することによって、理論をきわめて見通しのよい形式に書きあらわした:

1.

 

§8.ローレンツ群の拡張

 後に一般相対性理論を展開するときに必要となる数学的手段をこれから開発するために、ここで一般相対性理論の二、三の形式的結果を予め想定することにしよう。

 

§9.アフィン変換に対するテンソル解析

 特殊相対性理論一般相対性理論で、同じ公式をちがった形に書きあらわすことは不便であるから、これをさけるためにわれわれは最初からアフィン変換群を議論の基礎にとり、直交変換(つまりローレンツ群)に制限するようなことはしない。

 

§10.ベクトルの反変ならびに共変成分の幾何学的意味

 

§11.”面テンソル”と”立体テンソル”.4次元体積.

 

§12.デュアル・テンソル

 

§13.リーマン幾何学への移行

 これからすべての点変換からなる群に対する不変論を議論することにしよう。そのためにはまず、長さの定義をしておかねばならない。また一般リーマン幾何学の定理を述べておく必要がある。Bolyai および Lobachevski の考えた古い幾何学では平行に関するユークリッドの公理は放棄された。しかし任意の幾何学的図形をそのまま、或る場所から他の場所まで自由に運搬することの可能性は公理としてみとめた。その結果、彼らの幾何学は曲率が一定の空間の或る特別な場合に相当する。また射影幾何学から出発しても、より一般的な計量をもつ空間には到達し得ない。もっとも一般的な計量をもつ空間の可能性を考えた最初の人はリーマンである。特殊相対性理論ならびに一般相対性理論では剛体という概念が修正されることになったが、それはいままで永い間、自明とされていた合同の公理が放棄されねばならないことが今日にいたって明らかとなったことを意味する。またそれは一般リーマン幾何学が空間・時間に対するわれわれの考察の基礎とならねばならないことを示すものである。

 

§14.ベクトルの平行移動の概念

 

§15.測地線

 

§16.空間の曲率

 空間の曲率という概念を最初にいいだした人はリーマンである。彼は曲面のガウス曲率という概念をn次元多様体の場合へ拡張した。しかし彼のパリ受賞論文が発表されるまでは、この問題に対する彼の解析的方法がどのようなものかはわからなかった。この彼の論文には曲率に関する彼の扱いのすべてが載っている。それは消去法ならびに変分法のいずれをも用いる扱い方である。しかしリーマンのこの仕事より以前に、Christoffel および Lipschitz はすでに同じ結論を導いていた。

 

§17.リーマンの標準座標系とその応用

 

§18.ユークリッド幾何学および曲率が一定の空間 

 

§19.4次元リーマン空間におけるガウスおよびストークスの積分定理

 

§20.測地成分を用いた共変微分

 

§21.アフィン・テンソルおよび自由ベクトル

 一般相対性理論では、座標系の任意の変換に対して不変(共変)な形式をもつ方程式のみを扱うが、ときには、座標の一次変換(アフィン変換)に対してのみテンソルのように変換される或る種の量が重要となる場合がある。後者のようなふるまいをする量をアフィン・テンソルという。アフィン・テンソルの例として最もよく知られているものが測地成分 Γ (上付きi、下付きkl)である。

 

§22.現実の世界に対する条件

 

§23.無限小座標変換と変分原理

 

第Ⅲ編 特殊相対性理論

 

a)運動学

§24.ローレンツ変換の4次元的表現

 

§25.速度の合成則

 

§26.加速度の変換則、双曲線運動.

 

b) 電気力学

§27.電荷の不変性.4元電流密度

 

§28.電子論の基礎方程式の共変性

 すでに§1でも述べたように、ガリレイ変換に対してマックスウェルの方程式が不変でないことが相対性理論を誕生させるひとつの大きな誘因となった。ローレンツは彼の1904年の論文において、現在われわれがローレンツ変換とよんでいる変換に対してマックスウェルの方程式が不変であることを証明した。しかしこの証明は電荷や電流が存在しない場合にかぎられていた。電荷、電流が存在する場合をも含めて方程式の不変性を完全に証明したのはポアンカレ(およびこれと独立にアインシュタイン)である。またマックスウェルの方程式を4次元テンソル形式に書きなおしたのはミンコフスキーである。彼は”面テンソル”の概念を重視した最初の人である。

 さて電磁場の方程式を4次元的に不変な形式で書きくだすために、まず電荷密度、電流密度に関係しない4個の方程式をとりあげよう:

 

§29.電磁的力.電子の力学.

 アインシュタインは彼の第1論文ですでにつぎのことを示した。すなわちもし電磁場内を無限に小さな速度をもって運動している点電荷の運動の法則がわかっているとき、相対性理論を用いれば、任意の大きさの速度をもって電磁場のなかを運動する点電荷の行動について明確な予言をすることが可能であるということである。

 

質量に対する(215)という形式は、特に電子の質量に対してローレンツによりはじめて与えられた。彼は、電子自身もその運動の結果、”ローレンツ収縮”をこうむるという仮定からこの結果をみちびいた。

 

§30.電磁場の運動量とエネルギー.微分型ならびに積分型保存則.

 

§31.電気力学における不変変分原理.

 

§32.応用例

 

§33.運動している物体に対するミンコフスキーの現象論的電気力学

 

§34.現象論的電磁気学の電子論的基礎づけ.

 

§35.現象論的電気力学におけるエネルギー・運動量テンソルならびに電磁気力.ジュール熱.

 相対性原理によれば、静止している物体に対する(電磁的)エネルギー・運動量テンソルならびに電磁的力がわかっていれば、運動している物体に対するこれらの量を一意的に導くことができるはずである。それにもかかわらずエネルギー・運動量テンソルに対して、いろいろの人によりそれぞれ異なった形式が提唱されている。これらの種々の形式のうちでどれが正しいかは、いまのところまだ決着がついていない。そこでエネルギー・運動量テンソルの形式がどんなものであろうと、それの特別なえらびかたには無関係になりたつ相対性理論からの一般的結論についてまず考えてみよう。

 エネルギー密度W、エネルギーの流れの密度(強さ)S、運動量密度g、および3次元的張力テンソルの成分T(添え字省略)は、真空の中の電気力学の場合と同様に、ひとつの4次元テンソルSikにまとめられる:

 

§36.理論の応用

 

c)力学および一般力学

§37.運動方程式.運動量と運動のエネルギー

 

ここで E=mc**2が登場する。(318b)

 

§38.相対論的力学(電気力学によらない導きかた)

 

§39.相対論的力学におけるハミルトンの原理

 

§40.一般座標.運動方程式の正準形

 

§41.エネルギーの慣性.

 運動エネルギーと質量の間の簡単な関係式(318b)から、すべてのエネルギー E には m=E/c**2 であたえられる質量が付随する(すなわちEは必ずE/c**2という大きさの質量をもつ)という要請に導かれる。これをみとめると、任意の物体が過熱されればその質量は増加することになる。

 

 以上に述べた議論により、いかなる種類のエネルギーEも必ず大きさE/c**2の質量をもつという基本的法則が相対性原理とエネルギー・運動量の保存則から導かれることが証明されたと考えてよかろう。われわれはこの法則が特殊相対性理論から求まる結論のうちで最も重要なものであると考える(アインシュタインもこのように考えた)。

 

§42.一般力学

 

 

§43.外力が作用している物理系のエネルギー、運動量の変換性

 

 

§44.応用例.TroutonおよびNobleの実験

 

 

§45.流体力学と弾性論

 

 

d)熱力学および統計力学

 

§46.ローレンツ変換に対する熱力学的量のふるまい

 物質の静止系から、これに対して一定速度で運動している座標系に移るとき熱力学的な諸量がどのような変換をこうむるかについては、運動座標系における力学に関するプランクの基礎的研究がその解答を与えた。彼は変分原理を出発点にとった。しかしそれらの量の変換則はまた直接にも導けることがアインシュタインにより示された。その場合には逆にこれらの結果から変分原理のなりたつことが証明される。

 

§47.最小作用の原理

 

 

§48.相対論的力学の統計力学への応用

 

 

§49.特別な例

 α)運動している空洞内における黒体放射

 これは歴史的にみて興味のある例である。というのは相対性理論を使わなくても電気力学を基礎にしてこの問題は解答が与えられるからである。電気力学を基礎にしてこの電磁場を考えるとき、運動している空洞内の電磁波のもつエネルギーは運動量ももち、また慣性質量ももつという結論に必然的に到達する。この結論が相対性理論が提唱される以前にHasenohrlにより与えられたことはまことに興味深いことである。もちろん、かれの推理は二、三の点で若干の修正が必要ではあるが、しかし立派なものである。この問題の完全な解答はMosengeilにより与えられた。プランクはMosengeilの結果を一般化することにより運動している物体系の力学に関する多数の公式を導いた。運動している空洞内に在る電磁波のもつ圧力、運動量、エネルギーおよびエントロピーが温度にどのように依存するかという問題、また電磁波のスペクトル分布が温度や方向とどのような関係にあるかという問題に対しては、相対性理論のたすけをかりて問題を静止している空洞の場合にやきなおすことによりこれらの問題に対する解答を直接に手にいれることができる。静止している空洞に対してはつぎのような関係がなりたつ:

 

 β)理想気体

 理想気体のふるまいについて、相対論的効果(気体分子の質量が速度とともに変化すること)のために、非相対論的力学を用いた計算結果からのズレがおこるのは、気体分子の平均速度が光速度に近くなる場合にかぎられる。

 

第Ⅳ編 一般相対性理論

 

§50.アインシュタインの論文(1916年)ができるまでの歴史的概観

 ニュートンの重力の法則は作用が瞬間的に遠隔地点に到達するという考えにたっている故、特殊相対性理論と両立しかねるものである。後者によれば、すべての作用はどんなに速くても光速度以上の速さでは伝播できない。また重力の法則もローレンツ不変でなければならない。ポアンカレはいちはやく、これら両要請が満たされるようにニュートンの重力の法則を修正することを試みた。このような試みはいろいろの方法で実行することができる。しかしそれらの試みに共通な基本的仮定は次のことである。すなわち2個の粒子のあいだにはたらく重力はそれらの同時刻における相対的位置に依存するのではなく、 t=r/c だけ以前における相手の粒子の位置との相対的関係に依存する。また位置だけでなく速度(またさらに多分加速度)にも依存するということである。しかしニュートンの法則からのズレは常に v/c の2次(またはそれ以上)であり、そのためこのズレは非常に小さくわれわれの経験と矛盾しない。ミンコフスキーとゾンマーフェルトはポアンカレのアイデアを4次元ベクトル解析に適合する形に書きあらわした;また特別な場合についてローレンツによりくわしく検討された。

 これらすべての試みに対する反論は、これらの人々がすべて、重力場の方程式であるポアッソンの方程式のかわりに力の法則自身を理論の出発点に採用したということである。作用の伝播は必ず有限な速度で行われるということがあきらかになった以上、その作用を、空間的な位置および時間の経過するにつれて連続的に変化する量(これを場という)を用いて表すときは、またこの量(場)が満足すべき微分方程式を探索すれば、われわれは必ずや、普遍的になりたつ簡単な法則に到達するであろうと確信する。このように考えれば、われわれの問題はポアッソンの方程式(ΔΦ=4πκµ0)および粒子の運動方程式(・・・)をローレンツ不変な形に書き替えることである。

 しかしながら、実際の歴史は、上の二つの方程式のかきかえを実行するかわりに、思わざる方向に発展した。特殊相対性理論からの物理的な推論が或る段階に達したとき、アインシュタインは相対性原理を一様でない運動をしている座標系にまで適用できるように理論の拡張を試みた。彼は、すべての物理法則はガリレイ系以外の座標系においても同じ数学的表現形式を保持すべきであるということを原理として要請した。この要請が実際に満たされることが可能となったのはいわゆる等価原理のおかげである。ニュートン力学では一様な重力場内にある物理系のふるまいは、重力は存在しないがガリレイ系に対して一様な加速度をもって運動している座標系からこの物理系をながめた場合のそれのふるまいと力学的現象にかんするかぎりではまったく等しい。これに対して、単に力学的現象にかぎらずあらゆる物理現象がこれら両方の場合にまったく同じように起こるべきであるということが等価原理の主張である。この原理は一般相対性原理の基礎原理のひとつである。この主張はアインシュタインにより後に原理として採用され展開された。

 

§51.等価原理.重力と計量の関係

 

 

§52.物理法則の一般共変性の要請

 

 

§53.等価原理からの簡単な結論

 α)弱い重力場における小さな速度をもった質点の運動方程式

 β)スペクトル線の赤方偏移

 ɤ)静的重力場におけるフェルマーの定理

 

 

§54.物質現象に対する重力場の影響

 

 

§55.重力場が存在する場合の物質系に対する作用原理

 

 

§56.重力場の方程式

 一般相対性理論が解答を与えなければならない最も重要な問題はG-場自身の法則を確立するということである。この法則もまた一般共変性をもつべきであるという要請は当然のものといえよう。しかしこの法則を一意的に決定することが可能なためには、さらに或る条件を設けねばならない。

 

§57.変分原理からの重力場の方程式の導出

 

 

§58.実験との比較

 α)ニュートンの理論との関係

 β)質点のつくる重力場の厳密解

 ɤ)水星の近日点移動と交戦の湾曲

 

§59.静的重力場の厳密解(つづき)

 

§60.アインシュタインの近似解とその応用

 

§61.重力場のエネルギー

 

§62.重力場の方程式の修正.慣性の相対性と空間的に閉じた宇宙

 α)マッハの原理

 β)恒星系の統計的平衡状態.λ-項

 ɤ)有限の大きさをもつ宇宙のエネルギー

 

第Ⅴ編 荷電素粒子の理論

 

§63.電子と特殊相対性理論

 

§64.Mieの理論

 

§65.Weil の理論

 

§66.アインシュタインの理論

 

§67.素粒子の問題の現状に関する一般的注意

 いままで述べてきたどの理論もそれぞれそれに固有な長所と欠陥をもっている。そのどれもが失敗に帰したのは何故か、これらの理論に共通な欠陥、共通な難点は何かということをここでまとめてみるのは有意義なことであろう。ここに述べた場の理論に共通なねらいは、物理法則をあらわす微分方程式が或る特別なタイプの解を有限個しかもたないという事実によって電荷の原子的性格(つまり素電荷をもった素粒子の存在)を説明するということである。ここにいう特別なタイプの解とはいたるところで正則な静的球対称場を表す解である。特に電荷の正、負に応じてそれぞれこのような特別な解がひとつづつ存在しなければならない。このような条件を満足する微分方程式は特に複雑な構造をもった方程式であるにちがいない。方程式の構造に関するこの複雑さだけでも、すでに場の理論がこの問題に対する正しい攻略法ではないことを語っていると思われる。なぜならば、物理的にみて素電荷の存在自身はまことに簡明な基礎的な事実である。したがってそのように簡明な基本的なことは簡明な初等的な方法で理論的にも理解されるべきことで、数学的な解析の特別な技巧によって説明されるべきものではない。

 さらに場の理論では、荷電素粒子の内部を平衡状態に保つためにはクーロンの斥力を相殺する特別な凝集力の存在が必要である。この凝集力が電磁的性格のものと仮定するならば、Mieが考えたように、電磁ポテンシャル自身にも物理的な意味をもたせなければならない。しかしこのような解釈は§64にのべたような重大な困難を引きおこす。これと反対に、荷電粒子は自己の重力によって、粒子自身を安定にたもっているという考えがある。しかしこの考えも非常に強い経験的反論に遭遇する。なぜなら、そのような解釈にたてば、電子の重力質量と電荷のあいだには或る簡単な数値的関係が存在することになる。すなわちe**2≒km**2となる必要がある。ところが現実にはe/m√k (k=ニュートン万有引力定数)は10^20の程度の途方もない大きな数となる。

 場の理論はまた正負の電荷のあいだに存在する非対称、すなわち正電荷をもつ陽子の質量が負電荷をもつ電子の質量の1800倍も大きいという事実を説明できなければならない。しかしこのような非対象は理論の一般共変性と矛盾することが容易にわかる。

 

 最後に場の理論的な考察には概念的に疑問に思われる点がある。場の理論では、電子の内部においても電場の強さに対して普通の考えかたを用いている。しかしもともと電場の強さは試験用電荷に作用する電気的力として定義されたものである。しかし電子や陽子よりもさらに小さな試験用荷電粒子は存在しない。したがって電子の内部における電場の強さは、その元来の定義にしたがえば、測定不能ということになる。したがってそのような電場は虚構のものであり物理的意味のないものといえる。

 以上述べた議論に対して、読者諸兄の考えがどのようなものであろうとも、つぎのことだけは確実なことといえよう:すなわちこの素粒子の構造という問題に対する満足のいく解答をうるには、まずそのまえに、連続的な場という概念にとってまったく異質な或る新しい概念を理論の基礎にとりいれる必要があるということである。 

 

以上、W. Pauli 相対性理論 内山龍雄訳、の一部の写経、おわり  

 

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<感想>

 理論自体を理解するのは難しいが、人間模様や、理論の発展に加わった多くの研究者の果たした役割がよくわかって面白い。評価できる立場にはないが、著者も翻訳者も超一流という感じがする。

 まだ、大半が、セクションのタイトルだけだが(6月8日)、できるだけ多くのセクションについて、写経しておきたいと思う。

 注意点は、この内容は、1921年までに発表された相対性理論に関する文献に基づいて書かれたものであるということである。100年前のことである。

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<雑談> 

人工知能研究の1つの目標は、30年以上前に映画で見たナンバーファイブのように、自ら学習するロボット(プログラム)を開発すること。

・これについて、決めておかなければならないことがいくつかある。

・目的、目標、開発期間、開発手段、・・・。

 

(課題の例を列挙してみよう)

・ARCの課題を解く:知能テストレベルの課題であっても、新規なアルゴリズムによってクリヤできれば、その新規なアルゴリズムは、それ自体が価値あるものになる可能性がある。

相対性理論のような理論を再発見する:人が人工知能に求めるものはいろいろあるだろうと思うが、人工知能に夢をもとめるならば、自然科学分野において発見ができる人工知能を開発するということは、とてつもなく大きな目標になるだろう。

・発見ができるためには、研究ができなければならない。

・研究ができるためには、当該分野の知識と関連分野の知識と最新の動向を把握していることが必要となるだろう。

・最も困難なことは、おそらく、新たな価値ある発見につながる課題を見つけることだろう。

・新たな課題を解決する方法を作り出すこと、見つけること。

・そのために必要な科学的思考能力を具体的に記述すること。

・考えること。

・論理的に考えること。

・科学的に考えること。

・時間、空間、物質、相互作用、現象、について考えること。

・生成、消滅、変化、について考えること。

・演繹的に考えること。

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2022/9/3 追記

アインシュタインは、1922年12月14日に京都で講演しており、その講演内容の英訳が、Physics Today / August 1982 P45-47に掲載されている。

講演はドイツ語で、当人による原稿は無く、1923年に出版された石原純氏による和文の講演録を英訳したものである。石原氏は1912年から1914年までゾンマーフェルトとアインシュタインの下で学んだ理論物理学者で当日は講演の通訳をしたようである。

アインシュタインは1922年にノーベル賞を受賞しているが、京都公演のスケジュールが先に決まっていたため、受賞式を欠席したとのことである。

英文講演タイトル:How I created the theory of relativity

この講演記録は3枚の写真を入れて2ページしかない。これだけの文章で、アインシュタインが学生のときに抱いた疑問を解決する特殊相対性理論から2015年に発表した一般相対性理論の構築までの創造のプロセスが思い出話として1人称で語られている。

 

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The frontier of simulation-based inference

The frontier of simulation-based inference

Kyle Cranmer, Johann Brehmer, and Gilles Louppe

www.pnas.org/cgi/doi/10.1073/pnas.1912789117

 

Many domains of science have developed complex simulations to describe phenomena of interest.

While these simulations provide high-fidelity models, they are poorly suited for inference and lead to challenging inverse problems.

We review the rapidly developing field of simulation-based inference and identify the forces giving additional momentum to the field.

Finally, we describe how the frontier is expanding so that a broad audience can appreciate the profound influence these developments may have on science.

 

statistical inference | implicit models | likelihood-free inference | 

approximate Bayesian computation | neural density estimation

 

Mechanistic models can be used to predict how systems will behave in a variety of circumstances.

These run the gamut of distance scales, with notable examples including particle physics, molecular dynamics, protain folding, population genetics, neuroscience, epidemiology, economics, ecology, climate science, astrophysics, and cosmology.

The expressiveness of programming languages facilitates the development of complex, high-fidelity simulations and the power of modern computing provides the ability to generate synthetic data from them.

Unfortunately, these simulators are poorly suited for statistical inference.

The source of the challenge is that the probability density (or likelihood) for a given observation - an essential ingredient for both frequentist and Bayesian inference methods - is typically intractable.

Such models are often referred to as implicit models and contrasted against prescribed models where the likelihood for an observation can be explicitly calculated (1).

The problem setting of statistical inference under intractable likelihoodshas been dubbed likelihood-free inference - although it is a bit of a misnomer as typically one attempts to estimate the intractable likelihood, so we feel the term simulation-based inference is more apt.  

 

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*残念だが、とても読みこなせそうにない。

*以下は、本文の一部の機械翻訳である。

*ABCは、Approximate Bayesian Computationのこと。

 

Workflows for Simulation-Based Inference

この幅広い機能は、異なる推論ワークフローで組み合わせることができます。この一連のさまざまなワークフローのガイドラインとして、まず、一般的な構成要素と、これらの各コンポーネントで使用できるさまざまなアプローチについて説明します。で図1及び以下のセクションで我々は、次に、異なる推論アルゴリズムに一緒にこれらのブロックをつなぎます。

すべての推論方法の不可欠な部分は、図1で黄色の五角形として視覚化されているシミュレーターの実行です。シミュレーターが実行されるパラメーターは、ベイジアン設定の事前分布に依存するかどうかに関係なく、いくつかの提案分布から抽出され、静的またはアクティブな学習方法で反復的に選択できます。次に、シミュレータからの潜在的に高次元の出力を、推論方法への入力として直接使用するか、低次元の要約統計量に減らすことができます。

推論手法は、ABCのように、推論中にシミュレーター自体を使用するものと、代理モデルを構築して推論に使用する方法に大きく分けることができます。最初のケースでは、シミュレーターの出力がデータと直接比較されます(図1 A–D)。後者の場合、シミュレーターの出力は、図1 E – Hの緑色のボックスに示すように、推定またはMLステージのトレーニングデータとして使用されます。結果の代理モデルは、赤い六角形で示され、推論に使用されます。

アルゴリズムは、真の尤度の扱いにくさをさまざまな方法で扱います。いくつかの方法は、尤度関数の扱いやすいサロゲートを作成し、他の方法は、尤度比関数のサロゲートを作成します。他の方法では、尤度関数が明示的に現れることはありません。たとえば、棄却確率に暗黙的に置き換えられる場合などです。

ベイズ推定の最後のターゲットは事後です。メソッドは、MCMCやABCなどの後方からサンプリングされたパラメーターポイントのサンプルへのアクセスを提供するか、後方関数を近似する扱いやすい関数へのアクセスを提供するかで異なります。同様に、ワークフローの早い段階で推論する数量を指定する必要がある方法もあれば、この決定を延期することを許可する方法もあります。

 
おわり
 

 

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